炊飯器その6。タイガーの2013年モデル購入ガイド

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タイガー炊飯器の2013年モデルの特徴についてご説明させて頂きます。

始めに

  1. 象印、パナソニックに続いては業界3位のタイガーの炊飯器について見て行きます。炊飯器のシェア上位3社が在阪メーカーと言うのも面白いですね。やはり食い倒れの街と言う事と関係があるのでしょうか?

  2. タイガーと象印は共に魔法瓶メーカーと言う事でライバル関係にあるのですが、そのせいか長くIHのタイガーと圧力IHの象印と言う具合に住み分けて来ました。ところが近年になってタイガーも三洋方式の可変圧力IH式を出すようになって混沌として来ました。

  3. 今年の新型に限っては圧力IHとIHは同数になっています。

  4. おかげで土鍋対南部鉄、三洋式可変圧力IHと象印式可変圧力IHと、主戦場を特殊内釜と可変圧力IHに移した両者の戦いぶりがより白熱して来ました。

  5. 今回はタイガーの戦力分析をして見る事にしましょう(笑)

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2013年製タイガー炊飯器

2013年モデルの特徴

始めに

  1. タイガー炊飯器トップ 価格コム売れ筋ランキング
  2. JKX-S100
  3. 今年の新型は全体的にマイナーチェンジに留まっています。内釜関係だと土鍋釜の釉薬を改良して若干発熱量が上がった事と、それ以外は外装系ですね。本体デザインが若干シャープになったのと液晶表示に反転液晶を採用した事で表示が見やすくなっています。タイガーの表示系は全般的に見辛かったので、これは良い改良ですね。

  4. 本当は炊飯アルゴリズムとかもいじってるのでしょうけど、その辺りに関してはプレスリリースではスルーされてます。まあ、「去年までの物は不味かったですが、今年は炊飯アルゴリズムいじって美味しくなりました」なんて言えないですからね(笑)

  5. こうなって来ると口コミの情報に期待するしかないのですが、相変わらず価格コムではレビュー数1の絶賛口コミばかりで全く信用出来ません。文面読んでると、今年の改良点の全面プッシュでアホらしくて頭が痛くなって来ます。騙すならもっと上手くやって欲しいもんですね(笑)

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土鍋釜

    土鍋釜
  1. 土鍋釜は内釜の種類の章で詳しくお話ししましたが、かなり癖のある内釜です。正直言って土鍋と言う素材は電気炊飯器の内釜としては相性的に最悪の選択なんですが、タイガーの開発陣は何とか実用化にこぎつけました。その点は素直に立派だと思いますが、だからと言って相性の悪さ自体が無くなった訳ではありませんし、少なくとも多層釜より美味しくないと高価な土鍋釜を選ぶ意味がありません。

  2. そうした事から考えると現状の評価は正直言って微妙な物です。熱しにくく冷めにくいと言う土鍋の特性から細かい炊き分けをするのが非常に難しく、硬めの食感がお嫌いな方には最悪に近い選択になります。

  3. 逆に、おこげ大好きなんて方には神器の様な内釜になります。加熱に時間がかかり余熱がなかなか引かないために、どうしても加える熱量が多くなりますからおこげが出来やすくなりますね。

  4. つまり、この土鍋釜は非常に人を選ぶ内釜です。「土鍋」と言うフレーズに釣られる人が多いのですが、これは土鍋で炊いたご飯を再現している物ではありません。加熱方式が直火とIHでは全く違いますから、土鍋とは無関係の別物と思った方が良いですね。

  5. おそらく土鍋釜と炊き上がりが一番近いのは、土鍋でご飯を1合だけ炊いた時じゃないかと思います。土鍋で炊くご飯は美味しいのですが、少量炊飯だと火が入り過ぎて硬く炊き上がりますしおこげも多くなります。土鍋釜の炊き上がりはこれに近い物だと考えるとイメージが掴みやすくなるでしょう。

  6. 良い悪いではなく、好き嫌いで選ぶ内釜ですね。

  7. 但し、おこげは高価な土鍋釜でなくても作れると言う事と土鍋だけに破損のリスクも忘れないで下さいね(笑)

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可変W圧力

    可変W圧力
  1. 「可変W圧力」とはぶっちゃけると三洋の可変圧力のパクリ、もしくはライセンス技術です。三洋の物は1.2気圧まで加圧して1気圧に急速減圧しますが、タイガーのは1.25から1.05と少し数値を上げただけですね。圧力弁の形状や数から見ても三洋方式と同じ物です。

