空気清浄機その2。フィルタの種類、構造、捕集の仕組みと寿命

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空気清浄機のフィルタの種類や集塵の仕組み、そして個々の特徴や寿命についてお話させて頂きます。

始めに

  1. 空気清浄機の仕組みの次は、その心臓部に当るフィルタについてのお話です。口コミ等を読んでいると「HEPAじゃなとダメ」とか「HEPAだから空気が綺麗になった」とかの典型的なスペック厨の不毛な書き込みを目にしますが、こう言う人達に限ってフィルタがどうやって粉塵を捕集してるか全くご存知ありません。

  2. 多くの方が、空気清浄機のフィルタは目の細かいザルのような物で、そこに埃や花粉が引っかかって捕集されている思っておられるでしょうが実際は全く異なります。間違った認識を持っているから「目の細かいHEPAだから良い」とか「いやULPAの方がもっと目が細かいから良い」なんて短絡的な発想につながるわけですね(笑)

  3. それが我が家の空気清浄機自慢で済んでる内は可愛い物なんですが、フィルタ=ザルみたいな認識でいると、やれホルムアルデヒドに効くだの鳥インフルエンザに効くだの、フィルタの捕集メカニズムを知っている人間なら一笑に付するデマにまんまと踊らされて役に立たない物を買わされてしまうわけですね。

  4. 馬鹿を見ないためには正しい知識を持つしかありません。

  5. ちょっと小難しくなりますが、今回はフィルタについてお勉強しましょう。

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フィルタの種類

  1. まずはフィルタの種類から見ていきましょう。文字だけで説明するのもなんですから次の表をご覧下さい。こちらは三基計装株式会社さんからお借りした、塵埃の種類と適応フィルタの概念図です。

  2. 各種フィルタの性能
  3. 集塵フィルタには前回お話したプレフィルタ以外にも多くの種類のフィルタが存在します。家庭用空気清浄機の場合は、メインになる集塵フィルタは主に「HEPAフィルタ」と「高性能フィルタ」が使われています。

  4. ご覧の通り、この2つは対応範囲がほとんど同じなんですが、HEPAフィルタはJISで定められた厳密な規格があり、それに適応しないとHEPAは名乗れません。以前は結構アバウトだったのですが最近は規格の適応基準が厳密になったために、以前は「HEPAフィルタ」を名乗っていたメーカーの多くが「高性能フィルタ」を名乗るようになりました。

  5. 早い話が、以前からHEPAでは無かったわけですね(笑)

  6. 数年前まではULPAを名乗るフィルタを使っていたメーカーもあるのですが、さすがにオーバースペックな上に交換フィルタがバカ高かった事もあり、現在は採用されていません。まあ、本当にULPAの規格を満たしていたがどうかは謎ですが(笑)

  7. さて、そのHEPAフィルタと高性能フィルタの違いなんですが、家庭用空気清浄機のレベルではハッキリ言って大差ありません。HEPAフィルタは粒子捕集率99.97%なんですが、高性能フィルタも同じく95~99.5%程度あります。実用レベルでは誤差程度だと思って下さい。

  8. まあ、こんな事を書くとスペック厨の人がすり抜ける粒子数に置き換えて文句を言いそうですが、おもちゃのような家庭用空気清浄機ではHEPAを使おうがULPA使おうが、実際の捕集能力では大差ありません。家庭用空気清浄機と言うのはそれ以前の能力だからです。

  9. その辺りを、当のHEPAフィルタを使ってご説明しましょう。

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HEPAフィルタ

HEPAフィルタとは

    HEPAフィルタ
  1. HEPAフィルタとは「High Efficiency Particulate Air Filter」の略で、和訳すると「高効率エアフィルタ」とでもなるでしょうか。ですから特定の商品に対する固有名詞ではなく、規格を満たした商品の総称です。

  2. 開発元のアメリカではフィルタの性能によってE10からU17の8つのクラスに分けられ、一般的にHEPAフィルタと呼ばれる物は粒子捕集率99.95%以上のH13と同じく99.995%以上のH14を指します。

  3. 日本のJIS規格では「定格風量で粒径が0.3 µmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ」をHEPAフィルタと定められています。

  4. 圧力損失と言うのはマスクをした時に息苦しくなるのと同じ理屈で、摩擦抵抗によるエネルギー損失の事なんですが、まあ、フィルタの空気抵抗とでも考えて下さい。Paはパスカルの事で圧力の単位です。圧力損失を計る場合は数字が低いほど高性能になります。

  5. 分かりやすく言い直すと「0.3 µmの微粒子を10,000個吸い込んだ時に取り逃がすのが3個だけで、しかも適度に風通しの良いフィルタ」と言う意味になります。高性能なフィルタです。

  6. HEPAフィルタは産業分野ではポピュラーな物で、病院や原発、あるいは工場のクリーンルーム等、感染や汚染の防止や浄化にと様々な現場で使われています。高性能ですが高価なフィルタです。

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HEPAフィルタの歴史と運用

    マンハッタン計画原爆実験
  1. HEPAフィルタは1940年代に、アメリカ政府のマンハッタン計画(第二次大戦中の原爆実験)の際の放射性物質の飛散防止用に開発されました。実用化は50年代に入ってからです。ですから、元は軍事用の機密技術でした。まあ、ドラム缶さえ作れなかった国が、こんな物をポンポン開発する国と戦争して勝てるわけがありませんね(笑)

  2. そして、HEPAフィルタは対放射能汚染用に開発された物ですからその運用は完全気密が原則です。現在でもクリーンルームのHEPAフィルタはシリコンゲルのシール剤で密封されています。

  3. HEPAの規格も非常に厳密なもので、例えば細い針でフィルタに目に見えない小さな穴を開けただけでHEPAではなくなります。そのピンホールから大量の微粒子が流入して内部が汚染されるからです。

  4. またHEPAフィルタは非常に脆く、手を触れれば簡単に、そして全く手を触れなかったとしても通常使用でも破損します。取り扱いは慎重を極め、当然ですがフィルタ表面を手で触るのは厳禁です。またクリーンルーム等では毎年HEPAフィルタの破損と気密のリーク試験を行います。小数点以下2桁の精度と言うのはこれだけの事をやって初めて維持できるのです。

  5. こちらをご覧下さい。これは業務用HEPAフィルタの交換部品です。粒径0.3 µmの粒子99.97%以上の粒子捕集率と言うのは、このグレードの部品を使って初めて実現されます。

  6. つまり、フィルタと空気清浄機本体との気密は全く保たれず、本体も隙間だらけで、HEPAと言う名前だけで輸送や装填の際の破損も考慮されない最低ランクのフィルタを使い、さらにランニングコストがかかるからと掃除機でフィルタを吸って使い回してる様な機械に、最初から99.97%以上の粒子捕集率を期待する方がどうかしています。

  7. メーカーもその辺りは抜かりなく、HEPAフィルタの説明には小さく「フィルターの除去性能です。部屋全体への除去性能(空気清浄機自体の性能)とは異なります。」なんて注意書きをちゃっかりと書いています(笑)

  8. HEPAフィルタはきちんと取り扱えば最強の門番ですが、肝心の城壁がひび割れて穴や隙間だらけでは意味がありません。それなのに「ウチの門番の侵入阻止率は99.97%以上じゃ」なんて自慢している王様がいたらどう思いますか? フィルタの理論値ばかり振り回している人達はこの王様と同じです。

  9. HEPAフィルタはそれ自体が精密機器です。ですが現在各家電メーカーから発売されている物は、最初からその能力を発揮出来る精度では作られてはいません。HEPAフィルタもオカルトイオンと同じく、単なる客を釣るための道具と化しているのが実情です。

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フィルタの構造と捕集の仕組みと効果

フィルタの構造

始めに

  1. それでは、フィルタの基本的な事をお勉強しましょう。フィルタに関しては千代田テクノルさんが「エアフィルタについて」で分かり易く説明しておられます。詳しくはそちらをご覧下さい。今回はその中から幾つか要点を抜粋してご説明します。

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フィルタの立体構造

  1. その前にちょっと次の図をご覧下さい。

  2. HEPAフィルタ展開図
  3. こちらはHEPAフィルタを広げた図です。ご覧の通り、フィルタはプリーツ構造になっていて、それを折り畳んで使っています。何故だかお分かりになりますか?

  4. それは、限られたスペースの中で出来るだけ表面積を広く取るためですね。いくら圧力損失が小さいと言っても風を遮る事に違いはありません。大量の粉塵を瞬時に濾過するには処理する面積が広い方が有利ですよね。

  5. これは大量のお客をさばくスーパーのレジと同じです。表面積を広げる事はレジを増やすのと同じ事になります。つまり、あの鬱陶しいレジ待ちの時間が短縮される訳ですね(笑)

  6. 同時に、フィルタは捕まえた粉塵を蓄える袋の役目もありますから、表面積を広く取る事は体積も増やす事になりますから大量の粉塵を保持出来るわけです。

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フィルタの構造

  1. それでは実際にフィルタの顕微鏡写真を見てもらいましょう。数字から察するに上は3千倍、下は千倍に拡大した写真だと思われます。

  2. 捕集機構
  3. ご覧の通り、フィルタは目の細かいザルの様な物ではなく、ナイロンたわしの様な形状で中身はスカスカです。この形状のおかげで圧力損失が少ない、つまり風通しが良く長期に渡って使える訳ですね。

  4. 小さい粒のような物は捕集された粉塵です。何でこんなスカスカな物に小さな粉塵が捕集されるかと言うと、左に書かれている5つの効果、もしくは力によって捕集されます。

  5. 次はその捕集効果についてご説明しましょう。

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フィルタの捕集の仕組み

慣性力による捕集

    慣性力による捕集
  1. 慣性力による捕集とは、比較的大きな粒子がフィルタ近くの空気の流れの変化に乗らずに、そのまま慣性力で直進して捕集される事を指します。慣性力が働くのはおよそ0.5μm以上の粒子からで、一般的には5~10μm以上の粒子に効果が高いと言われています。

  2. この効果は粒子が大きいほど、また速度が早いほど強く働きます。

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拡散による捕集

    拡散による捕集
  1. 拡散による捕集とは、吸入された微粒子がブラウン運動によってフィルタ繊維に接触して捕集される事を指します。ブラウン運動は中学校の時に習いましたね。覚えてますか?(笑)

  2. ブラウン運動とは空中の微粒子が空気の分子や水の粒子とぶつかって起こす不規則な動きの事です。0.1μm以下の微粒子は小さすぎるために、空気の分子とぶつかっただけで弾き飛ばされます。ですから、こうした微粒子は空気の流れとは無関係に不規則な動きをします。そのランダムな動きの果てにフィルタに衝突した微粒子が捕集される訳ですね。

  3. また、サイクロン掃除機が微粒子を取り逃がす理由の1つがこれです。小さすぎる微粒子は空気の流れだけではコントロール出来ません。どれだけ強力なサイクロンを使っても一定量の微粒子は勝手に外へ飛び出してしまいます。

  4. 余談ですが、ブラウン運動と言う名前の由来になったロバート・ブラウンは植物学者で、彼は花粉の研究をしている際に偶然この運動に気がつきました。ですから、空気清浄機とは無縁ではない訳ですね(笑)

  5. 拡散による捕集は0.3μm以下の粒子に効果があり、0.1~0.01μmの範囲で最も効果が高くなります。

  6. この効果は粒子が小さいほど、そして速度が遅いほど強く働きます。

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さえぎりによる捕集

    さえぎりによる捕集
  1. さえぎりによる捕集とは、吸入された粒子がそのままフィルタ繊維に衝突して捕集される事を指します。これは見たまんまですね、特に説明する必要はないでしょう(笑)

  2. さえぎりによる捕集は0.1μmくらいから効果が現れ始めますが、一般的には1μm以上、強い効果が現れるのは10μm以上の粒子に対してです。当然ですがフィルタ繊維同士の隙間より大きい粒子の捕集もこの効果に含まれます。

  3. この効果は粒子が大きいほど、そしてフィルタの密度が高く繊維が太いほど強く働きます。

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重力による捕集

    重力による捕集
  1. 重力による捕集とは、吸入された粒子が重力により落下しフィルタ繊維に衝突して捕集される事を指します。空中の粒子は、空気の流れなどの運動エネルギーと、形や大きさによる空気抵抗と、重さによる重力のバランスで宙を舞っています。その際、気流が変化したり他の粒子と衝突したりして運動エネルギーが失われると、重力の影響で落ちて行きます。それがフィルタに衝突して捕集される訳ですね。

  2. 一般的には50~100μm以上の大きな粒子に強く働くと言われています。

  3. 当然ですが、この効果は粒子が大きいほど、そして速度が遅いほど強く働きます。

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静電気による捕集

    静電気による捕集
  1. 静電気による捕集とは、吸入された粒子とフィルタ繊維に静電気力(クーロン力)が働き、その力で吸着して捕集する事を指します。こちらも分かりやすいですね。これはイオン式や電気集塵式と同じ原理です。

  2. 但し、これは何も電気的処理をしなければ起きないわけではありません。空中を漂う粒子はその際の摩擦力によって静電気を帯びてしまいます。一定以上強く帯電した粒子は逆相の物質に吸着します。静電気が埃を呼ぶのは埃の方も帯電しているからですね。

  3. 一般的には25μm以下の粒子に強く働くと言われています。

  4. この効果は粒子が小さいほど、そして速度が遅いほど強く働きます。

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総合捕集効果

    総合捕集効果
  1. 上でご説明した捕集効果をまとめたのがこのグラフになります。5つの効果の内の3つだけが上げられていますが、これは重力と静電気力は必ずしもフィルタ性能に影響される訳ではなく、風量や静電気量で数値が左右されますからフィルタの特性を示すが場合は通常含みません。

  2. ご覧の通り、各捕集効果には得意とする粒子のサイズがあり、全ての効果が全ての粒子に働く訳ではありません。複数の効果が重なり合ってフィルタ全体の捕集能力を形作っています。フィルタ=ザルと言う認識が的外れだと言う事がお分かりいただけると思います。

  3. 総合の数値がおよそ0.15μm辺りで谷になっていますが、全てのエアフィルタはこの位のサイズの粒子の捕獲を苦手としています。

  4. 余談ですが、HEPAフィルタの規格が「0.3 µmの粒子99.97%以上~」になってますが、これはHEPAフィルタを開発した1940年代には、エアフィルタが最も不得意な粒子サイズが0.3μm辺りだろうと予測されていたからですね。実際は間違っていたのですが、運用上特に問題が無いので今でも0.3μmの粒子を使って試験しています。

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フィルタ別捕集性能

  1. 次は、各フィルタの捕集性能を見てみましょう。

  2. フィルタ捕集性能
  3. ちょうど上の図の天地を逆さまにした感じになります。捕集効率は下へ行くほど高くなり、やはり0.15μm辺りで最も効率は落ちます。HEPAフィルタも99.9%と0.3µmの粒子に比べて0.1%程度効率は落ちます。

  4. ちなみにULPAフィルタの規格は「定格風量で粒径が0.15µmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245 Pa以下の性能を持つエアフィルタ」となっています。つまり、古すぎて精度の劣るHEPAの規格を見直して現実的な高性能フィルタの規格として策定されました。最高性能の超ULPAは99.999995%の捕集率を誇っています。

  5. JIS規格の場合、フィルタの試験に使われる最も細かい粉塵は0.03μm程度の物です。ですから、それより小さい粒子に関しては理論値のみで実測値はありません。HEPAフィルタも性能測定は0.3µmの粒子を使いますから、全てのサイズの粒子を実測したわけではありません。µサイズになると測定するのも非常に困難な作業になります。

  6. こうして見ると各フィルタで大きな差がある様に見えますが、各マスの数字を見てもらえばお分かりのようにグラフのマス目は均等に打たれていません。均等に打つと4色の横線が密に並ぶだけですので分かり易くしてるだけです。早合点してスペック厨にならないようにして下さいね。

  7. さて、だんだんと頭が痛くなって来られたのではないでしょうか?(笑) 捕集率が0.1%違おうが0.00001%違おうが、家庭で使う分にはあまり意味はないですよね。全くその通りで、HEPAやULPAはその僅かな差が死線を分けるようなシビアな環境で使う物なんです。

  8. 電卓叩きながら、こうしたグラフや数値を食い入るように見つめる人達が使って初めて意味がある物です。

  9. スペック厨の与太話に、真実味を出すために作られている訳ではありません(笑)

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フィルタの寿命

フィルタの寿命とは

    汚れたフィルタ
  1. さて、捕集率の微小な差にあまり意味が無いとすると、皆さんが一番興味がお有りなのがフィルタの寿命だと思います。

  2. 一応、家庭用空気清浄機のフィルタの寿命は、日本電機工業会(家電メーカーで作る親睦会)のJEM1467規格で初期圧力損失が2倍になった時(空気清浄機の能力が50%にまで低下した時)に交換する事になっています。早い話が、目詰まりして風が半分しか通らなくなった時が寿命だと言う事ですね。

  3. 業務用のフィルタの寿命も同じような基準です。初期圧力損失が2~3倍になった時がフィルタの寿命と言われています。ですから、一見すると何も問題が無いように見えますね。ですがここに大きな落とし穴があります。

  4. 業務用の場合は空調用のダクトの中に設置されていますから、仮に風量は半分に落ちても室内の浄化能力に変化はありません。ダクトから吹き出す綺麗な風の量が半分に減るだけです。

  5. ですが、単独で室内に設置する家庭用空気清浄機の場合は、風量が半分に減ると言う事は浄化できる部屋の広さが半分に減ると言う事なんです。

  6. 家庭用空気清浄機の対応畳数は上のJEM1467で定められた粉塵の処理能力によって規定されています。風量が半分に減ると言う事は浄化できる空気の量も半分に減りますから、対応畳数もそれに合わせて狭くなって行きます。

  7. メーカーの話を鵜呑みにしていると、馬鹿を見るのはいつも消費者なんですよ。

  8. 単独で室内に設置する家庭用空気清浄機と、クリーンシステムの一環として空調機器の中に設置する業務用空気清浄機の、フィルタ寿命の設定が同じである事自体おかしい訳ですね。条件が違いすぎるのです。

  9. ですから、先に例を上げた10畳のリビングの場合、フィルタ寿命になるまで10畳分の浄化能力が欲しいなら20畳用の空気清浄機を購入する必要があると言う事です。

  10. 皆さん家電製品をお選びになる時に新品時のカタログスペックばかり注視しますが、機械に安定した結果を求めるならこうしたパーツの消耗や経年劣化による能力低下の事もお忘れになってはいけません。どんな高性能機であってもパーツが消耗するだけ能力が落ちて行き、末期には低性能機より劣るのです。

  11. 皆さん、知らない内に裸の王様になってませんか?

