加湿器その5。パナソニック、シャープ、東芝の2013年モデル購入ガイド

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パナソニック、シャープ、東芝の2013年モデルの特徴についてお話しさせて頂きます。

始めに

  1. それではここからは個々のモデルについて見て行きます。加湿器と言うのは空気清浄機以上に枯れた技術で作られていますから、新型も旧型も殆ど変わりません。ただ、各メーカーとも独自の方式やスタイルを頑なに守っているのが加湿器の面白い所です。単純な機械なのに3方式以上の加湿器を発売しているメーカーはありません。

  2. ですからカテゴリーとしては空調家電なんですが、スタンスとしては空気清浄機よりも炊飯器に近い家電製品ですね。だからと言って吹き出す蒸気が美味しくなったりはしませんが(笑)

  3. トップバッターは最近省エネ性能から見直されてきた気化式加湿器を販売している、パナソニックとシャープ、そして東芝の新型モデルを見て行きましょう。

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パナソニック製加湿器

2013年モデルの特徴

  1. パナソニック加湿器トップ 2013夏秋カタログ 価格コム売れ筋ランキング
  2. フュージョン素材
  3. パナソニックと言うと売れる物なら何でも作るみたいなイメージがあるメーカーなんですが、ここ数年はずっと気化式加湿器一本で勝負しています。らしくない戦略なんですが、ライバルの少ない大型モデルでは高いシェアを誇っています。

  4. ただモデルチェンジに関しては低調で、毎年新型モデルを投入していますが変更点は本体のカラーリングぐらいで中身には変化がありません。ですからあえて新型を選ぶ理由はありません。純粋に価格で選択するのが賢明ですね。

  5. 気化式加湿器と言うのはファンとモーターと加湿フィルタだけで出来ている機械だけに、パナソニックに特筆すべき特徴はありません。技術的な改善の余地がほとんど無いからです。他メーカーとの違いはフィルタに旭化成の特殊な素材を使っているので若干寿命が長い事でしょうか。ただ、この寿命の計算もかなり曖昧な物だけに過信は出来ません。

  6. 加湿フィルタの寿命と言うのは空気清浄機と似ていて、加湿能力が半分になった時点で寿命となります。それまでの延べ時間がフィルタの寿命ですね。一般的に10000時間くらいの物が多いのですが、これはメンテナンスの回数や質、そして何よりお使いになる水道水の水質によって大きく変動します。

  7. 寿命年数の計算は一日8時間稼働で6カ月間を1シーズンとして、1シーズンを1年と計算するメーカーが多いです。が、パナソニックの場合は一日8時間稼働までは同じですが、1シーズンを何か月と計算するのか書いていません。「大阪は暖かいから4か月しか使わん」なんて言われたらそれまでです。1シーズン何か月計算かは分かりませんが、一応寿命は10年と言う事になっています(笑)

  8. 重要なのは寿命が近づいた加湿フィルタの能力は半分近くまで落ちると言う事です。つまり6畳用の加湿器が3畳程度の加湿能力しか持たなくなると言う事ですね。ですからフィルタを長く使いたいのであれば予め程度の加湿能力を持った物を選ぶ必要が出て来ます。これは気化式、ハイブリッド式に共通の要素です。

  9. 幸い、気化式加湿器は加湿能力が低くて過加湿になる可能性が低いです。また、気化式加湿器は湿度を上げるのに時間がかかりますから倍程度の能力の物を選ぶのはメリットが多く、デメリットは月の電気代が100円ほど上がるだけです。パナソニックも一回り上のモデルを買う事を勧めていますが、この点に関しては私もお勧めします。

  10. まあ、一番良いのは毎年フィルタを取り替える事です。これに勝る物はありません(笑)

  11. それとパナソニックの加湿器と加湿空気清浄機には、おそらく酸化亜鉛を使った防カビ剤が使われていますがこれがかなり薬品臭がするみたいで不評です。加湿器から薬品臭がして嫌だとおっしゃる方はこの防カビユニットを外して市販の加湿器用除菌剤をお使いになると良いでしょう。

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2013年モデルの機能、スペック一覧

    FE-KXJ07
  1. それでは2013年モデルのスペックを見て行きましょう。今年の新型モデルは能力別に3タイプ、ナノイー搭載機を含めると5モデルあります。パナソニックの場合はこれ以外に2010年以前に発売された大型モデルが3モデルあります。新型ではありませんが人気の現行モデルなのでこれも見て行きたいと思います。