  2. タイガーの本社があるのは大阪の門真市で、ここはパナソニックの企業城下町です。三洋の本社があったのはすぐ隣の守口市ですし人の交流もあったでしょうから、パクリとライセンス両方の可能性がありますね(笑)

  3. さて、由来はともかくとして三洋の可変圧力式の持ち味は「ふっくら、モチモチ感」なんですが、タイガーはこれを土鍋釜にも採用しているのがポイントです。つまり、「硬め、しゃっきり感」の土鍋釜と「ふっくら、モチモチ感」の可変圧力式と言う相反する性質の二つを一つにしちゃった訳ですね。

  4. 果たして、炊き上がったご飯はどんなテイストなんでしょうか?(笑)

  5. 絶賛や罵倒の工作員だらけの口コミから、マトモな物を抽出して読み比べても意見は割れていますね。硬めだと言う人もいれば柔らか目だと言う人もいます。ひょっとしたら、これは個人差と言うより個体差が出ているのかもしれません。個体によって火力にバラつきがあるのかも知れませんね。

  6. もしくは相反する二つの性質がぶつかり合ってそれ以外の外的要因、つまりその日の気温やお米の質やちょっとした水加減等で炊き上がりが大きく変化するのかも知れません。

  7. 可変W圧力式その物は三洋の物と大差ないでしょうから、それ以外の組み合わせに気を付けなければなりませんね。安易に選ぶと高い代償を支払う事にもなりかねません。

  8. どれほど優れた機能でも食い合わせと言う物があります。機能を増やす事が足し算になるとは限らないのですよ。

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熱風循環システム

    熱風循環システム
  1. これは土鍋IHモデルだけに搭載されてる機能なんですが、循環ファンを使って本体内部の空気を撹拌するシステムです。

  2. 土鍋釜は比熱が高すぎて極端な熱ムラが出やすいですから、それを抑制するための物だと思います。

  3. 圧力IHタイプの場合は加圧する事で高温蒸気が内釜上部を満たしますから大きな熱ムラは出にくいのですが、IHタイプの場合にはそれがありません。そのためにこうしたギミックが必要になるのでしょう。

  4. これを搭載する事でプラスになると言うよりも、搭載しないと大きなマイナスになるからですね。

  5. まあ、わざわざ取り上げる必要はないものですが、土鍋釜にする事で全てがプラスになる訳ではないと言う事はお分かりになると思います。直火加熱とIH加熱では同じ土鍋でも大きく異なると言う事ですね。

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多層釜

    9層特厚釜
  1. 多層釜については内釜の種類の項で詳しくお話ししましたが、IH加熱方式には最適な特性値を持った素材が存在しないための苦肉の策です。ところが、その苦肉の策の筈だった多層釜の素材を貼り合わせた枚数と厚みが、いつの間にか内釜自慢の対象にすり替えられた訳ですね。

  2. 今でも時折「内釜は重い方が美味しい」とか「厚い方が良い」なんて自慢げに語りだすイタい人がいますが、メーカーや量販店の店員に踊らされているのに気が付かずご苦労な話です(笑)

  3. 他メーカーは単一素材の内釜をフラッグシップモデルに投入している関係から、この内釜の枚数自慢と厚み自慢は鳴りを潜めて来ました。まあ、炊飯器の世界は昨日の常識は今日の非常識の世界ですから、そんな物なんでしょうね。5年もすれば炭素釜や土鍋釜なんて最低の代物扱いされてるかも知れません(笑)

  4. そんな訳で他所のメーカーはあまりやらなくなりましたが、タイガーは伝統を大事にしているみたいで今でもやっていますね(笑)

  5. ただ、変な癖がある特殊釜よりも多層釜の方が合理的で安全パイなのは間違いありません。タイガーに限らず特殊な機能、例えば可変圧力やスチーム等の炊き味に興味があるなら、特殊釜のモデルより多層釜のモデルをお選びになる方がよりナチュラルに、そしてダイレクトに味は伝わると思います。

  6. 特殊釜その物に興味をお持ちなら別ですが、それ以外なら多層釜の方が癖も無く価格もお安いですから私はこちらをお勧めします。

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2013年モデルのスペック一覧

5.5合炊き

    JPB-A100
  1. それでは2013年モデルのスペックを見て行きましょう。今年は大きな変更も無く完全なマイナーチェンジの年ですから特に目玉になる物はありませんし変化も少ないです。