  12. メーカーと言うのは、馬鹿にしか見えないドレスを売りつけるのが商売なんですよ。

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フィルタ寿命の根拠と嘘

    日本電機工業会
  1. さて、最近ではどのメーカーも10年持つフィルタとやらが主流になっていますが、残念ながら私の知る限り最近のフィルタ業界にそんな驚異的な技術革新は起こっていません(笑) その辺りのお話をしましょう。

  2. このフィルタが10年持つと吹聴する根拠になっているのが上述した日本電機工業会のJEM1467規格です。これによるとフィルタの耐用年数は「一日にタバコ5本分の煙のみを処理した場合」で算定しています。

  3. 実際にはタバコの本数だけで測定され、約18250本のタバコの煙を90%程度処理した場合にフィルタの寿命が来るという計算です。一日分と表示出来るタバコの最低本数が5本と定められているだけですから、別に20本で計算しても構わないのですが、まあ、どのメーカーも5本で計算しています(笑)

  4. この段階で馬鹿馬鹿しくてツッこむ気にもならないのですが、この数字には花粉も大気汚染も調理の際に出る煙も、そうした生活環境から出る空気の汚れは全く考慮されていません。単純にタバコの煙だけです。

  5. また、タバコの煙5本分がなぜ一日分と計算されるのか具体的な根拠もありません。

  6. つまり、家で一切料理は作らず、花粉も飛ばず、近くに工場もなければ幹線道路もなく、黄砂やPM2.5も飛んで来ないくらい空気の綺麗な環境で、人の出入りも一切ないなら「一日にタバコを5本吸った場合のフィルタ寿命が10年」だと言う事だそうです(笑)

  7. もう、アホらしくて開いた口が塞がりませんね。これじゃぁ何の意味もありません。

  8. 結局10年持つフィルタと言うのは、物差しの側を自分達に都合の良い目盛りに書き換えただけの話であって、現実にフィルタの寿命が延びた訳ではないのです。

  9. 実際、HEPAフィルタが10年持つと言い張ってるシャープの北米モデルには「HEPAフィルタの寿命は最大2年まで」と堂々と書かれています。海外モデルのHEPAフィルタは低品質の物でも使っているのでしょうか?(笑)

  10. 社団法人日本電機工業会と言うのは家電や電気メーカーで構成された組織ですから、規格その物も自分達に都合の良い形で策定されています。上のテストのレギュレーションなどは性能を過大評価し、試験の手間を最小に抑えた形になっています。要は大本営発表と同じと言う事ですね。

  11. ですから、皆さんはメーカーの戯言には騙されずに「フィルタの寿命は通常使用で最大でも2年まで」で、しかもその時の空気清浄機の処理能力は新品時の半分と覚えておいて下さい。

  12. さらにタバコを吸われる場合は、その本数に応じてフィルタの寿命は限りなく短くなって行きます。一日に何箱も開けるヘビースモーカーの場合は数ヶ月で寿命が尽きます

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フィルタの天敵

    焼肉の煙
  1. さてさて、そんな訳で通常でも2年程度しか持たないフィルタなんですが、その寿命をさらに縮める天敵のような存在があります。それが油煙です。

  2. ここで言う油煙とは油の粒子を含む煙の事なんですが、皆さんのご家庭だと油を使った調理の際に出る煙の事です。一番分かりやすいのが焼肉やサンマを焼いた時に出る煙ですね。タバコやろうそく、線香の煙も油煙になります。

  3. なぜ油煙がフィルタの天敵かと言うと、油の粒子はフィルタに取り付くと次々と結合して成長して行きます。ちょうど、雪の結晶が成長して行くのと良く似ていますね。

  4. そこかしこで成長した油の粒は、やがて互いに結合してフィルタの表面に膜を張ってしまいます。こうなると一気に風量が落ちてフィルタの寿命が尽きてしまう訳です。換気扇フードやレンジフードをお使いの方なら大掃除の時のフードの汚れを思い出して下さい。あれと同じ事がフィルタ上で起こります。

  5. 油膜は粘度が高く、フィルタにしっかりと食い付いていますから剥がす事も出来ません。こうなったらフィルタを交換する以外手はありません。

  6. 真夏にエアコンの効いた自宅で焼肉を食べるのは至高の快楽の1つなんですが、その際に出る煙を空気清浄機に処理させると相応の対価を支払うハメになります。毎週のように処理させていると、2年どころか半年持たずにフィルタの寿命が尽きます。まあ、それでも店で食べるよりずっと安いですが(笑)

  7. 基本的に油煙の処理は換気扇や窓を開ける事で対処するのが定石です。ですから、フィルタを長持ちさせたいのであれば油煙の処理はさせない事です。これはタバコの煙の処理も同じです。

  8. まあ、煙などの空気の汚れを処理するための機械を止めてしまうのもおかしな話なんですが、フィルタと油煙と言うのはそれほど相性が悪いものだと覚えておいて下さいね。

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フィルタで繁殖するカビや雑菌

  1. フィルタの寿命を決めるのは、粉塵の蓄積や油煙による圧力損失の増大だけではありません。集塵フィルタや次にご紹介する脱臭フィルタにとって最も厄介なのがフィルタで繁殖するカビや雑菌の問題です。

  2. これは言葉で説明するより写真を見てもらった方が早いでしょう。下の写真は業務用HEPAフィルタ上で実際に繁殖していたカビや雑菌の電子顕微鏡写真です。

  3. 病原体1病原体2細菌やカビ
    青カビの増殖カビの胞子
  4. フィルタと言うのは室内の空気中のありとあらゆる異物を漉し集めるのが仕事です。空気清浄機は空気の掃除機ですから、その紙パックに当るフィルタにはカビやバクテリアや病原体等の雑菌も集まって来ます。こうした微生物は適度な温度と湿度と養分があればどんどん増殖して行きます。

  5. 空気清浄機は稼働中は絶えず風が吹き抜けていますから比較的湿度は低いのですが、内部に限ればモーター等の廃熱があるので室内よりも温暖です。また有機物の粉塵も集まって来ますから養分にも不自由しません。

  6. つまり空気清浄機の内部はカビや雑菌が十分繁殖できる環境にあります。

  7. 病院や食品工場で使う業務用のHEPAフィルタには酵素や薬剤を染み込ませた抗菌タイプの物もあるのですが、2年の寿命を10年と偽ってまでフィルタ代の安さを強調する家庭用機のフィルタに高価な抗菌タイプは使いません。つまり、カビや雑菌は繁殖し放題になりますね。

  8. このタイプの空気清浄機をお使いの方ならお分かりだと思いますが、抗菌処理を施した加湿フィルタでさえ半年でカビだらけになります。まともな抗菌処理をしていない集塵フィルタは、見た目では分かりづらいのですが、その内部では大量のカビや雑菌が繁殖している事になります。

  9. 繁殖したカビの胞子や増殖した雑菌の一部はフィルタをすり抜けて、ファンを介して部屋中にばら撒かれる事になります。つまり空気清浄機自体がバイオハザード発生装置と化する訳です。

  10. ここでもう一度「10年持つフィルタ」を考えてみて下さい。フィルタを10年使うと言う事は、10年間カビや病原体を培養して部屋に撒き散らして来たと言うのと同じです。真っ黒になった集塵フィルタに付着しているのは埃などではなく、カビや雑菌の一大コロニーかも知れませんよ。

  11. 空気清浄機のフィルターは言ってみればトイレットペーパーのような物です。確かに、10年持つトイレットペーパーは経済的かも知れませんが、私ならそんな物を使う気には到底なれませんね(笑)

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脱臭フィルタ

脱臭フィルタとは

    脱臭フィルタの仕組み脱臭フィルタの電子顕微鏡写真
  1. 主に活性炭などの多孔質の物質を主原料として、揮発性有機化合物や化学物質、そして臭いの原因分子を吸着して蓄えるフィルタです。分解する訳ではありません。

  2. 臭いの原因分子は分子レベルの大きさなので、上で説明したブラウン運動による捕集しか期待出来ません。ですから、臭いの原因分子がフィルタに衝突する確率を上げるためにはフィルタの表面積を広げるしかありません。

  3. 活性炭は体積の割には表面積が非常に広く、また安価な原料なので広く使われています。脱臭フィルタの性能にもよりますが、高性能な物は東京ドームのグラウンド数十個分の表面積を持つ物もあります。

  4. 上右の写真は実際に活性炭の表面に化学物質が吸着している電子顕微鏡写真です。小さな白い点が化学物質です。皆さんがお使いの空気清浄機の脱臭フィルタには、こうした物がびっしりと張り付いている訳ですね(笑)

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脱臭フィルタの寿命

    JEM1467
  1. ネットの口コミなどを読んでいると、「脱臭フィルタの寿命は7年と書いてあるのに1年経たずに臭くなった」なんて書き込みをあちこちで見ますが、まあ当然でしょうね。

  2. 脱臭フィルタの寿命の算定法は上の日本電機工業会のJEM1467規格(笑)です。これによると「一日にタバコ5本分の煙のみを処理した場合の、アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸の三種のみの除去率の平均値が50%に落ちた時」を脱臭フィルタの寿命と定めています(笑)

  3. 要約すると、こんな物を信じる奴は底なしのアホと言う意味ですね(笑)

  4. 当たり前ですが、臭いと言うのは生物に起因する物もあれば有機化合物のように薬品に起因する物もあります。発生する量や種類も環境によって大きく異なりますし、悪臭の感受性も人によって違います。それをタバコの煙だけをテストして、一日をタバコ5本と言う根拠の無い数字で計算されても無意味です。

  5. 特に活性炭はアンモニアの除臭を苦手としていますから、三種合計の平均値ではこの数字が隠れてしまいます。この辺りの計算式には作為を感じますね。

  6. そんな訳ですから、お使いの空気清浄機が3ヶ月で悪臭を放とうと別に不思議ではありません。余りにも現実離れした方法と論拠で算定された寿命ですから目安にもなりません。

  7. 「信じる者は馬鹿を見る」と言うのが空気清浄機メーカーからの心温まるメッセージです(笑)

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脱臭フィルタの悪臭対策

始めに

  1. まあ、悪臭を取るためのフィルタの悪臭対策と言うのも変な話なんですが、現実にそこかしこで起きている問題だけにちょっと考えて見ましょう。ただ、決め手になる物は正直言ってありません。一番良い手は素直にフィルタを交換する事です。

その1.シャープの空気清浄機は買わない

    シャープのフィルタ配置
  1. シャープは集塵フィルタが10年持つと嘘を付いていますが、その嘘がばれないようにフィルタの配置を変えています。前回ご説明したように、通常はプレフィルタ集塵フィルタ脱臭フィルタの順に並んでいますが、シャープだけプレフィルタ脱臭フィルタ集塵フィルタの順に配置しています。

  2. こうする事で大半の粉塵は脱臭フィルタで処理されますから、確かに集塵フィルタの寿命は延びます。ですがその代わりに脱臭フィルタは短期間で消臭能力を失ってしまいます。シャープの空気清浄機は臭い、なんて口コミがありますが、その大きな原因がこの配置にあります。嘘がばれない様に別の嘘をついた結果です(笑)

その2.洗浄できる脱臭フィルタが付いたモデルを選ぶ

    脱臭フィルタの水洗い
  1. これが一番現実的な対応ですね。で、洗浄できる脱臭フィルタを標準装備している代表的なメーカーがシャープです(笑) まあ、犯罪に一番詳しいのは犯人ですから当然かも知れませんが(笑)

  2. それでも脱臭フィルタの洗浄を厭わないと言うのなら集塵フィルタは長持ちしますから、それがお望みなら良いかも知れません。但し、洗浄する度に脱臭フィルタの寿命は減って行きますから、かかるコストは大して変わりませんが(笑)

  3. だた、洗浄できる脱臭フィルタは出来ない物に比べると若干能力が劣ります。これは耐水性の構造材を使ったり、抗菌や滅菌の特殊処理が出来なくなりますから仕方ありません。また、洗浄可能回数も無制限ではありません。モノにもよりますが、通常は5~6回の洗浄で変形や破損が出て来ると思います。年3回洗浄してフィルタの寿命は2年程度と考えて下さい。

  4. 洗浄の仕方は各メーカーやモデルによって異なりますが、基本的に中性洗剤を使ったつけ置き洗いになると思います。この際、漂白剤やカビ取剤を少しだけ混ぜておくと除菌効果が期待出来ます。

  5. 但し、汚れは簡単には落ちません。だからと言って手荒に扱うとフィルタが壊れて脱臭能力が大きく落ちますので短気は禁物です。ブラシで擦ったり、揉み洗いなんて以ての外ですよ。新品同様に戻そうなどと欲張らないで、交換時期を引き延ばすぐらいの気持ちで定期的にお手入れして下さい。

  6. そして、乾燥はしっかりと行って下さい。生乾きのフィルタはこの世の物とも思えない酷い臭いがします(笑) 完全に乾燥してから装填して下さい。それと、洗浄後の天日干しは避けた方が良いでしょう。変形の原因になりかねません。天日干しするなら、完全に乾燥してから行って下さいね。

その3.代用フィルタを使う

    活性炭シート
  1. これは外道なやり方なんですが、高価な純正の脱臭フィルタを使わずに市販の安価な活性炭フィルタを代用して安く上げようと言う方法です。脱臭フィルタが洗浄出来ないタイプの空気清浄機を買ったが、短期間で悪臭が発生して困っている方なんかには良いかも知れません。

  2. 但し、消臭能力は大きく劣る上に全てのモデルで可能ではありません。脱臭フィルタが別のフレームに装填されていて着脱可能な物に限ります。また、加工には相応の技術が必要ですから腕に自身のある方以外は無理です。

  3. やり方は市販の活性炭シートをフレームに合わせたサイズにカットして装填します。活性炭シートは安く買いたければロール売りの物をメートル単位で、ちょっと試してみるだけなら割高ですがカットされたシート売りの物を購入します。この時、純正の物と同じ厚みになるようにきちんと計算して下さい。1枚で不足なら必要なだけ重ねます。ぐらつく様でしたら糸で何箇所か縫い合わせます。

  4. フレームに横板が入っていて、強い風を送っても活性炭シートが外れないならOKですが、曲がったり変形して隙間が開く様でしたらテグスや針金を使ってフレームを加工しなければなりません。ここで相応の技術が必要になります。

  5. ここまでの説明で分からない所があると言うのであればお止め下さい。貴方には無理です。手順と難度を理解した上で、それでも試してみたいとお思いの勇者の方だけトライしてみて下さい。お勧めは出来ませんが(笑)

  6. もし集塵フィルタで同じ事をしてみようかなんてお考えの方、無謀ですからお止め下さい。あれはDIYで出来る精度ではありません。空気清浄機が能力を喪失しますから集塵フィルタの加工代用はお止めくださいね。