  2. では先ずは2013年モデルからです。ナノイー搭載モデルFE-KXJ07とFE-KXJ05は、それぞれFE-KFJ07とFE-KFJ05と同スペックで消費電力だけ2W上がっています。他は同じなので割愛します。

  3. 言うまでもありませんが、パナソニックの現行モデルは全て気化式です。

  4. 能力(50Hz) 60Hz地区では若干数値上昇FE-KFJ07FE-KFJ05FE-KFJ03
    最大加湿能力(mL/h)670480300
    最大適応畳数 木造和室(プレハブ洋室)11畳(18畳)8畳(13畳)5畳(8畳)
    運転音(dB)37~2331~2334~20
    消費電力(W)23~1211~810~4
    加湿フィルタ寿命10年10年10年
    センサー/タイマー湿/オンオフ湿/オンオフ湿/オンオフ
    タンク容量(L)4.24.22.1
    最少連続運転時間(h)68.47
  5. スペック的には平均的な物で特筆すべき物はありません。これはパナソニックの技術力云々ではなく加湿器とはこんなもんですね。枯れ切った技術ですから画期的な新方式でも生まれない限り大きな能力変化はありません。ですから、10年前のモデルも最新モデルも能力的には変わりません。

  6. ナノイーの評価についてはパナソニックの空気清浄機の回で詳しくご説明しています。興味がおありの方はそちらをご覧下さい。

  7. フィルタ寿命に関しては笑う所だと思って下さい(笑) これは加湿空気清浄機のハッタリ合戦の余波が加湿器に及んでいるだけですね。加湿空気清浄機のフィルタ寿命を10年と公言した手前、加湿器だけフィルタ寿命を短く出来ないですから。

  8. ただ、かなり無理して長寿命化してますから交換フィルタの単価が高くなっています。1シーズンでカビやスケールだらけになって交換するとなると消耗品のコストが高く付きますね。そうした都合の悪い話は目立たない様にしてますから、イヤミな姑の様にチェックして下さい(笑)

  9. 都合の悪い話で思い出しましたが、パナソニックのHPを見ると消費電力の端数切捨て以外にも能力表記を60Hz固定で大きく見せたりとか恣意的な数字の操作が鼻に付きますね。商売ですから宣伝は大事でしょうが、虚偽表示一歩手前のやり方と言うのは会社の信用や品格を貶めるだけです。

  10. 中国好きも結構ですが、やり口まで中国式と言うのはいただけませんね。

  11. それでは次に大型モデルを見て行きましょう。FE-KXF15とFE-KFE15との違いはナノイーの有無だけです。

  12. 能力(50Hz)FE-KXF15FE-KFE15FE-KFE10
    最大加湿能力(mL/h)150015001000
    最大適応畳数 木造和室(プレハブ洋室)25畳(42畳)25畳(42畳)17畳(28畳)
    運転音(dB)45~2945~2935~21
    消費電力(W)47~1245~1016~6
    加湿フィルタ寿命10年10年10年
    センサー/タイマー湿/オフ湿/オフ湿/オフ
    タンク容量(L)4.5×24.5×24.5×2
    最少連続運転時間(h)669
  13. この木造和室20畳クラスの加湿器は国産では三菱の蒸気布タイプとこのシリーズしかありません。三菱の場合は消費電療が880~440Wと20倍程度になりますから、電気代ではパナソニックの圧勝になります。

  14. ただ、このシリーズの交換フィルタは1本7000円しますから、毎年交換するなら消耗品代は三菱の方が安くなります。まあそれでも、電気代の差額を考えればお安い物ですけど(笑)

  15. そんな訳で、この大型加湿器のカテゴリーではパナソニックのモデルは人気商品になっています。

  16. 気化式加湿器は排気が室温-3℃と低く、また加湿能力が低くて湿度を上げるのに時間がかかる欠点がありますが、お手入れを含めたランニングコストを考えると大型加湿器はこのパナソニックの気化式の方が有利です。