  2. また、以前はタイガーと言えばIH式がメインだったのですが、可変圧力式を採用してからは徐々に圧力式が増えて行き現在は同数になっています。上位モデルに圧力式を採用している所を見ると、いずれ圧力式が上回るようになるでしょうね。

  3. 型番JKX-S100JKX-G100JKN-G100JPB-A100
    炊飯方式可変圧力IH可変圧力IHIH可変圧力IH
    圧力1.05~1.25気圧1.05~1.25気圧なし1.05~1.25気圧
    内釜土鍋釜土鍋釜土鍋釜多層釜
    内釜保障1年1年1年3年
    保温時間24241224
    その他の機能天然土かまどなしおねば機能なし
    炊飯時消費電力(W)1180118011801200
    1回当り炊飯時消費電力量(Wh)147150151177
    1時間当り保温時消費電力(Wh)1413.717.514.9
  4. こちらが上位モデルのラインナップです。JPB-A100だけ多層釜ですがこれは枠の関係です。今年の5.5合炊きの新型は全部で8モデルですから、表を2つに分けたからですね。分類としては土鍋3に多層5と言うのが正しい分類になります。

  5. さて、まず目を引くのはJKN-G100の保温時間が最高12時間指定である事ですね。これは土鍋釜全体に言える事ですが、土鍋は比熱が高くて熱が簡単に引かないために保温は苦手にしています。細かい熱のコントロールが難しく、どうしても熱が入り過ぎてしまうからです。

  6. JKN-G100は土鍋釜のIH式と言う「硬め」プラス「硬め」の食感の組み合わせですから、この中では一番硬めに炊き上がります。そのために長時間保温をするには水分不足になると言う事ですね。最長12時間指定と言うのは安価なマイコン式より短いです。

  7. 繰り返しになりますが「土鍋」と言うと美味しいと言うイメージがあるのですが、土鍋と土鍋釜は別物ですから安易なプラス思考は禁物だと言う事です。コーティングの保障も1年しかありませんし、土鍋釜の破損は補償の対象外ですから、欠けでもすれば2万円払って交換用土鍋釜を一式購入するしかありません。

  8. タイガーのサポートは対応が悪い事で有名ですから、故障にしろ不良にしろ交換にしろ、かなり不快な目に合う事は覚悟しておいて下さい。

  9. それと、JKX-S100の天然土かまどと言うのはプレミア炊飯器のハッタリ用のギミックですから、まあ、無視しても良いでしょう(笑) 精密な計測器を使えば熱量が微量上昇するだけですね。

  10. 単純に総熱量を増やせば良いという物では無い事は、他ならぬ土鍋釜の保温性能が証明しています(笑)

  11. 型番JPB-B100JKT-S100JKT-A100JKT-B100
    炊飯方式可変圧力IHIHIHIH
    圧力1.05~1.25気圧なしなしなし
    内釜多層釜多層釜多層釜多層釜
    内釜保障3年3年1年1年
    保温時間24242424
    その他の機能なしtacooktacookなし
    炊飯時消費電力(W)1200120012001200
    1回当り炊飯時消費電力量(Wh)179162168167
    1時間当り保温時消費電力(Wh)14.917.818.218.2
  12. こちらが下位モデルですね。右のIH式の3台は兄弟機、JPB-B100は上のJPB-A100と兄弟機になっています。

  13. 上の表でもそうですが、保温時消費電力はIH式の方が圧力IH式より若干高くなっています。これは気密の差ですね。圧力IH式の方が気密が高くて熱が逃げにくいために電力消費は若干下がります。金額にすると微々たる物ですが、方式の違いがこんな所にも出て来ると言う見本ですね。

  14. どんな物にも因果がありますから、例え少しだけでも数値が動いたなら必ず理由があります。その微小な差を読み取ったり想像する事で機械の本性が見えて来ます。ですから、ここを見分ける事が出来るようになるとハズレを引く確率がぐっと下がります。何事も訓練ですよ。

  15. 逆にメーカー側としてはなるべく数値は出したくない訳ですね。ダイソンなんて都合の悪い数値はひた隠しにしてますからね(笑)

  16. その他の機能のtacookと言うのは、炊飯器にトレイをセットしておいて炊飯と同時に野菜なんかを調理しちゃおうと言う機能ですね。どう考えても匂い移りしてご飯が不味くなりそうですし、おかずの調理はレンジ等ですれば良いと思うのですが、タイガーは匂い移りはしないと言い張ってます。