その4.ファブリーズは使わない

    ファブリーズ
  1. 余談ですが、奥様方の中には何でもファブリーズを吹き付けちゃう人がいますが、家電製品には絶対に使わないで下さいね。逆効果ですから。

  2. ファブリーズに代表される消臭剤は、粘性の高い液体に微弱な殺菌剤と強力な芳香剤を混ぜた商品です。霧状に散布する事で小さな薬液の粒を作り、それに触れた菌は除菌しますが効果は限定的なものです。ですから、芳香剤で良い匂いを撒き散らす事で消臭したように錯覚させる訳です。何せ使った人が大量に吸い込み、嗅覚が麻痺しますから(笑)

  3. メカニズムとしてはプラズマクラスターと良く似ています。いや、悪い意味で(笑)

  4. そんな訳で殺菌消臭能力が低い上にまともな成分表示がありませんから、薬剤自体が雑菌の栄養源にもなりかねません。布などは短時間で染み込みますが、フィルタや筐体に取り付いた粘度の高い薬液は揮発するまでかなりの時間がかかりますから、そこに大量の粉塵が吸着して固まります。そこで得体の知れない成分を栄養源にして雑菌が繁殖する可能性がある訳ですね。

  5. また、悪臭と芳香剤が混ざると名状しがたい臭いになりますから弊害の方が大きいです。ともかく、300円程度のオカルト消臭液で臭いが無くなくなるなら、業務用脱臭機を作っているメーカーの人達は苦労はしません(笑)

  6. 家電製品のメンテナンスとお部屋のお掃除を同列で扱ってはダメですよ(笑)

Kitty Gas Mask
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コメント

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No title
参考
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20170515
No title
こんにちは。
今台湾でアイリスオーヤマのPM2.5モニター搭載空気清浄器を使っているんですが、性能的どうですか?
よろしくお願いします。
遅くなりました

アイリスオーヤマはシャープを退職した技術者を大量に採用している関係からか、空気清浄機は構造的にかなりシャープと似通った物になっていますね。兄弟機とは言えないまでも従弟くらいの関係ですかね。両者の違いは値段、騒音、フィルタ寿命、PM2.5ウォッチャーvsプラズマクラスターてな感じです。

アイリスオーヤマの商品は「安価である」と言うのが至上命題になっていますから、色々な部分で大胆なコストカットをしています。ですから、単純な能力比較だとかなり不利になりますね。ただ、コストパフォーマンスを考えると結構頑張っていると思いますよ。シャープ比で7割程度の価格で7割程度の性能くらいですかねぇ。物には安く作る限界ってのがありますから、これはこれで頑張っていると言って良いでしょう。


てな訳で、PM2.5ウォッチャーは見てて楽しいでしょうが、アイリスオーヤマの空気清浄機は性能的には値段なりの物ですね。損もしないが得もしません。ですから、空気清浄機を選ぶ際に何よりもコストを重視される方に向いているでしょう。

性能を重視されるのであれば、それに見合った対価を用意して下さい(笑)

No title
お返事ありがとうございました。
アイリスオーヤマは安いなりの性能なんですね。
台湾でフルパワーで使っていると3ヶ月くらいでフィルターが黒くなります。
現在フィルターを2枚重ねて使っています。

大気汚染がひどいのでブルーエアを買おうと思っています。
めっちゃ面白い記事ですね。
私はずっとメーカーに騙されてました
初めまして (#^.^#)
某パナソニックの空気清浄機の販売員をしております。

貴方様の圧倒的な知識量と深い知見に驚きを禁じえません。

記載されている内容はどれも本当のことばかり。

凄く勉強になります。

さて、この度私ご縁がありまして『ブルーエア』を月末より
担当することになりましたが 修理屋さんの眼からみて
良いものなのでしょうか❔

フィルターの交換だけなので面倒くさくはないとおもいますが¨

ご見解または販売するうえでのアドバイスを頂ければ幸いです


ザムザム
そうですねぇ

販売員さん的視点に立つとすると、ブルーエアは物は良いのですが国内メーカーの物と比べるとお値段がお高くなっているのがネックになると思います。これは別にブルーエアがボッてる訳では無くて正当な価格設定なんですが、その価格の正当性、つまりなぜお高くなるのかをお客さんにキチンと伝えて納得してもらう必要があるでしょうね。

ですから、キチンとお勉強しておかないとお客に逃げられて店長にブチブチ嫌味を言われる事になりますよ(笑)


では簡単に長短をまとめてみましょう。

ブルーエアの最大の長所は全てのモデルでCADR値が公開されているので各機種の客観的な能力評価が出来る上、多くのモデルがライバル機種に比して高いスコアを出している事ですね。CADR値の測定は日本の詐欺まがいのやり方と違い、流通在庫から無作為に抽出された試験機を実際の生活環境に近い状態に設計された専用の試験室で厳密な測定がなされている上に、半年毎に同じ試験を継続して行い数値を公開し続けます。ですから、我々は実際に購入出来る機械の実質的な能力を知る事が出来る訳です。国内メーカーの「自称高性能」とは一線を画す物になりますね。

ブルーエアが空気清浄機メーカーとして世界的に評価が高いのは、この客観的に証明された高性能がもとになっています。

CADR値
http://jp.cadr.org/index.html

また、CADRのスコアに関しては大型で高価なモデルの方がライバル比で能力が高く、安価な小型モデルになればなるほど能力の優越性は低くなります。つまり、最も評価が高いのは大型のクラシックシリーズで、センスからピュアと小型化して行くと他社の同サイズの物と能力的な差は無くなって行きます。

ですから、ブルーエアの信用と評価を欲しがる方にはクラシックシリーズを、価格やサイズやデザイン的にクラシックを嫌う方にはセンスを、「ブルーエア欲しいけど敷居が高くて…」なーんて仰る方にはピュアをお勧めになると良いでしょう。取り敢えずピュアを使ってみて、気に入ったらもっと大型の物を買えば良いだけですからね。


さて、お次は短所です。

短所も色々とあるのですが、一番大きいのはブルーエアは北米市場がメインで次に中国市場辺りになるので、基本的に日本市場に最適化されてないと言うのがあります。

よく言われるのがセンサーの感度です。一応、日本向けのモデルはセンサーの感度を上げているらしいのですが、それでも国内メーカーの物と比べると反応は鈍いと言われます。特にガスセンサーが不評なんですが、これはセンサーの性能云々ではなく生活様式の違いに原因があるので簡単に改善するのは難しいです。
何せアメリカ人や中国人が求めるのは土足生活や大気汚染に起因するホコリや微小粉塵の除去で、日本人の様にニオイの除去にはあまり関心がありませんから、消臭に関しては反応も能力も高くありません。

ここ大事ですね。ブルーエアは空気中の粉塵を除去する能力は非常に高いですが、消臭能力は大した事がありません。ですから、空気清浄機を万能の機械だと都合良く勘違いしているお客には注意して下さい。そう言う人ほど後で文句言って来ますからね(笑)

後は、騒音とかサイズとか吹き出し口の位置とかもお客さんの住環境によってはミスマッチが起こります。騒音も特に大きい訳ではありませんが、アメリカ人や中国人は騒音に関しては鈍感なので特に静音性を意識して作られていません。吹き出し口の位置に関しては、完全に机と椅子の生活に合わせて設計されてますから畳の部屋なんかでは使いにくい物もあります。こう言う細かい部分は国内メーカーの物の方が良く考えて作られていますから、その辺りは事前に説明して置いた方が良いでしょう。

それと、値段は高いですけど中国製造ですから、例によって一定確率で初期不用品が混じってます。外資の割には初期不良対応はマシだと思いますが、国内メーカーと比較すると酷なのでその辺りも覚悟して置いて下さい(笑)


最後は長所であり短所でもあるフィルタ交換に関してです。

フィルタ交換は使用頻度により半年から1年くらいですが、これは性能の維持を考えると極めて正当かつ適正な交換頻度なんですけど、国内メーカーの「10年持つフィルタ」の嘘を信じて疑わない人達には不当に短く感じるみたいです。ですから、この話が出たらキチンと説明する必要があります。

フィルタは空気の汚れを拭き取る雑巾やトイレットペーパーみたいな物ですから、「そんな薄汚れて悪臭がする物を10年も使い続けるつもりですか?」とでも切り替えしましょう(笑)

これに関してはブルーエアが完全に正しく、国内家電メーカーが完全に間違っています。
ですから、ハカを踊りながら胸を張って説明して下さい(笑)


さて、私が出来るアドバイスはこれくらいですかねぇ。
あ、ブルーエア公式サイトは隅々まで読んで全て頭に入れて置いて下さいね。
お客の中には販売員の知識を試そうとする人もいますからね。

参考になりました。
HEPAフィルターが何故10年も持つのか疑問でしたが、こちらの記事を読んで氷解しました。ありがとうございました。
ニトリの空気清浄機
ニトリから空気清浄機が出ましたね。
無印良品のものとそっくりですが、底面からも吸引できるのが面白そうです。
価格がとても安いのが若干心配になりますが、こちら安物買いのなんとかになりそうですか?
ニトリのエアリーS

これね、まるで地雷を逆さまにした様なユニークなデザインなんですが、見た目の通り空気清浄機としては地雷ですね(笑)


まず、床のホコリや花粉を下部から吸引とか言ってますが、床が鏡面仕上げで除電されて静電気ゼロで湿度が0%だとしても、あのファン出力とフィルタ配置で吸える訳が無いですよ。床に落ちたホコリを床から10cm上から吸気だけで吸い上げるのは掃除機だって難しいです。あんなオモチャでそんな事が簡単に出来るなら掃除機メーカーの技術者は苦労しないでしょう。

2つ目はあの謎足ですね。タテ型の空気清浄機は重いファンが上に乗るので重量バランスが悪く振動が出やすいのですが、それを不安定な3本足で支えるデザインはマトモな空気清浄機の設計者ならやらないでしょうね。しかも足の形状が上から荷重をかけると一発で折れそうな角度と細さですからね。私にはダチョウ倶楽部のネタの様に見えますよ。「絶対に押すなよ!、絶対に押すなよ!」ってアレです(笑)

まあ、予算の制約なのか全体的に色々な部分の強度が足りてない感じがしますね。ある意味ニトリらしいと言えばらしいのですけど。


ポジティブな点はお値段とちょっと変わったデザインって所ですかね。能力的に1ルーム向けですから、学生さんとか一人暮らしの方で本当に空気清浄機を必要としない方向けですね。アレルギーとかお持ちの方はこんなオモチャじゃ役に立たないですから。まあ、「友達が持ってるから」とかの理由で買っちゃう人には良いかもしれません。何せ授業料としては安く済みますからね(笑)

全体的に見るとモノとしては空気清浄機能が付いたアロマディフューザーって感じですね。もしかしたらアロマディフューザーの設計者が作ったのかも知れません。


そんな訳で、これはエントリー向けと言うか、空気清浄機に実質的な仕事を求めない方、そう言った皆さんが「ちょっと試しに」買うには良いかもしれませんが、アレルギーをお持ちの方が安く済ませようなんてスケベ心を起こすと天罰を喰らう事になるでしょう。

試してみますか?(笑)

アンデス電気空気清浄機
りぺ屋さま

はじめまして。
とても商品にお詳しくて提灯記事ではない、本音の記事がとても参考になります。
さて、当方花粉症のため改めて空気清浄機の購入を検討しております。
以前は、ダイキンの加湿機能のない電気集塵モデルを使用しておりました。
家電のお手入れもこまめにするタイプなので、それほど億劫ではありませんでした。
部屋はきれいに見えてもユニット1、2のランプが点灯してフィルターや電気集塵部を開けてみるとびっくりするくらいホコリで真っ黒になっており、たくましくも感じました。
ただ、花粉症に効果があるかどうかと言われると実感もなく・・・といった感じで、結局故障してしまいその後は、空気清浄機なしで過ごしております。

医者に花粉症の薬を処方してもらい、飲んでおりますがその方がよっぽど効果があります。
もちろん、空気清浄機を使用していた時も薬は飲んでおりました。
今回は、薬は継続しながらさらに環境も良くしようと思います。

今回はブルーエアにしてみようと思いますが、少し気になるモデルがあります。
バルミューダの空気清浄機をはじめとする360度吸引タイプが最近出てきておりますが、アンデス電気のBM-H701A 空気清浄機 バイオミクロンサークル [適用畳数:27畳 /PM2.5対応]モデルです。

アンデス電気は、業務用メーカーで各社新幹線の空気清浄機として採用実績があるようです。
こちらも地雷となるでしょうか?

バイオミクロンサークル

えー、空気清浄機と言うのはフィルタとファンと筐体だけで出来ているとてもシンプルな機械なんですよ。こう言う物ってキチンとお金をかけて作ればそれほど変な物位はならないです。ただ、安く作ってやろうとか変に目立つ物を作ろうとかすると邪悪な物が出来上がると言う訳です。

アンデス電気は業務用の空気清浄機や光触媒脱臭機なんて作ってる青森の会社ですが、業務内容的には本職にはではありますね。まあ、10年前に一度経営破綻して倒産してますけど(笑)


さて、肝心の機械の話ですが、カタログスペックを見る限り能力は高い方だと思います。ただ、「クラス最高レベルの清浄性能(当社独自調査)」とかね、6万超える空気清浄機でこれは無いだろうとは思いますね。また、あの見てくれで「インテリア性を重視したおしゃれなデザイン」とかもね、何かズレてるんですよ。

それが単に社風や地域性だけなら構わないのですけど、どうも業務用機と家庭用機との区分が曖昧に作ってる感じがしますね。まあ、意欲は買いますが、どうにも独りよがりで使う人の視線ってのをあまり考えてない印象を受けますね。業務用とは違い、家電の場合は高性能=優秀とは限らないですから。

私が一番気になるのが音です。あの凝った気流は面白いとは思いますが、ああして空気を曲げて流すと独特な音が出ます。吹き出し口のグリルも風切り音とかあまり考えて無さそうな感じで、どんな音になるのかちょっと気になりますね。一般家庭の環境音は新幹線の中とは違いますから。

二つ目がサポートの問題です。販売チャンネルも直販以外はビッグカメラ系列のみみたいだけですからトラブルが起きた時にどう対応するのか。本社は青森ですし、業務用機のサポート網を使うなら良いのですが、送料客持ちで青森まで送れとか言われたら発狂モノですからね。HP見てもその辺りがハッキリとしません。

三つめは色です。あの全周吸気のタイプは吸気口付近が物凄く汚れるのですよ。掃除をサボると吸気口付近だけ灰色になってしまいます。だからブルーエアはジャージの布を巻いて布だけ洗濯出来る様にしていますね。これはフロントカバーは外して水洗い出来ますが、背面のグリルは汚れたら雑巾がけするしかありません。当然ですが吸入口なので花粉も大量に付着しています。その辺りも頭に入れて置いて下さい。

最後に、これが一番難点なんですが、このバイオミクロンサークルは実機を見れる所がありません。直販はもちろん、ビッグカメラ系列も取り寄せなので展示がありません。まあ、八戸の本社に行けば展示品があるでしょうけど、八戸近郊以外の方には事実上無理ゲーになります。この6万超える多分に癖のある空気清浄機を写真見ただけでポチるのはかなり勇気がいると思いますね。私には絶対にムリです(笑)


そんな訳で、あの傘立てみたいなもっさりしたデザインが気に入ったのなら悪くはありませんが、同時に勧める勇気もありません。

「一目見た瞬間、運命の出会いを感じた!」とか、ときめいたりしたので無いのなら、まあ、危うきに近寄らない方が良いでしょう(笑)

エアードッグ
初めまして
フィルターに対しての知見を1ページにまとめてくださっていて、非常に参考になります。

昨今のコロナウィルスで、先日知人からこういうものを勧められたのですが、
エアードッグ(URL欄にあります)

・この記事にも書かれているように、HEPAフィルタですら、そもそもそんなに売っていなく偽物であり
・マニュアルを見るとフィルターを掃除機で掃除してくれとあるが、HEPAフィルタですら、壊れやすいのにそんなことしていいはずがない。
・ウィルスの認証機関だけ、Guangdong Detection Center of Microbiologyという中国の機関だったり。

などといろいろ思うところはあるのですが、本当にコロナウィルス に対して効果あるのでしょうか?
それともこれも明らかな地雷なんでしょうか。。
Airdog

この公式サイトの胡散臭い表現を見て疑問を持つとは、こうへいさんは中々優秀ですね。お察しの通り、公式サイトの表現は騙しのテクニックのオンパレードですよ(笑)

頭から「シリコンバレーが開発した~」とか言ってますが、実はこれを開発したのは中国のXiaomiでアメリカとはあまり関係ありません。ですから、お話の様に認証とかデザインアワードとか中国や台湾の物ばかりで北米の公的機関の物は見当たりませんね。よく悪質訪問販売がやる「消防署の方から来ました~」とかと同じです(笑)