  17. 煮沸消毒した清潔な蒸気じゃないと嫌だとおっしゃるなら三菱以外に選択肢はありませんが、そうでないならこちらをお選びになると良いでしょう。

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シャープ製加湿器

2013年モデルの特徴

  1. シャープ加湿器トップ 2013年秋冬カタログ 価格コム売れ筋ランキング
  2. シャープ空気清浄機シンボル
  3. シャープの加湿器の特徴は全モデルプラズマクラスター7000を搭載していると言う事と、加湿量の多いモデルはハイブリッド式で少ないモデルのみ気化式と言う変則方式が特徴になります。適応畳数4.5畳の気化式モデルを「パーソナルタイプ」と呼んでいる所を見ると、あくまで室内の加湿はハイブリッド式で言うニュアンスなんでしょうね。

  4. シャープの空調家電と言うと空気清浄機の評価が高いのですが、残念ながら加湿器はあまり評価されてません。口コミを読んでみてもあまり良い事は書いていませんので過度な期待はしない方が良いでしょう。

  5. 全モデルプラズマクラスター7000を搭載している事から、シャープの加湿器の売りはこれになると思います。逆に言うとプラズマクラスターを評価しないなら積極的にシャープを選ぶ理由はありません。まあ、選ばない理由の方が多いでしょうね(笑)

  6. プラズマクラスター7000についてはシャープの空気清浄機の回で詳しくご説明しています。興味がおありな方はそちらをご覧下さい。

  7. それ以外では湿度以外に温度センサーが搭載されていて温度変化に応じた細かい運転プログラムで省エネ性能を上げているとの事ですが、消費電力は同性能のダイニチより高いですからあまり意味はありません。たぶん笑う所なんでしょう(笑)

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2013年モデルの機能、スペック一覧

    HV-C70
  1. それでは2013年モデルのスペックを見て行きましょう。先にお話しした通り、上位2モデルはハイブリッド式で最下位モデルのみ気化式になっています。こんなややこしい事をするくらいなら全部ハイブリッド式にした方が合理的だと思うのですが、空気清浄機の背面吸気にしてもそうですがシャープは合理性とかけ離れた選択をしたがるメーカーです。

  2. 目の付け所がオカルトな会社ですから常人には理解出来ない理由があるのでしょうね(笑)

  3. 能力HV-C70HV-C50HV-C30(気化式)
    最大加湿能力(mL/h)670500265
    最大適応畳数 木造和室(プレハブ洋室)11畳(18畳)8.5畳(14畳)4.5畳(7畳)
    運転音(dB)40~2436~2436~23
    消費電力(W)310~9185~915~7
    加湿フィルタ寿命8年8年8年
    センサー/タイマー温湿/オフ温湿/オフ温湿/オフ
    タンク容量(L)442.4
    最少連続運転時間(h)689
  4. 数値を見て真っ先に目に付くのが運転音の高さです。パナソニックも静かな方ではありませんがそれ以上にうるさいですね。加湿器で一番うるさいのがポットタイプの沸騰時と言われていますが、その際でも39dBしかありません。それに比べてファンが回っているだけで40dBを超えると言うのは相当うるさいですね。

  5. また、全体的に消費電力が高いのも気になります。ハイブリッド式気化式を問わずに他メーカーより高めです。また安物パーツを使っているのでしょうね(笑)

  6. シャープ加湿器の口コミを読んでいると、臭い、うるさい、部品がボロいと言うキーワードがよく出て来ますが、臭いはともかく他については数値からも読み取れます。「プラズマクラスター命」と言うのでもなければあまり食指が伸びない加湿器ですね。

  7. 臭いに関しては加湿空気清浄機と同じ抗菌カートリッジが用意されていますが、根本的な解決にはつながっていないみたいです。まあ、加湿空気清浄機も臭いなんて口コミが多かったですから当然かもしれませんが(笑)

  8. 旧型モデルについては型番以外は同じだと思って下さい。違うのは名前だけですからお買いになるならお安い方を選ばれると良いでしょう。

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東芝製加湿器

2013年モデルの特徴

  1. 東芝加湿器トップ 2013秋冬カタログ 価格コム売れ筋ランキング
  2. KA-P70X
  3. 東芝の加湿器と言えばユニークなデザインのウルオスシリーズが有名です。ただ、東芝らしからぬこのデザイン家電は加湿空気清浄機タイプを含めて営業的にはかなり苦戦してまして、ついに今年は後継モデルは投入されませんでした。恐らく廃番になるのでしょうね。