  17. 機能としてはゲテモノ機能の類なんですがどう言う訳だかタイガーはかなり力を入れていて、最初はマイコン式だけに搭載されていた物がいつの間にかIHの中級モデルにまで搭載されるようになりました。きっと社長のお気に入りなんでしょう(笑)

  18. 最後にもう一つ。タイガーのオールドファンの皆さんだとタイガーと言えば「ふたの丸洗いが出来る」のが大きな特徴だったのですが、新型だとJKT-Sシリーズの2モデルのみになりました。

  19. 炊飯時の蒸気はデンプンを含んでいますから綺麗に洗わないと雑菌の苗床になる恐れがありますので、これはありがたい機能だったのですが、時代の流れなんでしょうか残念な事になりました。

  20. 押しつけの提案ではなく、使う側の視点に立った利便性の追求をして欲しいものですね。

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3合炊き、1升炊き

    JKU-A550
  1. 3合炊きやマイコン式に関してはパナソニック同様に新型モデルは出ていません。どちらも去年モデルチェンジした所ですから仕方ないですね。IH式の低価格化と共にマイコン式の需要は減っていますからメーカーとしても力を入れにくい商品になっています。これも時代の流れですね。

  2. 1升炊きに関してはタイガーも力を入れているみたいで、5.5合炊きと並走する形で多くのモデルを投入しています。ただ、スペックに関しては電力消費以外は機能的には同じなので割愛します。8合炊きの場合は型番数字の末尾を50に、1升炊きの場合は80に替えてもらうと当該スペックになります。

  3. ただ、全てのシリーズに大型モデルがある訳ではありません。詳しくはページ上のリンクからタイガーのHPで確認して下さい。

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コメント

No title
はじめまして、勉強になるばかりか皆さんの質問へのお答えがびしっと面白くて昨日からかなり読んでしまいました笑

このページにたどりついてよかったです!
実は、タイガーのJKM-A550-Tというネットで調べると3万円位していた
品でしょうか(年式は相当古いですが)、セールで1万3千円になっていて、
今の6年ものの塗装がそろそろ本当にホラーに近いことになってきたので、
土鍋ってどうなんだろうと思いつつも、同素材のフタ付けて食卓に
持っていけるのが何だか可愛くて買う寸前でした。

土鍋に電気通す(?通らないですよね)なんて、消費電力等も気になって
取説を比較しましたが、美味しいご飯食べれるならこの程度はいいかと思ってました。
でも、「割れやすい」等の口コミ、決め手はこのページ拝見して
そんなにクセのあるものを忙しい中丁寧でも金持ちでもない私に
使いこなせるわけがないと思いとどまりました(笑)

今使ってるJKC-Jという5.5合炊き、内釜以外は全然現役ですが、
炊飯器というのは内釜を買い換えて機械の寿命まで使われると
ビジネスにならない商品のようですね。
なんだか買い替えて、壊れてもいない炊飯器をごみにするのが勿体無くて
ここまできてしまいましたが、秋は型落ちも出ると言うことですので、
今回は買えるよう引き続きこちらのサイトで勉強させていただこうと思います。
ためになる記事ありがとうございます。

こちらもお返事遅くなりました

土鍋釜は成形の際に金属板を内部に埋め込む事でIHでも発熱します。別にこれは炊飯器だけでなく、IHコンロ用の土鍋なんてのも売ってますので特に珍しい訳ではありません。

が、炊飯器の場合は細かい火力調整が必要なんですが、熱しにくく冷めにくい土鍋の特性と、ミリ以下の加工精度が必要な炊飯器の内釜と言う2つの課題を一気にクリアしようと欲張ったために大きな個体差が出てしまったと言う訳ですね。

どこかの国の代表チームに3トップをやらせようとするのと同じくらい難易度は高いです(笑)

それだけに上手く行かない時は悲惨な結果が待っていると言う事ですね(笑)


今の炊飯器、と言うより家電製品は昔の様に長く使う事を想定して作られていません。その代りに昔より大幅にお安くなっていると言うのがメーカーの言い分です。その善悪はともかく、長持ちしない代わりに安いと言うのは事実ですね。それはもう、こう言う物だと諦めるより仕方ありません。


それと型落ちは今が真っ盛りですよ。人気の旧型は新型が出そろうまでに売り切れる事が多いですから大至急ツバを付けておいて下さいね(笑)

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どんなに高機能でも壊れればただの粗大ゴミ。
家電と亭主は丈夫で長持ちするのが一番ですよ(笑)

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