フィルタも特許を取ったと言ってますが、フィルタの何に特許を取ったのか何一つアナウンスがありません。特許番号で検索してもこの公式サイト以外ヒットしないので本当に特許を取ったのかどうかも不明です。


また、このAirdog X5sの集塵システムはスタンダードな電気集塵方式で特に目新しい物はありません。一般に電気集塵方式は使い捨てフィルタは必要ありませんし微粒子の捕集には強いのですが、全体の捕集能力はHEPAの様なフィルタ式より劣ります。さらに汚れた集塵ユニットを定期的に手洗いする必要があり、通常はサービスマンがそのメンテナンスを請け負う業務用機に使われるケースが殆どですね。

分かりやすく言うと紙おむつと布おむつの違いみたいなもんですね。確かに布おむつを使えば紙おむつ代は節約出来ますが、おむつが汚れる度に手洗いで汚れを落とさなければならなくなります。公式写真では綺麗な集塵ユニットを水洗いしてますが、実際に使うとあそこは真っ黒に汚れ、特に焼肉なんかの油煙を吸い込ませると油がべっとりこびり付いて簡単に落ちません。しかもこの空気清浄機は脱臭能力がありませんから、焼肉なんか食べると何日も排気口から焼肉のたれのスメルが噴出します(笑)

電気集塵式は以前ダイキンがフィルタ式とのハイブリッド機を出していましたが、メンテナンスの大変さから敬遠されて今では無くなっていますね。


他にも各種物質の除去能力も威勢のいい数字を並べていますが数値の根拠が研究機関名だけで内容が全く示されていません。数値と言えばこの日本の公式サイトには載っていませんが、これを取り扱う国内業者のサイトにはCADR値が370㎥/hと記載されています。が、アメリカやドイツの販売サイトには340、北米公式サイトのブログでは220と記載され、CADR値の本家AHAM公式にはAirdogはおろかXiaomiの空気清浄機は一台も登録されていません。まあ、中国人らしいですね(笑)


価格に関しても日本では税込み14万円ですが米尼では発売当時400ドルで今でも600ドルで売ってますし、つーか、クラウドファンディングで国内先行予約の際は6万円だったですよ。舐められたもんです。

口コミに関しては米尼のを見て下さい。
https://www.amazon.com/dp/B06XKW1N23/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_1PNlFbTRJVAY0

ネガティブな意見をざっと挙げると

スマホのアプリが糞すぎて全く使い物にならない
白い筐体に付いた汚れが全然落ちない
プラスチック部が異常なくらい臭くて返品した
オゾン臭がするので確認したら「北米基準を満たしている」の一点張りでその根拠を全く示さない
集塵ユニットが変形してたので交換要求したら明らかに中古品のユニットが送られて来た
サポートに連絡しようとしたらそんな部門が存在しなかった(笑)

とまあ、私なら即座に逃げ出したくなる様な凄いのが並んでますが、アメリカ人は自分が気に入ればどんなにネガコメ付いてても買っちゃいますからそこそこには売れているみたいです。

私は絶対にお勧めしませんけどね(笑)



それと、新型コロナに効果があるかみたいな話ですけど、現在新型コロナに一定の効果がある家電製品は私が実際にマスクの除菌に使っている「タオルウォーマー」とか、同じくマスクの除菌に使える70度の低温コースのある電気ポットくらいで、ジアイーノを含めて全ての空気清浄機類は現実的な意味で除菌滅菌効果はありません。まあ、お金を出しても買えるのは安心だけで安全は買えないと言う事ですね。

一つにはスケールの問題なんですが、多くの方はコロナウイルスを花粉と同じ様に考えがちなんですけど、花粉のサイズは約30μmでコロナウイルスのサイズは0.1μmですから大きさが300倍違います。つまりコロナを小学生とすると花粉はスカイツリーくらいの大きさになりますね。

空気清浄機は花粉なら高い確率で捕集出来ます。ですが、スカイツリーサイズなら高い確率で捕集出来るシステムで小学生サイズの物を捕集しろと言うのが無理な話なんですよ。まあ、0.1μmサイズでもある程度確率的に捕集は可能なんですが、それは除菌滅菌を謳うのシステムとしては余りにも不十分だと言う事ですね。

もう一つは強度と言うか有り様と言うか、花粉とコロナは全然別の物だと言う事ですね。花粉は外へ放出され空中を漂い、場合によっては何日も掛かって雌花に到達する様に設計された装置です。ですから強固で外での耐久性があります。コロナは体内ではDVの引きこもりの様に暴れまわりますが外へ出されると全くダメで、体液のカプセルの中にいる間はそれなりに生存しますが、紫外線を浴びたり地面に落ちたりした時の衝撃波なんかで簡単にダメージを受けて感染力が低下してしまいます。

ですから、「室内に常に新型コロナウイルスが常に存在する状態」を想定するのは家族に感染者がいる場合であって、いない場合は存在しない敵とシャドウボクシングをする事になりかねないと言う事ですね。窓を開けてると外から入って来る、みたいな心配は的外れですし、外から入って来る場合は必ず帰って来た「人」に付いて来ると考えると良いでしょう。

コロナを持ち込むのが心配なら玄関にカゴを置いておいて、帰って来たら服を全部脱いでかごに入れてそのまま洗濯機へ、中の人はそのまま風呂へ入って全身に付着しているかもしれないウイルスを洗い流す、インチキ空気清浄機を買うよりこちらの方が遥かにコロナ対策としては有効だと思いますよ。



詐欺師と言うのは必ずカモになる人間のの欲に付け込んで来ます。それは「フィルタ代がいらない」とか「ウイルスを99%除去」とか、そんな物が本当に存在しているなら世界中のメーカーがこぞって出す筈なんですが、カモられる人は何故かそう考えないのですよ。不思議ですね。

まあ、こうへいさんはネットリテラシーが高そうなんで心配はいらないでしょうけど、知人の方はちょっと心配になりますね(笑)

エアードッグ
りぺ屋様のコメント非常に参考になりました。

エアードッグについて2点気になる部分があります

・公式HPにて、0.0146µmの粒子除去を明言していること
・バッファローが営業受託していること

りぺ屋様はどのように捉えられますか?
続エアードッグ

公式の「0.0146μmの微細粒子を除去可能」と言う文言ですが、これは古典的な騙しのテクニックですね。高性能フィルタ性能と言うのは吸入した任意サイズの微粒子を何パーセントまで捕集出来るかの具体的な数値であって、そのサイズ自体にはあまり意味がありません。

微細粒子と言うのは非常に小さく軽い物で単に宙を漂っているだけの物ですから、台所で使うザルを振り回して運の悪い0.0146μmの微粒子にぶつかればザルの微細な静電気に吸着され逃げられなくなりますので百均で買ったザルだって「0.0146μmの微細粒子を除去可能」だったりします(笑)

大事なのはフィルタ部を通過する際に何パーセントまで捕集出来るかであって、1000個吸入して数個除去したとしても意味が無いのですよ。そしてエアードッグは一番肝心な微粒子捕集率の信頼出来る数値を公表していません。公式の何故かオンラインショッピングのページに「検査機関で実証データあり」と言ってますが実際の検査結果のレポートは公表されてませんし、「ウイルスの99.8%、細菌99.9%、PM2.5の99.9%、有機化合物の99.9%、ホルムアルデヒドの99.1%を除去」この文言だけで私は嘘だと断言しますね。何のウイルスなのか何の細菌なのかどんな有機化合物なのか、どうやって単なる電気集塵式でホルムアルデヒドの99.1%を除去出来るのか、中国人に何の説明もなく信じろと言われてもヘソで茶が沸きますよ(笑)

ちなみに、HEPAフィルタが0.3 µmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率なんですが、ダイキンの電気集塵式で捕集率は90%くらいだったと思います。電気集塵式と言うのは捕集率よりランニングコストを重視するタイプですから、エアードッグの捕集性能がHEPAフィルタ搭載機より優れていると言うのはあり得ないと言う事です。


それと、バッファローなんですけど、ググってもルーターの「エアステーション」しか出て来ないですね。そんな訳で、どう言う売り方してるのか分からないので何とも言えませんが、もし取り扱っているなら中国工場からのツテか何かで「粗利がでかい」からとかじゃないですかね。アメリカで6万で売ってる物を10万以上で売る訳ですからね。


それと、中国人から物を買うと言うのは日本人から物を買うのと同じ考え方ではダメですね。日本は性善説つまり騙す奴が悪いの国ですが、中国とか韓国とかは性悪説つまり騙される奴が悪いの国なんです。ですから、自分の利益を増やすために平気で嘘をついて来ます。

日本人と取引する時は相手の言い分を信じて欠点を減点して行くだけで済みますが、中国人と取引する時は相手の言い分は全て嘘だと思った上で客観的に事実と言える部分を加点して評価するしかありません。希望的観測とか絶対にやってはいけない事なんですよ。必ずそこから付け込まれますから。


と言う訳で、中国人から物を買って良いのは嘘を嘘と見抜ける目と騙される覚悟が必要ですね。非常に面倒くさいです。
まあ、鬼滅隊に入るよりは楽でしょうけど(笑)

エアードッグ
りぺ屋様 詳しい解説をありがとうございました。
とても参考になりました!
No title
初めまして。こちらの記事を読んで、知らないことが多くてびっくりしました。
今年赤ちゃんが生まれる予定なので部屋に空気清浄機を置きたいと思っているのですが、ブルーエアのクラシックシリーズが一番適しているのでしょうか?

経済的にあまり余裕がないため、国内メーカーのものも考えてはいるのですが性能を考えるとどうしたら良いものかと考えてしまします。


赤ちゃんの為の空気清浄機

これね、よく勘違いされる方が多いのですけど、赤ちゃんが雑菌とか取り込んで熱を出すのは悪い事ではなくて必要な事なんですよ。

赤ちゃんはお腹の中にいる間はほぼ無菌状態なんですが、出産と同時に外気に触れ大量の雑菌が体内に侵入します。赤ちゃんは両親から受け継いだ抗体は持っていますが、全ての菌に対する抗体は持っていません。取り込んだ菌の様子を見ながら良性なら放置し、悪性なら熱を出して攻撃して撃退します。母親の初乳を飲ませるのも母親の体内の良性な菌を赤ちゃんに取り込ませて悪性の増殖を抑えるのが大きな理由の一つなんです。つまりね、

赤ちゃんに生活環境の雑菌を取り込ませる事はその抗体を作らせる為の「免疫システムの学習」なんですよ。
で、この赤ちゃんの学習を阻害したり不十分だと後に体が弱かったり食物アレルギー持ちになるとか等の大きな原因になります。

特に幼児期までの間に過剰に清潔にしたり動物等との接触を過度に妨げたりすると多くの菌に触れられない為に免疫のライブラリーが増えずに攻撃して良い物と悪い物の区別が付かなくなる、これがアレルギーです。

あれはね、生活環境病ですね。

親やジジババの「過保護」がもたらした悲劇ですよ。


と言う事で、生まれた来るお子さんをアレルギーなんて持たない丈夫な子に育てたいなら、空気清浄機なんて有害以外の何物でもありません。空気清浄機は高齢者の皆さんとか既にアレルギーを発症しちゃった皆さん用の装置ですよ。

第一子の出産には色々不安がおありでしょうが、大事な事は「大人の感覚で子供を見ない事」ですね。
子供には子供用のルールがあります。その辺りは産婦人科や小児科の先生にお聞きになって賢いお母さんになって下さい。


初孫に舞い上がってるジジババは敵だと思って下さい(笑)
ありがとうございます
ありがとうございます。
過剰な除菌はかえって体に悪いことは知っていたのですが、初めての子と言うことでどうしても気になってしまいお尋ねさせて頂きました。
不安を飛ばすためにも、もう少しアレルギーについて自分なりに勉強してみようと思いました。
ブルーエア
たびたび質問です。
HEPAが衝撃に弱いとしますと、BLUE3000のようなモデルはフィルターむき出しですから、空気清浄機としては、よろしくないモデルと言うことになるのでしょうか。一種の夢を与える商品のようなものでしょうか。
ご見解をお聞かせください。

HEPASilent®(ヘパサイレント)テクノロジー搭載とありますが、なんかただのオゾン発生機付のような気もするのですが、いかがなものでしょうか。
この型は日本独自モデルのように思います。
Re: ブルーエア

まずHEPAですけど、私が紹介したのは医療機関や原発やウイルス研究所なんかで使う業務用のガチのHEPAフィルタの事で、家庭用のオモチャとは別物ですよ。業務用の物はフィルタの性能が理論値とかではダメで実用レベルで所定の数値を厳密に満たす物が求められます。

対して家庭用の物は製造時には理論値として能力が設定されてますが、裁断加工箱詰め輸送等、実際にはこの段階でHEPAの規格から外れた「製造時にはHEPAの規格を満たしてたかもしれない何か」になり果てています(笑)

ただ、一般家庭には原子炉もありませんしエボラ出血熱の患者がいる訳ではありませんから、そこまで厳密な性能や品質は求められません。そして、その対価としてお値段が大幅にお安くなっている訳ですね。まあ、ちょっとコンビニに行くのにフェラーリは必要ないだろうと言う事です(笑)

Blue 3000シリーズの場合はコストダウンとマーケティングからあの仕様が決まったのじゃないかと思います。3000シリーズを欲しがる様な方は高価で高性能な物ではなく、手頃な価格でカジュアルな物を欲しがる層がターゲットでしょうからあのデザインだと言う事ですね。カッチリした高性能な物が欲しい方は上位モデルを選べば良いだけですね。まあ、お値段は5倍ほどしますけど(笑)


HEPASilentテクノロジーの話は何度か出てますけど、あれは簡易電気集塵方式みたいな物でHEPAが苦手な0.1~0.3μm程度の微粒子の捕集率を静電吸着を使って若干上げる為の装置ですね。ただ、現実的にどの程度捕集率が上がっているのかは謎です。多分、ブルーエアも聞かれたら困るでしょう(笑) ちなみに、これは日本独自仕様では無く全世界共通の方式です。


さて、こんな感じですかね。

いつも言ってますが、空気清浄機なんてアレルギー持ちの方以外は特に必要のない機械です。ですから、アレルギー持ちの方は財布の許す限り高性能な物をお勧めしますが、そうでない方に取っては一種の贅沢品に過ぎませんから余ったお金で買える範囲でカッコいいのを選べば良いのですよ(笑)

Re: Re:ブルーエア
ありがとうございます。
ただ、BLUE 3000のHEPASilentテクノロジーなんですが、あれは、排気の時になんか、電極で帯電させて、空中に出て行った帯電したちりを再び吸い取る構造みたいです。高級機とは違うみたいです。
なんか、こんなんじゃ効果なさそうに思えるんですが、どんなもんですかね。
夢を売る機能なのか現実的な機能なのか(笑)、ご見解をお教え下さい。
そもそも家庭用空気清浄機は夢を売る機械なのかもしれませんね(笑)。




粒子イオン化技術と、表面積の大きなフィルターを組み合わせた、ブルーエア独自の空気清浄技術です。
粒子イオン化技術とは、マイナスの電荷を帯びたイオンを空気中の粒子と結びつけ、吸引したうえで プラス帯電したメインフィルターで除去する技術です。 また、360°から空気を吸い込み、天面へ空気を引き上げる力を最大限に利用することで、低電力でも効率よく パワフルな空気吸引を実現しました。
No title
シャープの洗濯機用銀イオンホースAS-AG1に関してどう思われますでしょうか?
ああ、なるほど

確かにBLUE 3000の場合はフィルタが外周にありますから帯電処理を内部で出来ないですね。だとすると、ハッキリ言って気休め程度の効果しかないと思った方が良いですね(笑)

まあ、14万するBlueair Protectと同じ機能が3万のBLUE 3000で手に入ると早とちりする人を引っかける罠みたいなもんですな。
何と言うか、怪しいお店に行って写真を見て指名すると「似ても似つかない何か」が出て来るのと同じです(笑)

そんな訳で、BLUE 3000をお考えになっているならHEPASilentテクノロジーの事は忘れましょう(笑)

AS-AG1

シャープは空気清浄機の加湿装置の銀イオンを使ってますから、水道水の除菌にかけてはある程度の基礎研究は出来ていると思います。
ですから、インチキ商品ではないのですが万能でもありません。

AS-AG1に出来るのは水道水に微量の銀イオンを加えるだけですから、名無しさんのお宅の洗濯機がその範囲で除菌出来る程度の雑菌の量なら体感出来る効果を感じるでしょうし、AS-AG1の能力を遥かに超える雑菌が繁殖しているなら体感出来る効果は感じないでしょう。つまり、これはお買いになる方の生活環境に大きく左右される商品だと言う事ですね。

まあ、お値段がお値段ですし、ちょっと試しに使ってみると言う訳には行かないのですが、これに関しては実際に使って見ない事には価格に見合う物かどうかの判断は難しいですね。

んで、分からないだけだと芸が無いので私なりに簡単な目安としては…

〇給水タンクとかの古い設備を使っている集合住宅や上水の質に問題がある場合は効果を感じる可能性が高い
●給水ポンプ等の新しい設備を使っている集合住宅や戸建て等の上水の質に問題が無い場合は効果を感じる可能性が低い

〇洗濯機が新しくカビや汚水のヘドロがまだ溜まっていない場合は効果を感じる可能性が高い
●洗濯機が古く既にカビや汚水のヘドロが溜まっている場合は効果を感じる可能性が低い
〇但し、メーカーの指示通り洗濯機のカビ取り等のお手入れをマメに行っている場合は効果を感じる可能性が高い

と言う感じですかね。まあ、ざっくりですけど。

ともかく、AS-AG1の除菌能力はそれほど強力じゃありませんから手に負える物なら何とかなりますが、手に負えないほど汚れているなら焼け石に水になると思います。まあ、Amazonなんかのレビューを見ていると評判は高いですけど、あれは1万2千円の洗濯機用ホースをポンと買えるレベルの生活をしてらっしゃる方々の話なので、その辺りは割り引いてお考えになると良いと思いますよ。


何れにせよ、あれをお買いになるなら宝くじを買うような気持でポチるのが良いと思います(笑)

象印、エレクトロラックスの空気清浄機について
初めまして。
空気清浄機の買い替えを検討しており、とても勉強になりました。ありがとうございます。買い替えにあたり、ご助言を頂きたく、書き込みをさせて頂きます。

現在は、ダイキンの加湿機能付き空気清浄機(MCK70MBB)を使っているのですが、今度は空気清浄機能のみのものに買い替えようと思っております。目的としては、幼児のハウスダストアレルギー対策で、22畳(LDK16畳+和室6畳)、24時間運転での利用を考えています。

色々と調べてみて、以下の製品のどれかの購入を考えております。
ブルーエア231、カドーAP-C320、象印PU-AA50、エレクトロラックスFlow A4。
象印とエレクトロラックスの空気清浄機の話題はあまり出てきませんが、リペ屋様はどう思われますか?