  4. 今年の新型はデザイン家電路線から一新して、東芝らしいもっさりしたデザインの蒸発皿タイプのスチームファン式に統一されました。いつも思うのですが、何で日本の家電メーカーは中を取ると言う事が出来ないのでしょうか?(笑)

  5. そんな訳で、この蒸発皿タイプは石橋を叩いて渡るようなオーソドックスな作りになっていまして、別売りパーツを取付けるとアロマが使えるぐらいしか特徴がありません。20年前の加湿器だと言われれば信じてしまうくらい手堅い加湿器です。

  6. よほどウルオスシリーズで懲りたのでしょうね(笑)

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2013年モデルの機能、スペック一覧

    KA-R50
  1. それでは2013年モデルのスペックを見て行きましょう。今年の新型は3モデル、出力の大小とピコイオンの有無です。ピコイオンとは早い話がプラズマクラスターのパクリのオカルトイオンなんですが、評価以前に存在さえまともに知られていないのが泣けて来ます(笑)

  2. ピコイオン搭載機は8.5畳用の大型モデルではなく、6畳用の小型モデルのみと言うのがまた泣けます。これもその内に誰にも知られる事なく消えて行く運命なんでしょうね。

  3. 能力KA-R50KA-R35X(ピコイオン)KA-R35
    最大加湿能力(mL/h)500350350
    最大適応畳数 木造和室(プレハブ洋室)8.5畳(14畳)6畳(10畳)6畳(10畳)
    運転音(dB)343030
    消費電力(W)430310310
    センサー/タイマー温湿/オフ温湿/オンオフ温湿/オフ
    タンク容量(L)444
    最少連続運転時間(h)811.311.3
  4. スペックを見ても良く言えばオーソドックス、悪く言えば前時代的な数値に終始しています。別に悪い訳ではありませんが進化とか進歩とかは無縁の出来です。20世紀の加湿器の能力のままですね。

  5. ただ、それだけに想定外のトラブルが起こる可能性はゼロに近いでしょう。デザイン、性能共に非常に保守的です。まあ、「先進的な加湿器」で大失敗した反動だと思いますが、これはこれで悪くない判断だと思います。良くもないですけど(笑)

  6. 良くも悪くも計算が出来て、計算通りに働く加湿器です。蒸気皿タイプに魅力を感じてあのデザインが許せるなら、悪くない選択です。良くもないですけど(笑)

  7. 字数に余裕がありますからついでにウルオスシリーズのお話もしておきましょう。

  8. ウルオスシリーズは東芝らしからぬユニークなデザインと、ファンを外して洗浄出来ると言う野心的な構造を持った加湿器と加湿空気清浄機のシリーズです。加湿器と加湿空気清浄機を同じ筐体を使って作ると言うのも斬新ですね。

  9. ファンを外して洗浄出来ると言うのは空気清浄機の悪臭に悩んでいる皆さんにとっては朗報でした。送風用のシロッコファンにカビが生えたら通常の空気清浄機ではお手上げです。また、タバコの臭いも同様です。それだけに期待は高かったのですが、残念ながら購入者の評価は散々な物でした。

  10. ウルオスシリーズはデザインありきで作られていたために構造が複雑でメンテナンス性が最悪な家電でした。給水も大変で、多くの人が給水の度に水をこぼしてしまう様な構造です。また、排気が側面全体から吹出すために近くに物は置けず、気化式で排気が冷たいために人も近づけませんでした。

  11. 私もおしゃれな家電製品は大好きですが、これが許されるには少なくとも家電としては平均的な能力を持たなければなりません。性能は凡庸だがデザインは秀逸、これがオシャレ家電が評価されるボーダーラインです。残念ながらウルオスシリーズはこのボーダーラインに届いていませんでした。

  12. これが1000円程度の物なら面白家電として評価されたかもしれませんが、残念ながら加湿器も空気清浄機も他メーカーと競合する価格帯の商品でした。これが売れると考えたのであればゴーサインを出した経営陣の責任ですね。見識が無さ過ぎます。

  13. マイナーチェンジによって多少改良された部分もあるのですが、デザイン上の制約により極端に冗長性の欠ける物だっだだけに改良にも限界があったのでしょう。ついに今年は新型が投入されずに終わってしまいました。

  14. 希少家電がお好きな方は買っておいた方が良いかも知れません。

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