PU-AA50は、HEPAフィルターではなく、トレミクロンを使ったフィルターで性能は少し劣ると思っていたのですが、CADR値を見ると、AP-C320とほぼ同じ値がでています。フィルターの種類に関係なく、CADR値が同じであれば、同等の性能と考えてもよいのでしょうか。ほぼ同じであれば、象印のものは、静音性も高いようですし買いやすい価格なのでいいなと思っております。もちろん、性能重視であればブルーエア231だと思いますが。

まとまらない文章で大変恐縮ですが、アドバイスを頂けますと幸いです。よろしくお願い致します。

Re: 象印、エレクトロラックスの空気清浄機について

確かにその4台はカタログスペック的には大きな差がないですから悩む所ですね。ただ、細かく見て行くと割と個性があるのでその辺りから判断するのも良いかもしれません。取り敢えずお話の象印とエレクトロラックスを中心にお話ししましょう。


まずは象印ですが、象印は調理家電のイメージが強いのですけど昔から小型の空気清浄機を作っていました。そう言う意味では事業拡大で突然作り始めた素人ではありません。もう一つ、ポット式加湿器を見ても分かる通り、象印は割とピンポイントで機能性と実用性のある商品を出して来る不思議なメーカーで、このPU-AA50もそうした特徴のある商品ですね。

PU-AA50の大きな特徴は2つ、1つは二重反転ファン、もう1つはトレミクロンを使ったフィルタになります。1つ目の二重反転ファンはレシプロ飛行機の高出力化に使われたギミックなんですが、2つ並べたファンを逆回転させる事で回転トルクを相殺して振動を抑えながら高い出力を確保する物です。PU-AA50はこれを静音化と気流の直進性の向上に使っていますね。但し、このファンの設計は非常に難しく、設計が甘いと異常振動が出たり想定した出力が出なかったりと難度の高いギミックになります。今回はモーターのトップメーカーの日本電産がこの専用ファンの設計をしています。

2つ目のトレミクロンは東レが開発した特殊な帯電フィルタで、非常に空気が通りやすいのに静電吸着により高い捕集能力を持ったハイテクフィルタですね。トレミクロンはHEPAよりは捕集能力が落ちるのですが、低圧力損失つまり非常に空気が通りやすい性質があるのでファンやモーターに強い負荷がかかりません。これと上の二重反転ファンを組み合わせると低振動低騒音高循環の空気清浄機が出来上がると言う事ですね。

CADR値に関してもこの特徴を生かしています。つまり、無理して1度で取り切れなくても気流の直進性を生かして何周も循環させれば最終的にHEPAと同程度の性能になるじゃん、と言う考え方ですね。

じゃあ、何でこんな面倒臭いシステムにしたかと言うと、象印は「空気清浄機は24時間365日稼働するべき物だ」と言う信念に基づいて「だったら空気清浄機に一番必要な能力は静粛性だ」と言う結論に達したからです。

実際にPU-AA50の静粛性は非常に優れていて、強運転でCADR値同程度のカドーAP-C320の中運転と同程度の39dB、これはブルーエア231の弱運転程度の騒音値です。但し、全てにおいて優れている訳ではありません。PU-AA50の最大風量は5.2m³/h、AP-C320は360m³/hですからたった70分の1程度しかありません。

つまり、PU-AA50は24時間365日稼働する事を前提に作られた物で、毎日決まった時間だけ動かすと言う使い方には全く向いていません。高い静粛性とこれが大きな特徴になります。


エレクトロラックスは業務用の洗濯機や冷蔵庫では高い評価のメーカーなんですが、残念ながら家電に関しては中国製造になってから評価はガタ落ちになってますね。このFlow A4も「北欧デザイン(笑)」が売りなんですけど、何となく「中身はXiaomiじゃねぇの?」とか思ったりもします(笑)

本当の所はわかりませんが、意味の無いレザーとかファブリックとか「北欧=自然」みたいに取って付けた感じが安っぽくてね。何だかストックホルム在住の中国人がデザインしたみたいで見ていて落ち着かないんですよねー(笑)

まあ、カタログスペックはそれなりの物ですのでデザインの好みになると思いますが、個人的にはあまりお勧めしませんね。上手く言えないのですが、見ていて何か嫌なオーラを感じます。



まとめますと、ブルーエア231は能力は高いのですが結構うるさいです。カドーAP-C320は能力は標準的ですが万能型で消臭能力が高いです。象印PU-AA50は非常に静かですが基本常時運転前提の商品です。エレクトロラックスFLOW A4は勇気とセンスが試されます(笑)

Re: Re:象印、エレクトロラックスの空気清浄機について
りぺ屋様がおっしゃる通り、カタログスペックでは大きな差がないように感じ悩んでおりました。しかし、4つの製品の特徴を端的に教えていただき、頭を整理することができました。

空気清浄機の購入で、勇気とセンスを試そうとは思えないので、エレクトロラックスはやめようと思います。また、一定以上の能力があるのであれば静音性を重視したいですし、デメリットもあることを踏まえた上で、象印を購入しようと思います。象印には、空気清浄機のイメージがなかったので心配だったのですが、昔から空気清浄機を作っていることや、しっかりとした哲学のもとに作られた製品ということが分かり、安心いたしました。

ご丁寧に教えていただきましてありがとうございました。
Re: Re: :象印、エレクトロラックスの空気清浄機について
PU-AA50の最大風量は5.2m3/hではなく5.2m3/mみたいですよ。時間あたりだと312m3/h
ありゃ
ホントだ。またヤラかしてしまいました(-_-;)。

私はよく単位を見間違うので気を付けていたのですが、全くもって面目御座いません。
PU-AA50の最大風量は私の早とちりでした。象印を始め関係者の皆様、大変申し訳ありません。

にゃむーさん、ご指摘有難う御座いました。
最近よく聞くエアドックとかいう空気清浄機
性能はいかがなものでしょう?
CMとかを見るかぎり他の空気清浄機が色褪せるぐらいの性能とランコスに優れた(フィルター代がかからない)製品なのですが?

知見の深い方の意見を聞きたいです

Re: 最近よく聞くエアドックとかいう空気清浄機

エアドックに関してはコメント欄の上の方に詳しく書いてますから取り敢えずそちらをご覧下さい。

あれもX3の頃は「Xiaomi AirdogX3」と正直に社名を入れてたのですが、いつの間にかAirdog表記になってます。これはまあ、あのスマホのGalaxyと同じ手口ですね(笑)

社名を隠して売りつけようとする時点で善意とか正義とかの意識を捨ててる訳ですから、それがどんな物なのか想像するに難くないでしょう。まあ、HEPAフィルタに親を殺されて電気集塵式以外は使えない、とか言う人以外はスルーするのが賢明ですよ(笑)

バイミクロン、ベリエール
グリーンコアテックのベリエールについて質問したいのですが、飲食店を経営しています。タバコの煙でスタッフもお客様も困っているのですが、カラオケなどの騒音が出るため換気もできず、どの機械にしたらいいのかと悩んでいます。40畳ほどのお店です。ベリエールかバイミクロンなどで迷っています。他にタバコの煙に強いおすすめの空気清浄機があれば教えてほしいです。フィルター交換のコストをとるか、洗えるものかも悩んでいます。宜しくお願いします。
Re: バイミクロン、ベリエール

ううむ、これは色々と難題ですねぇ。

まずはお話の2台ですけど、ベリエールは電気集塵方式でフィルタ不要なのが長所なんですが、対価としてあの静電フィルタの形状からすると1台掃除するのにアルカリ性の洗剤とゴム手袋と数種類のブラシを使って最低でも1時間はかかると思います。HPの動画だと簡単そうに見えますが、あんなの嘘ですよ。電極にべったり付いたヤニは洗剤では簡単に落ちませんからブラシで物理的にぞぎ落とさないと取れません。そりゃもう大変ですよ。トイレ掃除の方がずっと楽ですから(笑)

ユキさんのお店の場合は最低でも2台必要になりますから、少なくとも毎月2時間はお掃除お姉さんと化して悪臭発する静電フィルタを掃除しなければなりません。お掃除をサボると処理能力が落ちる上に電極から異音が出てきます。

バイオミクロンは電気集塵式とフィルタ式のハイブリッドに光触媒を積んでいますから捕集能力も消臭能力もベリエールよりずっと高性能ですね。但し、お手入れが大幅に楽になる対価としてフィルタが消耗品になります。大体こうした高性能フィルタの場合、タバコの煙7000本程度処理すると寿命なんですが、お店で1日100本吸われると70日しか持ちません。200本吸われると1カ月程度で交換になります。

例によってユキさんのお店の場合は2台必要になりますから、最悪1枚1万円の交換フィルタが2枚必要になりますね。


ぶっちゃけ、ベリエールは焼肉屋とか油煙が多く出る飲食店向き、バイオミクロンは医療機関か福祉施設向きの商品であってタバコの煙を処理させる機械ではないですね。と言うか、床面積60㎡超えるような飲食店の店内がタバコの煙だらけになる環境では、この手の空気清浄機を何台置いても気休めにしかならないですよ(笑)


以前はパチンコ屋とかゲーセンとかアミューズメント系施設向けにタバコの煙を処理させる装置が売ってたのですが、受動喫煙防止法施行以降はアミューズメント系は禁煙もしくは分煙になってしまって、ちょっと調べたのですがその手の装置は大半が無くなってしまったみたいです。ですから、残念ながら代替機は存在しないと思った方が良いですね。


んで、代替機は紹介出来ないですか幾つか代案を出しましょう。ハッキリ言って根本的な対策としては換気するしか無いと思いますよ。窓が開けられないなら天井にダクト(四角い筒状のホースみたいな物)を這わして、それに吸入口を付けて大型の換気扇で外へ直接吐き出すやり方です。何と言うか、デカい掃除機でタバコの煙を吸い取る感じですね。換気扇の場合はフィルタが不要ですので吸気の能力は空気清浄機より桁違いに高いですから、室内に漂うタバコの煙を確実に一掃できます。

このやり方のメリットは2つあります。1つはお手入れも追加コストも不要だと言う事ですね。初期費用がかかるのが難ですが、後は毎日スイッチを入れるだけでお店の空気を綺麗に維持出来ます。

2つ目は換気の能力を上げる事でコロナ対策にもなると言う事ですね。カラオケを扱う飲食店は今でも次々とクラスターが発生しています。タバコの煙さえ満足に排気出来ないような脆弱な空調システムだと、コロナキャリアの客が来ると確実にクラスターが発生すると思って下さい。健康面でも営業面でも今ユキさんのお店は非常に高いリスクを抱えていると言う事です。

居酒屋のワタミが居酒屋を閉めて焼肉屋に鞍替えしてるのはこれが理由ですね。焼肉屋の空調システムは非常に凝っていて、それ自体が優秀なコロナ対策になっています。

今、換気システムはコロナ対策として飲食業界のトレンドになってますから様々な新しい機材やシステムが開発されてます。お店のお客さんで建築関係とか設備関係のお仕事されてる方がいらっしゃれば、ちょっと相談してみれば良いと思いますね。お店の内装やった人でも構わないです。昔に比べると色々と融通も利くでしょうしお値段もお安くなっていると思います。


もう1つは一切お金を使わないやり方です。それは「紙タバコ禁止」にする事ですね。タバコ禁止にするとお客さんが逃げちゃいますから、アイコスの様な加熱式タバコやVAPEと呼ばれる電子タバコはOKにして折衷するやり方です。

タバコの煙が何でタチが悪いかと言うと、あれは乾燥した植物を燃やした煙だからですね。その為に様々な有害物質や微粒子が大量に含まれますから、肺を汚し目に刺さり服に臭いを付けフィルタを詰まらせます。加熱式タバコや電子タバコの場合は出てる煙は水蒸気ですから目にも刺さりませんし遠くまで届かないし臭気も少ないです。

アイコスの場合は含有するタールの量は紙タバコの10分の1ですから、アイコス100本吸われても紙タバコ10本分のタールしか出ません。ですからフィルタの寿命を特に気にする必要も無くなります。ちなみに電子タバコの場合はタールはゼロなので臭気が移る事もありません。

まあ、いきなり紙タバコ禁止にするのは無理がありすぎますから、従業員のお姉さん方なんかに加熱式タバコを使ってもらって徐々に啓蒙して行くしかありません。有害物質の量は紙タバコが100とするとアイコスで10、私が使ってる電子タバコのJUULだと3くらいになりますね。

お客さんの健康にも気を遣う事で、少しでも長くお店にお金を落としてもらいましょう(笑)

忌憚ないご意見をいただければ
りぺ屋様

以前よりよく拝見させていただいております。
非常に分かりやすい内容で、興味深く読ませていただいておりました。
去年、コロナ禍の中、エアコン用プレフィルターで粒子捕集効率が高いフィルターを開発しました。
主に空調機の吸気口に貼って吸入する空気の大多数を濾過し、それを継続することで粒子量を減らした状態(換気に代替するウイルス対策)として作りました。
フィルターに加工されている光触媒によって、ウイルスに対し抗ウイルス作用があるようにしてありますが、主として、ウイルスを人体に接触させないということが目的です。

しくみは粒子捕集効率においてエアコン送風で室内空気100%循環をしたと仮定した理論値ですが、約15分で0.1μmの粒子を99%除去するというものです。

市販で既存の「抗菌フィルター」などは抗菌剤の除菌力のみで実際の0.3μm捕集率が2%〜10%ぐらいという、全くウイルス飛沫対策となっていない物がはびこっています。
私が作ったフィルターは0.3μmの捕集効率試験(P.F.E)において平均値91%、0.1μm平均値98.3%、ウイルス飛沫捕集効率試験(V.F.E)は平均値88.7%ですべてカケンテストセンターで試験を受けました。

空気調和・衛生工学会、新型コロナ対策委員会の発表と同じく、換気がしにくい状況でのエアフィルターによる空気濾過の提言において、個別空調に対し使用可能なフィルターとして出来ていると思います。

総合病院の内視鏡検査室で2ヶ月実証実験した結果、0.3μm粒子が約116,000pcs/lから空調機吹き出し口で約4,200pcs/l、部屋の端まで計った平均値で約7,200pcs/lまで減少したままを維持していました。
少なくとも胃カメラを入れて嘔吐く部屋の大量の飛沫を含む粒子は1/10にし続けていたのを確認しています。

このような概要のフィルターですが、忌憚のないご意見を伺えればと存じます。

うがい、手洗い、マスク、距離を保つだけではどうしても現状のように下げ止まってしまったり、リバウンドがあるため、何とか安価で工事のいらず、すぐに効果のある方法を広めようとしています。

自分では分からない、気づかないことが多々あるので、以前より読ませていただき空気清浄に造詣の深いりぺ屋さんのご意見伺えれば幸いです。

厚かましい書き込みで申し訳有りませんがよろしくお願いします。
クレアウィンフィルター

こう言う手段が目的化した製品は個人的には大好きなんですが、商品として考えるとこれは色々と問題がありますね。まあ、忌憚ない意見をとのご希望なので、大阪にちなんで藤波投手の全力投球みたいなのをご披露しましょうか。あ、当然右のバッターボックスに立ってもらいますからそのつもりで(笑)


さて、まずは認識の問題からですね。

この15分循環させるとこで0.1μmの粒子を99%除去って奴ですが、こう言う閉鎖系のテストは花粉とかハウスダストとか捕集対象が再生産されない物には有効なんですが、新型コロナとかタバコとかの捕集対象が無限に再生産される物にはあまり有効な測定方式では無いのですよ。

例えば飲食店で店内に残留しているタバコの煙を処理するとして、エアコンのスイッチを入れて15分経つ前に客が2人来店してタバコに火を付けたらどうなります? さらに4人来店して同じくタバコに火を付けたら? さらに喫煙者が来店したら? こんな風に捕集対象が無限に再生産される環境だと「15分で0.1μmの粒子を99%除去」と言うのは単なる一つの数字でしかなく、濛々と漂うタバコの煙を処理すると言う現実的な問題を解決する為の指標にはならないのですよ。

お次は新型コロナウイルスの性質についてですね。

お話の通り、新型コロナウイルス0.1μm程度の大きさなんですが、コロナはウイルス単体で飛び回っている訳ではなく感染者の唾液の飛沫に含まれて飛散します。この飛沫のサイズはウイルスより遥かに大きく重いので大半は感染者周辺に落ちてしまいます。富岳のシミュレーションだと大半は感染者の前方2m高さは感染者の頭上0.5mの範囲に撒かれます。

例えば飲食店で4人掛けのテーブルに4人来店してその1人が感染者とし、テーブルの直上に貴社のフィルタを付けた天井取り付け型エアコンがあるとします。マスク無しの状態だと感染者と大体5分会話して飛沫を吸うと大半は感染するそうですから、1人5分として感染者の対面、斜め前、隣の順におよそ15分で感染拡大する計算になりますね。

で、この時、座っている感染者と直上のエアコンとは最低でも1m以上の距離があります。エアコンは換気扇とは違いますから1m以上離れた重い飛沫を吸い込む能力はありません。つまり、このエアコンを使った除去システムは上方にまで拡散する微小で軽量な一部の飛沫は処理出来ても、この例の感染拡大には何の関与も出来ないと言う事になりますね。

コロナの感染拡大を阻止するには、感染者が吐き出す飛沫が他者に到達する前にこれに干渉して処理するシステムを作り出さない限り無理だと言うのが私の意見です。残念ながら、このシステムにはそうした能力は認められないですね。

まあ、それでも「ないよりあったほうが良い」には違いないのですが、その気休めの為のコストがシャレにならないくらいお高いですよ(笑)

フィルタは捕集能力とろ過流量に全振りした為にしわ寄せが全部寿命に行ってます。こう言うのは高性能とは呼べず「極端な性能」と呼ぶべき物ですよ。割とこれは商品としては致命的で、1枚4000円するフィルタが1カ月で交換とか言われたら大抵の人は急用を思い出して席を立つと思います(笑)

それと取り付けのコストの見積もりも甘すぎますね。家庭用エアコンならともかく、天井取り付けエアコンのフィルタの着脱なんて1.7mの脚立の上方で直立してのけぞって天井を見ながら両手を頭の上に上げる訳ですから、こんなの一般の方だと出来ない方が多いでしょう。別に運動能力だけの話じゃないですよ。開業医さんとか落ちたら下手すりゃあ廃業ですし、看護師さんや事務方なんかケガしても労災下りるか微妙な線でしょ。

で、そうなると業者に依頼する事になりますが、この時毎月交換と言うのが絶望的に足を引っ張る事になりますね。

フィルタもお高いですが毎月業者に来てもらうコストを考えたら、意識高い系の理事長さんでもちゃぶ台ひっくり返して帰っちゃうでしょう(笑)

このコストだと「これさえ貼れば院内感染ゼロ」とか「張替作業は無料」とか、そうした能力なり特典を付けないと、現状の能力からすると買う側は罰ゲームレベルの値段と言う評価になると思いますね。まあ、これが1年前の新型コロナの事が良く分かっていない頃なら一日中注文の電話が鳴り止まなかったでしょうが、今は様々なエビデンスが出て来てますから以前ほど皆さん怖がりませんからね、このコストだとビジネスとしては難しいと思いますね。


最後にフィルタ自身ですけど、私が思うにフィルタが1カ月で交換なら光触媒は不要だと思います。捕集能力も0.1μmにこだわる必要もないでしょう。そうした過剰な能力は落として寿命を伸ばして下さい。最低でも1シーズン3カ月は持たないと話になりません。価格は2000円を切る様にして下さい。以前3Mが2000円超えるエアコン貼り付け型のハイグレードフィルタを作ってましたが、3Mの大看板を以てしても2000円超えるフィルタは数が出なくてこの手のフィルタ事業から撤退しました。貴社の皆様が考えるより世間の人達はコスト意識が高いのですよ(笑)

そんな風にコストダウンするとウチの特徴が無くなるやないか、と思われるかもしれませんがその通りです(笑) 他のフィルタメーカーは安価ですが低性能な物しか作ってませんが、あれはパチモンフィルタで大儲けしようと思っている訳ではなく、ゴールつまりお客さんが買ってくれる値段から逆算してああなっているだけですね。

お客さんが買ってくれる物を作るのが商売、自分達が作りたい物を作るのはただの道楽ですよ(笑)

ありがとうございます。
りぺ屋様
忌憚ないご意見ありがとうございます。


ご返信いただいた内容、ありがたく頂戴いたします。

この1年、色々なところで色々なご意見をいただく中で、同じような指摘を受けて参りました。


誤解の無いようにですが、このフィルターとエアコンの循環、撹拌ですべてをカバーするというものではありませんし、思っておりません。
先に書いたように、新しい生活様式による感染症対策に付加するものとして考えた方法です。

飲食店などでパーティションはSDをとったとしても、空気調和・衛生工学会の提言にもあったように空調機によるウイルス飛沫の移動が感染に関与していることは存在すると思います。
だとすれば、空調機が関与する部分について強力に予防効果が必要と考えたのです。
結果的に密閉状態の実証試験で粒子捕集ではなく、日常使用においての長期試験をもって「空気濾過し続ける」状況が長時間、長期間に及ぶと、室内粒子量は確実に下がり、また、上昇しても15分程度で同じぐらいまで減少するということを確認してまいりました。

日常生活状態で短時間で空気濾過が出来たということは事実です。
日常的に空調を動かす時期は換気を怠りがちだったり、病院の内視鏡検査室など、接触対策は出来ていても、換気が出来ない密室で飛沫を大量に発生させる場所があったりです。
マスクの隙間から吸い込まれる空気について、4〜50分検査するドクターにとって毎日何人もの人ですから、マイクロ飛沫の対策はやはり必要であると、実証試験での感想です。

これまで、パーティクルカウンターによる定点観測を使用室内で行って参りました。
世間の空気圧力損失の上昇による「フィルター寿命」ではなく、私の所では粒子捕集率の低下という物性による「フィルター寿命」を正直に説明しています。
ですので、ご指摘の通り油煙やたばこの煙などの帯電性能を著しく落とす場所での使用については寿命が短い件もお伝えしております。


1μm以下のマイクロ飛沫が空中にあることに対して、換気ぐらいしか対処をしていません。
落下、直接付着の飛沫は空調機では無理ですが、浮遊するものは障害物の少ない天井で吸気、排気している機械があるのであれば、それは飛沫拡散機として使うのではなく濾過のゲートウェイするのは、これも空気調和・衛生工学会でも示唆している事項でした。
事務所や病院の部屋で部屋のあちこちで粒子量を取っても、平均的にかなり低い粒子量となっていること。
粒子を飛ばしても、そこに復帰するまで15分くらいと短時間であったこと。
新しい生活様式に何かしら役には立っているのかと考えています。

価格については特殊な製造をしているため、他社のように数円の不織布に除菌剤を塗ったような製品の価格にはできません。
弱小の会社ということもあり、今販売している価格が限界です。
もっと沢山作れるようになれば価格は下がるのですが、こういったものに
「効果がある」
と認識されない、理解されない現状なので...

今の世の中に何とか役にたたないかと、正直にやっていますが現状はこのような感じです。
価格について、3Mのフィルタレットはスプリットファイバーを使用していたので、㎡当たり25000円していました。
その代わり猛烈に粒子を捕集できる能力がありました。
そこから考えるとそれに近い性能で㎡当たり12000円を切るのは結構大変でした。
確かに能力を落として金額を下げればいいのでしょうが、新型コロナウイルス感染症に対して、世の中がこんなに困っているのに、それでいいのかと悩んでおります。

感染症予防で、あと足はりていないのは空気濾過と思っています。
空気清浄機をサーキュレーターとして空調吸気へ強制循環させることもお客さまにはお勧めしています。

何とか、この新型コロナの流行が収まるまでの間で、つらい思いをしている方々が息切れしないよう役立ててればと思っていますが中々難しいですね。
なるほどね。

まあ、偉い先生のおっしゃる事も分からない訳ではありませんが、その種の厳密なマイクロ飛沫対策と言うのは1年前くらいの話でね、現在アメリカCDCはそこまでの要求をしてないのですよ。

一年前と違って、今のアメリカの新型コロナICUで作業する医療従事者はフェイスガードを付けただけでゴーグルを付けていません。マスクもオーバーヘッドのN95じゃなくて耳掛け式の中国製の安いKN95を使ってますね。当然ですけどフェイスガードの側面から入り込んだマイクロ飛沫は目の粘膜に到達します。また、ゴムが弱く成形が雑なKN95は肌との間に隙間が出来ますから、そこからマイクロ飛沫は確実に侵入します。

ですが、その程度のウイルスの量では新型コロナには簡単に感染しないのが分かって来たのですよ。

彼らは実際に数万人の重症患者をICUで治療した際のデータを分析しフィードバックをして装備の最適値を出しています。ゴーグル不要と言うのはかなり早い時期、確か去年の夏頃にノースカロライナだったかの保健当局が言い出して、他のエリアの勇者達が実践して、実際に医療従事者の感染者数が特に増加しないのを確認して、CDCがエビデンスとして追認しています。

まあ、こう言う所がアメリカの徹底した実証主義の凄い所なんですが、これはコロナウイルスが大量に飛び交っているICUの中の話でねすからねー。手術室とは違ってあそこは定期的に紫外線やオゾンを使った除菌が出来ませんから常時相当量のウイルスが存在する筈なんですけど、実際にはあの最悪の環境の中でもその程度の軽装備で簡単には感染しないそうです。

ちなみに、彼らが言うのは感染するかどうかは一度に吸い込むウイルスの量によって変化するそうですよ。

一度に吸い込むウイルスが微量なら感染しない。一定量を超えると感染するが発症しない。さらに量が増えると発症するが重症化はしない。そして大量に吸うと重症化しやすくなる。年齢とか基礎疾患等とかの要素を除くと、全体ではそうした傾向があるそうです。

そう考えると日本でも実際にありましたが、母親が感染しているのに幼児が感染していないケースとかの、家族の中に感染者がいるのに全員が感染しないと言う不可解な事例にも合点が行くでしょう。

大事なのはマイクロ飛沫一度にどれだけ吸ったかであって、吸ったか吸わなかったかじゃないと言う事ですね。

私が天井にまで達する微量のマイクロ飛沫を捕集しても感染拡大防止には大して寄与しない、と言ったのはこのCDCのエビデンスを基にした意見です。


まあ、こう言うのは最終的に宗教論争みたいになるのでこれで止めますが、新型コロナの様な未知の脅威に関する知見は時間経過と共にどんどん変化して行きます。開発時に正しかった知見が完成時には間違った物になる可能性もありますし、その逆もあります。ですから、あまり決めてかからない事ですよ。頭を柔らかく、絶えず新たな知見を取り入れながら上手く舵取りをして下さい。


それと、このフィルタですが、どう考えても性格がピーキー過ぎて販路を見つけるのが大変だと思いますよ。まあ、一定の需要はあるのでしょうが極端にニッチな物になるでしょうからなるべく分母を増やしたいですねぇ。

そうですねぇ、うーん、えー、あー、そう例えばですね、地下鉄のホームに大型のエアコンがありますね、ああ言う物の吸気口に取り付けられませんかね。地下鉄の場合は換気口を増やそうとすると一駅数億円はかかるでしょうし、壁や天井を光触媒に加工するのも金と時間がかかりすぎます。それを考えるとこのフィルタのコストなんて無いも同然ですからね。フィルタにロゴとか印刷出来るなら名前と「光触媒でウイルスを分解中」とか入れると宣伝になりますから販路の方からコンタクトを取って来るかもしれません。、

それに大阪メトロにすればこれを貼る事でちゃんとコロナ対策やってます感が出るでしょ。ウインウインの関係ですね。そうした企業イメージの向上とかの「精神的な意味での価値」を押し出す事でこのフィルタに付加価値を追加するのも手ですね。ハッキリ言ってこのコロナ不況下の飲食店や個人事業主にこのコストの負担は難しいと思いますから、そうした大口を狙った方が良いかもしれません。

そんな風に考えると捕集率にこだわると圧力損失が大きくなりますからねぇ。それに業務用のエアコンは流量が桁違いですからね、このフィルタだと一週間持たないかもしれないです。まあ、色々と難しいですね。

個人的には東レのトレミクロンみたいな素材に光触媒加工した物の方が取り付ける相手を選びませんから分母も増えると思うのですが、
まあ、こればかりは私の商売じゃないですからねー。フィルタ弐号機を作るとしたらそうした物も考えてみて下さい(笑)


たびたびのご返信ありがとうございます!
りぺ屋様
ご返信ありがとうございます。

まさにおっしゃる通りで、感染については被曝量と免疫抵抗とウイルス増殖のスピードとの関係性であるのは理解しております。

ですので、医療従事者の方々がフェイスガードとマスクで罹患しないのは存じ上げております。

この重要な関係性をどれだけの人がご存知でしょうか?
これを知っていたとしても、人は外に出かけたくなりますし、出かければ会食もしたくなります。
会食すればお酒も飲み、大声で話し、密室にいることに「自分だけは大丈夫」と、誰しもがどこかで思っていることで感染が収まりません。

昨日、コロナ重症センターの責任者様とお話をした際、変異株が集団かつ幼児を含む低年齢でクラスターを発生させていることを伺いました。
今後の感染力の上昇を懸念されておられました。

誰も家の外に出ず、マスクも外さず、人とも接触しない社会を求めることが、海外の事例を見ても難しいことから、日本においても限界を感じます。
まさに、日常で人が自粛疲れで羽目を外している姿を目にするからです。

オーバースペックで値段も高いのかもしれません。
自然対流でマイクロ飛沫が天井まで上がらないのかもしれません。
でも、何もしないよりは、短時間で大幅な粒子減少させれるしくみは、人の生活のどうあれではなく、人知れずとも常に空気濾過をし続けることは助けになるのではと考え一生懸命活動しております。

実際の病院や部屋などで実証試験をしている感想としては、想像以上に空調機の吸気へ空気は移動しているようです。
結果的に吹き出し風の風速からすると、滞留空気の稀釈で短時間の粒子減少はできているようです。

こういったものが気づかなくてもあちこちに有るという状況ができればと考えています。

地下鉄などのセントラル空調機は通過空気量が多すぎて、おっしゃる通りあっという間にダメになりますね。
本来、GHPに搭載されている中性能フィルターユニットのさらに奥にあるべき性能のフィルターですから。

地下鉄の駅などは二酸化炭素濃度の問題でそもそも換気能力が非常に高いです。
その換気能力を考えると、セントラル空調機の吸気にこのフィルターを設置すると、マイクロウイルス飛沫の吸引まであまりにも距離がありすぎて効果が期待できないと思います。

個別空調は人が会話する場所に近いところにあることが多いので、効果が高いと考えています。
大阪メトロのホームの個別空調はいいのかもしれませんが、空間体積からすると、フィルター寿命がやっぱり短くなると思います。
換気もするので余計な粒子が入ってくるためなおさらかもしれません。

トレミクロンですが、メーカーが取り合ってくれませんでした。
このフィルターを作るために40社くらい当たりました。
ある1社以外はすべてバカにされ、門前払いでした。
その1社は上場企業で当然帯電加工ができます(この規模でないと帯電加工不可能だそうです、後で知りました)。
ナノファイバーからトレミクロンと同じような帯電加工であるとか、さまざまの可能性を追いましたが、ネックになるのは価格です。
ナノファイバーもトレミクロンもこれで抗菌加工できるものを作る場合、とんでもない金額になります。

結果、最大能力を最低の金額でできる調合をした繊維となっています。

弐号機は今開発中ですが少し安くて、少し性能が上がる程度です。
これを利用した個別空気濾過器を開発中です。
これはフィルターが小さくなるため金額が安くて、またテーブルに置け、フィルターの交換も頻繁にできるようになりそうです。
今、落下飛沫がどれくらい吸引されていくのかを試験中です。

何とか人の役に立てないか、こんなことですが一生懸命考えています。

遅くなりました

なるほど、大体の事情は分かりました。ただ、フィルタメーカーさんの言い分も分かりますよ。多分、もうお気付きだと思いますが、室温を管理するのが仕事のエアコンに高密度フィルタを付けて空気を浄化しようと言うのは、車輪が4つ付いてるからと言ってSUVをダンプカーみたいに使おうとするのと同じですからねー。例え純粋に善意からの思い付きであっても、空調のプロにこんな話をすれば頭がオカシイと思われても仕方ないですよ(笑)

このフィルタの評価に関しても似た様なもんですよ。仮に通年でエアコンを全力運転して15分で店内の空気を浄化出来るとしても「その15分の間にミスト吸ったら感染してまうやないか」と思われてしまうでしょ。本気で飲食店での感染を防ごうとするなら焼肉店の様にテーブル毎の個別空調システムを導入するしか無いですし、仮にそうしたシステム導入後ならこのフィルタを使ったシステムは個別空調の取りこぼしを捕集すると言う意味で生きて来ると思いますけどね。

まあ、野球で言うとこのフィルタを使ったシステムは6番7番に当たる選手で、クリンナップが打てる選手が不在だと6番7番を9人集めても猛虎打線は復活しないと言う事を皆さん直感的に理解しているのだと思いますよ。たとえ臨床データが向上したとしてもその部分が変わらない限り評価を大きく変える事は難しいと思います。

私ね、このフィルタに関しては小規模の店舗、春と秋は窓と入口を開けて換気しているようなお店ですね、そうしたお店に夏冬にドアを開け放さなくても換気に近い効果があるので「感染リスクが下がる上に光熱費がお得になる」と言う様な方向に絞った方が良い様に思いますけどね。

やっぱりね、クライアントが契約する動機は「得をするから」と言うのが第一義ですから、数を捌くなら大義ではなく利を説くべきだと思いますね。意識高い系の人達を相手にしても商売として成立させるのは難しいですよ。


後ね、ろ過器の開発は朗報には違いませんが、先日ファイザーがコロナの対抗治療薬の臨床試験に入りました。まあ、これが出回るのは彼らがワクチン開発と生産にかけた投資をペイしてからでしょうけど、この対抗治療薬が出回って来ると状況は一変します。以前、新型インフルエンザ騒動の時も異業種から関連商品に大量に参入したのですが、タミフルが出た後には死屍累々になりました。コロナを何とかしたいという熱意は買いますが、商売はまた別の話です。ちゃんとソフトランディング出来る道は作っておいて下さいね。見誤るとコロナ対策の為に命を落とす事になりますから。


それと、コロナとは無関係な地下鉄の話ですけど、地下鉄の通気口は直上にありますが、地下鉄自体が幹線道路の下を走る関係で排ガスを大量に含んだ空気が供給されてます。また地下鉄車両はモーター、連結部、ブレーキ、車輪等から大量の粉塵を撒き散らしています。こうした大量のPM2.5は排気し切れずに地下鉄構内に大量に漂っています。地下鉄ホームで実測するとPM2.5の量は地上の4~5倍の濃度になるそうです。地下鉄駅の壁や天井がドス黒く汚れているのはこうした微小粉塵によるものですね。

つまり、地下鉄構内の換気は窒息しないと言う意味で量的には満たされていますが、今は令和の世と言う事を考えると質的には全く満たされていないと言う事になりますね。

この地下鉄構内の換気と言うのはいずれ問題になって来るでしょうから、もしかしたら将来の商売のタネになるかもしれませんよ(笑)

一部分なんですよね、これに出来るのは
りぺ屋様
度々のご返信、本当にありがとうございます。

どこに行っても専門の知識をそもそも持っておられる方々がいらっしゃらないので、話が通じないのが通常で、すっかり落ち込んだりもしていました。

元々、医療関係の設計をしており、手術室を含む室内空気清浄については、おためごかしが効かない中で仕事をしていました。

当然ながら空調機の吸気排気がどのように流れるかの検証や、障害物による空気滞留がどうなるかなど、アンビエントモニター、パーティクルカウンターで計測をして状況を確認していたので、実際運用上の空気の流れは、一般的な建築をしている方よりは経験がある方だと思っております。

世の中にあるウイルス対策は「完璧」「万能」を謳いすぎており、また人々も期待しすぎだと考えています。
そもそも、手術室を作る際に、何か一つの方法だけで清浄状態を解決しているわけではありません。
HEPAフィルター利用の外気導入や空調は室内清浄状態の一部にしか過ぎず、担当できる部分は限られています。

私たちがこのコロナ禍で感染をもっとも危ぶまれる場所は、空気滞留する室内となっています。
これは「手術」という用途を冠さずにくくれば同じ室内です。
だとすれば、接触への対処、飛来物の対処、空気滞留物の対処、感染発信源への対処がこの時代では手術室の考え方が利用できると考えています。
残念ながら、空気滞留物の対処について、効果的な方法がさなれていません。
この部分については緊急的対処として空調機を利用することが効果的と現在も思っています。

どこのご家庭、施設にもあり、しかもこれまで調べてきた結果からは、既存設備として最もろ過機能を付与するには適しています。
そして、この空気ろ過は万能ではなく、他の対処方法と一つになったとき初めて効果をあげるものですから。
現在、感染力が高い変異株が蔓延していますが、何もしないでマイクロ飛沫を浮遊させておく方がいいとはとても思えません。

空調機にフィルターを付けてフル稼働ではなく、「弱運転」で15分〜20分で1/10の粒子量に減っているのを、部屋の隅っこや床に近いところの空気粒子量を計測しても出ているので、「限定的な場所の空気だけろ過してるだけでしょう?」という問いに関しては「清浄空気で希釈」していることによる効果はあると考えています。

建築設計的に考察すると、室温に対する自然対流は、やはり空調機の冷暖房風による攪拌がうまく働いているようで、障害物に近い場所での粒子量の現象につながったと見ています。
クリンナップはいなくとも、総合力である程度の戦いはでき、また総合力が高いと負けにくいのも事実です。

今後、変異予測のワクチンが今後当て物であるということ、1億人以上の人たちに何度も予防接種を打ち続ける労力と費用のこと、治療薬ができたとしても耐性獲得率1.5%が感染力の高いこのウイルスにどう働くかなど、「事後対処」について、まだまだ私たちは出会ったことのない未来へ進まなければなりません。

やはり「予防」が少しでも安心できる生活の良策であるとも思っています。

去年12月ごろ、新日本空調のマイクロ粒子撮影室へ行ってきました。
この粒子捕集しているところをを可視化するためでした。

この撮影室はおよそ9畳ほどの部屋の天井全面にHEPAフィルターを貼ってあり、粒子撮影前に作動させて粒子をなくすと言っておられました。
やって見せてもらうと、空中に散布した粒子がほぼ一瞬でなくなりました。
ここまでの施設を作るのに5000万円ほどかかるそうです。

一応、4方吹きの空調の直下では似たような状況が起こります。

私は結果的にこの撮影をしませんでした。

理由は、撮影担当の方に
「0.3μm粒子だときれいに捕集している動画が撮れないですよ。
粒子が小さすぎると撮影調整がシビアになるので、粒子捕集しているのかどうかがよく分からないんです。
なので、逆に取れてないように映ってしまうので、みなさん10μとかの大きい粒子飛ばして
 『あたかも取れてる』
動画撮りますけど、そうされてはどうですか?」

と嘘を撮影したらと勧められたからです。
他社のフィルターメーカーがこぞって撮影にきていて、予約もたくさん入っているとのことでした。
担当者の方には
「例えうまく取れてるように見えなくても、事実としてその中で除去している様を世の中の人に知ってもらうということを希望します。
取れているという雰囲気であやふやな動画見せて売るような真似はしたくありません」
と申し上げました。

りぺ屋様もご存知かもしれませんが、そういった「エアコンにマスクを」と謳っているメーカーさんのフィルターは、表現があやふやな「売らんがため」で、この粒子撮影をHPに表示されておられます。

実際に、このフィルターを買ってきて0.3μm物性をかけると、捕集効率はたったの3.4%しかありませんでした。

商品なので売らないといけませんが、私は正しい物をきちんと確認した効果をもってみなさんに届けることをしないと、自分が許せません。
「ばかだなぁ」とお思いなら、その通りだと思います。自分でもそう思います。

金銭的なことはありますが、このフィルターのオーバースペックを使って、個人ごとのフィルターとファンの組み合わせを出そうとしています。
歯科医院で使っている口腔外バキュームのような大掛かりなものではなく、簡単に且つ安く、手軽にいつでも使い、使い捨てれるものを近々出そうとしています。

これなら個人個人の目の前に置くことができるので、落下、飛翔飛沫に対し軽減可能であると、現在も実証作業をしています。
概ねうまく作動してるので、なんとか次の大波がくる11月までには軌道に乗せたいと思っています。

りぺ屋さんのご意見は非常にありがたく、考えさせられることばかりなので、またアドバイスいただければ幸いです。




Re: 一部分なんですよね、これに出来るのは

色々と難題ですね、ちょっと整理してみましょうか。私は一般の飲食店や事業所なんかのクライアントの視点から見て行きますね。

1.コストの問題
このフィルタはエアコンを空気清浄機に見立てて運用するシステムなんですが、通年で使うと毎年5万円程度のコストが発生しますね。じゃあ、最初から空気清浄機買った方が安いじゃん、てな事になってしまいます。

5万円の空気清浄機を買っても2年目からは毎年フィルタを交換しても1万円+電気代程度のコストで済みますし、こちらはエアコンと違って出力を固定出来ますから常に安定した能力を担保出来ます。

ですから、このフィルタの場合は何らかの事情で空気清浄機を置けない環境か、コロナ騒動が1年以内に収束するのが分かっている場合じゃないとクライアントの心を動かすのは難しいでしょう。

私がニッチな、とか分母が、とか言ったのはこうした点です。

2.能力評価の問題
このフィルタに関して捕集率とか浄化率みたいな数値が出ていますが、クライアントが欲しがるのはそんな数字ではありません。クライアントが欲しがるのは、このフィルタを買えばコロナの感染をどの程度防げるのかと言う具体的な数値です。まあ、当然ですがそんな質問に答えられる人間はどこにもいない訳ですね。

これは百パーセント国が悪いのですが、既に最初の非常事態宣言から1年経っているのに飲食店等の空調や設備のガイドラインが存在しません。今もアクリル板の設置を要請と言う名目で命令していますが、このサイズに関する規定は何もありません。もし私が飲食店の店主だったら発狂してますよ(笑)

例えば、このフィルタがコロナ等感染症対策用品ニ類乙種適応品で、代金に国や自治体から補助金が出るとか言うのであれば真剣に検討する人も出て来るでしょう。ですが、そうした第三者による客観評価やお墨付きが無い以上、買う側にとっては癌の民間療法と大差ない訳です。

人が物を買う時には天秤を用意して一方にコストを、もう一方に能力等を乗せて測りますが、残念ながら現在このフィルタには能力に相当する重りが存在しない訳です。困った事にそうなると人はこのフィルタとこれと似た様な物を秤にかけて損得勘定を始めるのですよ。

比較されるのはアレですね。既に親の仇レベルにまで達しているあの安フィルタです(笑)

フィルタに詳しくない方々でも能力的にこちらの方が数段優れているだろうと言う事ぐらいは分かります。ですが、問題はその価格差ですね。それが数倍程度なら天秤が釣り合うと感じる人も出て来るのですが、10倍超えちゃうとさすがに難しくなります。

私が価格がと言ったのはこうした点です。

3.新型コロナ特有の問題
これは大小様々あるのですが、一番大きいのはクライアントにはこのフィルタの効果を体感出来ない点ですね。何せ、実際に効果を体感出来るのは只1つのケースのみですから。それはこのフィルタを使った店から感染者が出た場合だけです。その場合はこのフィルタが大して役に立たなかったと分かるのですが、感染者が出なかった場合は偶然なのかフィルタの効果なのか見分ける事は不可能ですからね。もし効果が目に見えるようになれば2.の問題は大幅に改善されてリピーターも出て来るのですが、やはり現状では難しいですね。


まあ、このフィルタを作られた熱意と行動力には敬服しますが、正直言って「最初のボタンを掛け違えた」みたいな感はありますね。単に私の目が節穴でこの先フィルタが売れまくればそれに越した事は無いのですけど、もし初号機の在庫が年を越しそうならこれをコロナ対策用品から花粉対策用品にシフトした方が良いような気がしますね。

花粉は10μ程度の大きさなんですが、あれは衝撃を受けたり水に触れると破裂して大量の微粒子を放出します。花粉症に反応するのは子の微粒子の方で、この中に大量のアレル物質が含まれています。微粒子の粒径は木の種類のよってバラツキはありますが、顕微鏡で見える程度の大きさですからこのフィルタだと100%近く捕集出来るでしょう。

また、花粉症のシーズンはエアコンのシーズンと微妙にズレています。ですから、このフィルタが使われるのは2~3月と5~6月くらいですから通年のコストも下がりますね。そして何と言っても花粉の場合はクライアントはダイレクトに効果を感じる事が出来ますから、気に入られればリピートして貰えると言う大きなメリットもあります。同時に、それは試しに1枚買ってみると言う商機も見込めます。あと、ハイグレードフィルタを作っていた3Mが撤退した後釜に座ると言う技もかませます(笑)

まあ、折角コロナ対策に開発した物を他に流用するなんて話を聞かされるのは胸糞が悪いでしょうけど、メーカーは作った物が売れないと次が続かないですからね。花粉用フィルタで儲けたお金をコロナ対策用品開発につぎ込むなーんて手もありますから、現代のシュリーマンを目指してみるのも良いかもしれないですよ。ともかく無理せずに頑張って下さい。

大変うれしいです!
りぺ屋様ご返信ありがとうございます。

内容がわかってらっしゃる方のご意見なので、非常にうれしいです。

花粉やPM2.5問題、大気汚染などすべてにおいてこのフィルターの能力は適合する。
その通りです。

現在販売をかけてくださってる代理店さんは、このフィルターができるのは浮遊するマイクロ飛沫への対処という一部であって、さまざまな方法で予防しないといけないことを理解して活動されています。

ワクチンを打っても罹患するときは罹患しますし、治療薬ができても、死ぬときは死にます。

人は失ってから初めて知る生き物で「あのときこうしていればよかった」と後悔をよくします。
コロナの予防にしても多分そうであると思います。

高齢者施設では、コロナだけでなくインフルエンザもノロも単なる風邪も、命に関わる事案なので、このフィルターはそういったところで評価されているそうです。

単独空気清浄機を不必要とは思っておらず、空気滞留する場所には必要で、合わせて使うことで効果を発揮すると考えてます。
しかしながら、空気清浄機に搭載されているHEPAフィルターの帯電繊維と、当社のフィルターの帯電繊維は同じですが、どうしてHEPAフィルターが1年持って、当社のフィルターが1ヶ月なのかはどうでしょうか?

HEPAのプリーツフィルターの理由は空気圧力損失の軽減のためで、捕集効率を上げるための繊維密度は当然HEPAフィルターの方があります。
重要なのは、繊維自体にかかっている帯電がおこすクーロン力により想像以上の微小粒子が捕集されて繊維にくっ付いているということです。
当社のフィルターを1ヶ月半使用した場合、電子顕微鏡2000倍で見ても繊維が見えないほど粒子が付着していました。
つまり、繊維から放電ができない状態になっているということでした。

まだ物性と電子顕微鏡では見ていませんが、同じ繊維で帯電レベルが同じということは、HEPAフィルターでも同じことが起こっていて、帯電繊維への粒子付着が1年も耐えることは物性上できないことを意味しています。

半年耐えることもできないはずです。

それは空気圧力損失の上昇が「フィルター寿命」と業界が決めていて、「捕集効率の減少」を寿命と決めていないからです。

当社のフィルターの空気圧力損失は45paで1ヶ月半使用で39pa(誤差範囲なので圧損は変わっていないという範囲)です。
フィルター業界の寿命計算だと、当社のフィルターは寿命ではないです。
ただ、捕集物性上こちらの良心として寿命を決めました。

当社のフィルターを製造させている繊維メーカーとの話をぶっちゃけしまうと「御社(当社)のフィルターが1ヶ月で捕集効率下がるのであれば、HEPAフィルターも同じぐらい下がります」とのことでした。

きちんと効果を出すためには、最低でも1年に6回くらいHEPAフィルターを交換しなといけないのが現実なようです。

見た目コストの親の仇のフィルター、笑えました。

これについては、しっかりと説明、啓蒙していくしかないと考えています。
明らかに効果の無いものの説明は、今後広がっていくと思います。

そのための活動もしておりますが時間がかかりますね。

ようやく設置基準の会議を立ち上げていただきましたが、今後どうなるかという感じです。
また進捗をお知らせできればと思います。

3Mの後釜にこのフィルターが認知されると面白いですよね。
Amazonのコメントとか見ると3Mのフィルタレットについて悲壮感ただようコメントをお見かけしましたから。





マルチ商法で製品は良いという信憑性
具体的な製品の話題ではないのですが、いわゆるマルチ商法で、商売として購入していない、製品は良いから買っているとマルチ商法製品愛用者が言いますよね。
信憑性はあるのでしょうかね?好みの問題は置いておくとして、一般の商品より原価/商品価格が高いとか。

私はマルチ商法の製品だとわかったら、そもそも買いません。勧誘電話ではガチャ切りするように縁切りします。
Re: マルチ商法で製品は良いという信憑性

私は学生時代に友人に拝み倒されて日本に進出したばかりのアムウェイのセミナーに参加した事があります。そこで色々と仕組みの説明をされたのですが、あれは正規の商品価格に本部のマージン、直接売った人のマージン、それにその人の親にマージンが加算されて行くのですよ。大体適正価格の2倍近くなっていると思います。

親と言うのは売り子をアムウェイに紹介した人物を指しますが、その人もアムウェイに入会する時に親が出来ます。さらにその人も親がいて、さらにその上にもと言う感じに無限に増えて行く訳ですね。まあ、上に行くほどマージンは小さくなるのですが、代わりに子や孫、ひ孫と言う具合に数が膨大になります。ですから、初期に入会した人間は優秀な子を何人か勧誘すれば後は何もしなくても膨大なマージンが手元に入って来る計算になります。

あれはね、初期に立ち上げた人間が後から入って来る奴を食い物にする事で成立するシステムなんですよ。

子になった奴は頭の良い奴と悪い奴の2種類に分けられますね。頭の良い奴は物など売らずにひたすら優秀な子の勧誘に全力を尽くします。当然ですね。んで、頭の悪い奴はひたすら物を売って利益を上げようとするんですよ。

毎月、一定以上の売り上げを上げるとマージンのパーセンテージが上がって行くのですが、頭の悪い奴は頭が悪いのでそれしか見えなくなります。当然ですが最初は友人知人親戚に物を売ってある程度の売り上げを上げれますが、一巡するともう売れなくなりますね。そうなって来ると売り上げを維持する為に「自分で買う」様になります(笑)

最終的にはアムウェイからの収入は勿論、貯金を切り崩し借金をしてまで売り上げを維持しようとして最後は破産します。


「商売として購入していない、製品は良いから買っている」と嘯いているのはこうした頭の悪い奴のテンプレですね。
そう言う人を見かけたら生暖かい目で見てあげて下さい(笑)

シリウス Virus washer®
様々な空気清浄機に付きましていつも素晴らしい評価されており、専門家として大変に注目させて頂きます。
2020年に開発いたしました弊社次亜塩素酸空気清浄機Virus washer®につきましてどのようなご意見をお持ちか?屈託ないところをお聞かせいただけましたらと存じます。
機器は
塩を投入して電解次亜塩素酸水を生成して使用する『生成型』SVW-AQA2000と最初から出来合いの次亜塩素酸水を投入して使用する『投入型』SVW-AQA1002の2種類をし発売しております。
次亜塩素酸に関しては昨年5月にNITEより使用についての制限などの発表がありましたが、翌月には新型コロナウイルスについての抑制効果が公式に認められました。しかしながら、有人空間での超音波加湿器などで噴霧することに関しては推奨しない旨関係省庁より発表がありましたが、フィルターに次亜塩素酸水を含ませて通風して使用するタイプについては空間噴霧とは異なるものとして国も認めており、同方式を採用している空気清浄機は弊社のみとなっております。
次亜塩素酸のウイルス抑制・脱臭機能に加えHEPAフィルターの集塵機能も併せ持つ唯一の機器でございます。何卒宜しくお願い申しげます。
空間除菌は使い物にならない
亀井隆平さんの製品についてはわかりませんが、
次亜塩素酸水普及促進会議の玉城英彦 北大名誉教授はエナジック教育福祉財団理事=マルチ商法エナジック広告塔だったり、「信じられないくらい科学リテラシーが低い」自民・片山さつき氏の“空間除菌”ツイートに専門家から相次ぐ批判ーBuzzFeed News記事や新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)5. (補論)空間噴霧についての意見を参考にすると、次亜塩素酸,次亜塩素酸ナトリウム,オゾンなどを厨房や畜舎,あるいは器具類の消毒に使うことは有効性と安全性があって実用になっています。
問題は吸入や接触によって人体に直接曝露することで,それはどの国の機関もWHOも認めていない。実験室レベルだったり、人体に有害な濃度だったら、”科学的”には確かに「効果がある」場合もあるでしょう。
で、現実生活において、つまりは実戦では使い物にならないから専門家の方々が”科学的”に「効果なし」「推奨しない」と言っているわけでして。
Re: シリウス Virus washer®

まずはVirus washer復活おめでとうございます。サンヨー亡き後はパナソニックが跡を継いだのですが、誰かさんはこの御時勢を背景に強気な商売しているおかげで困ってる方が増えてます。こうして選択肢が増える事で少しでも性根を入れ替えてくれると有難いですね(笑)

NITEネタは、確かCDCが超音波加湿器に次亜塩素酸水を入れて撒くのを止めろと言い出したのが発端だったと思います。あまりにも具体的な話なので実際にやって病院送りになったアメリカ人がいたのでしょう。彼らは限度を知りませんからねー、ホント迷惑な話です(笑)

さて、ではその復活したVirus washerですけどサンヨー時代とかなり変わっていますね。まあ、次亜塩素酸水の生成部に関してはVirus washerの商標を取ってるぐらいですから、特許回りなんかはパナソニックとの話し合いがついていると思うので心配してませんが、このHEPAとかの集塵フィルタ類は必要ですかね、私はこの仕様にはかなり疑問が残りますね。

性格上ジアイーノのライバル機になりますから何らかの差別化が必要なのは分かりますけど、この空気清浄機能を乗せたお陰で本体が巨大化し、単価も上昇してしまいました。今どのメーカーも空気清浄機のスリム化コンパクト化を進めるのがトレンドになってますから、人によったらこのサイズが選ばない理由になるでしょう。

それにジアイーノやこれを欲しがる人は既に空気清浄機を持ってますからね。そう言う人達にはこの空気清浄機能は「機能が重複して無駄」みたいに取っちゃうんですよね。で、当然ですが「こんな機能いらないからもっと小型化して値段を下げろ」と続きます(笑)

酷い話に思えるかもしれませんが、このVirus washerに関してはかなり的を射た話だと思いますね。

今コロナのお陰で空気清浄機は売れ行き絶好調なんですが、潜在的に大きな需要の中で一つだけ供給に穴が空いている部分があります。
それが「安価なジアイーノ」ですね。

まあ、マスクを着用しない家庭内での運用の場合は、家族に変異種の感染者がいたらこれで生成出来る次亜塩素酸ではモル数が全然足りないので感染を防ぐ事は出来ませんが、それでも他に対抗手段が無い以上潜在的な需要は凄く大きいです。が、パナソニックが殿様商売やってますからね。あの価格を理由に指を銜えて見ている人は多いのですよ。

仮にこのVirus washerが次亜塩素酸生成機能だけに絞って5万円くらいで販売出来れば、大手量販店のバイヤーや代理店をやりたがる商社から電話が来るでしょう。

そして、もし仮に3万円くらいで販売出来れば、事務所の電話は一日中鳴り止まなくなるでしょう。

私はそう思います。


まあ、もしかしたら誰かさんと単機能機は作らないとかの取り決めとかあるのかもしれませんが、だとしたらVirus washerの商標を叩き返して特許に抵触しない形でオリジナルの次亜塩素酸菌脱臭機を作れば良いのですよ。何せ、それがベンチャーの醍醐味なんですから。


そんな訳で、申し訳ないですが私は現行のオールインワンモデルには何ら魅力を感じません。「気持ちは分かるが欲しいのはそこじゃない」多分、多くの消費者も同じ様な感想じゃないでしょうかね。

こないだのフィルタ屋さんにもお話ししましたが、客が欲しがる物を作るのが商売、自分達が作りたい物を作るのは道楽です。
どちらをお選びになるかは亀井さん次第ですね。

Re: 空間除菌は使い物にならない

新型コロナの空間消毒なんかは実際に病院なんかでやってますよ。方法はいくつかあるのですけど器具類は過酸化水素や酸化エチレンなんかを使うみたいですが、密閉出来ない手術室や処置室みたいな所はミラーボールの親方みたいな巨大な紫外線照射機、感染症病棟とか密閉出来る所はオゾンなんかを使います。

両者に共通している点は消毒中に中に人がいたら確実にICU送りになると言う事ですね(笑)

それが次亜塩素酸であれ何であれ、人が生存出来る環境下放出出来る量と言うのはごくわずかです。そんな微量の物を撒いた所で不活性化出来るウィルス量は気休めにもならない量ですよ。それはイナゴの大群から畑を守るのにバット1本振り回す様なもので、確かにバットで殺した分のイナゴは減りますが畑を守る事は出来ません。それと同じですね。

まあ、ジアイーノが言ってる空間除菌って脱臭とかの話ですからね。相手は臭気ガスとかバクテリアの話ですし、第一ウィルスは菌じゃないので最初から除菌の対象にはならないのですよ。

結局、この空間除菌って奴は消費者側の願望とメーカー側の欲望がそれぞれに都合の良いミスリードを引き起こしている喜劇みたいなものですから、傍でニヤニヤしながら眺めていれば良いのですよ(笑)

ナノイーの質問とシリウスについて
現家電販売員です。りぺ屋さんの記事、最新コメントも含めて色々と勉強になるので何回も読み込ませて頂いてます!
このサイトのおかげでしっかりした検証の論文(西村○一さんとかの)も読むようになり、かなりの知識が身につきました。
結局家電販売員もメーカーの都合のいい話しか研修を受けられなかったりするので、メーカーのカタログに書いてあるようなものしか言えなかったりする人が殆どです。このサイトは本当に勉強になります…。
今回質問させて頂きたいのが、パナソニックのナノイーについてです。シャープのプラズマクラスター25000以上だと一応は掃除しつつ1、2年前後でイオン発生機が買い替えになりますが、ナノイーって発生機を取り出せないですよね。電極の問題で故障しやすいかも、とは記事に書いてあったのですが、プラズマクラスター7000と同じで掃除ができない扱いなら、ナノイーも寿命は1年ぐらいなのでしょうか。
パナソニックの子に聞いてもそこまでは教えられてないらしく、「ナノイーは長寿命だから…」とぼんやりした回答でした。プラズマクラスター25000以上はは1、2年ごとに発生機が買い替えだけど、ナノイーは長寿命でプラズマクラスターより長く持つからイオン発生機にコストが生じないよ!というスタンスみたいです。
とは言われても、実際何年持つの?という疑問があります。一応は自分なりに調べたのですがよくわからず…他力本願で申し訳ないのですが、りぺ屋さんの意見が聞きたいです。


また別件で、ここに書くことじゃないかもなんですけどシリウスさんについて。ジアイーノは知名度で勝手に売れてますが、シリウスさんは知名度で売りにくいのでもう少し決め手がほしいです。
お客様の知識上、空気清浄機と空間清浄機をごっちゃに見てる人しかいません。花粉症に苦しんでて花粉対策に空気清浄機を買いに来た方(接客NG)がカタログ1時間読み込んで、「ジアイーノください!」と言ってくる人がザラなんです。まあ空気清浄機コーナーに置いてるので分からないのも妥当かもしれないんですが…。
ジアイーノ見てる人・指名で買いに来た人に「この商品はフィルターがないので、花粉とホコリが取れません。ご了承下さい」と声掛けて驚かれなかったことが1件もないレベルです。「じゃあジアイーノで花粉取れるやつないの?」と聞かれて、「メーカー違いますけどシリウスさんですね」とシリウスさんがここで出てきます。次亜塩素酸に拘ってここで買う人は買いますし、買わない人は基本知名度で見てますね。
ジアイーノを押しのけて買うほどじゃないから、次亜塩素酸とかじゃない普通の空気清浄機買おうかなーってされます。
りぺ屋さんの言うとおり価格と、個人的には大きさですね。現行モデルはそのまま売って、畳数やや少なめでもいいので小さいモデルがあったらお客様も買いやすい気がします。今のは「ジアイーノと大きさそんなに変わんないね」と言われがちです。
あとシリウスさん、フィルター+次亜塩素酸の機能を持っている商品、日立さんで新しく出ました…ので唯一じゃなくなりました。まあ日立さんシャープと同じ背面から吸うタイプなので場所取りますが。
フィルターのない次亜塩素酸生成だけだと日立さんがかなり小さいの出してるのですが、ジアイーノ並に高価格ですので、なんか値段と大きさが良い感じの商品出してくれるならこっちも売りやすいですね。
Re: ナノイーの質問とシリウスについて

ナノイーはホント謎ですね(笑) 説明文を読んでも意図的に要点をぼかして書かれてますからサポートへ問い合わせても時間の無駄でしょう。となると、気長に語るに落ちるのを待つしかないのですが、幸い家電Watchの藤山哲人さんの記事にチラッとヒントが隠されてますのでコイツを頼りに推理して行きましょう。

https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/fujilabo/1148184.html

これはナノイーXの紹介記事なんですけど、この中段くらいにナノイーXは電極をチタンの変えたと言う件がありますね。文中にも触れられてますが、チタンは耐食性に優れて簡単に錆びたり劣化しない長所がある反面、硬い上に熱伝導が悪すぎる為に精密加工は非常に難しく製造コストが跳ね上がります。

逆に言うと、ナノイーの出力を上げてナノイーXとして運用するには高いコストをかけてでもネックになる電極自体を改良しないと寿命が持たない。さらに言うと、ナノイーユニットの出力と寿命の関係は電極の耐久性から逆算してかなり制約を受けて設定されていると言う事になりますね。

結局、現時点で言えるのはナノイーが搭載機の製品寿命と同程度の寿命を持っているかは非常に怪しいが、電極を改良したナノイーXなら搭載機の製品寿命と同程度の寿命を持っている可能性が高いと言う事だけですね。

これが刑事ドラマならこの後じわじわと追い込んで締め上げて自白させるところなんですけど、パナソニックは簡単にゲロしないでよう。ナノイー自体疑惑のデパートみたいな所があるので関係者に問い正せるならやってみたいですね。もちろん、正座して足の上にはデカい石を乗せてもらいますけど(笑)


それと、日立もこんな空気清浄機出してたのですね。最初はコロナ騒動が始まって1年余りでここまで纏めるとは大した物だと感心したのですけど、良く見るとこれ旧型の加湿空気清浄機に小さな次亜塩素酸生成器を付けただけじゃないですか。何でこんなの作るのに1年もかかってんだ(笑)

ピュアクリエも何で「次亜塩素酸加湿器」なんて本当の事を言っちゃうかな(笑) あれも「次亜塩素酸除菌脱臭機」と名付けておけば死ぬほど売れたでしょうに。100年に一度の商機なのに、ホント商売する気あるのかよ(笑)


コロナ騒動もワクチン接種が始まりました。多分総選挙は10月でしょうから、それまでに有権者の半分以上が1回目の接種を終えるようにスケジュールされてるでしょうね。当然ですが、この先10万円のオールインワン除菌空気清浄機なんてどんどん売れなくなって行くでしょうし、4カ月後には店頭に並べても前で足を止める人もまばらになると思います。

今回のコロナの様な事件事故に相当する商機は爆発力は凄いのですけど持続力がありません。ですからタイミングが全てです。そしてもし船に乗り遅れたら、同じ様に乗り遅れて買いそびれた人向けに安い物を売って残滓を集めるしかありません。

日立もシリウスも遅すぎたのですよ。

フィルタ捕集性能
初めまして。
他の記事も含め、客観的な分析が大変参考になります。

4.4の図もとても分かりやすく参考になったのですが、元になるデータはどちらで入手されたのでしょうか。
差し支えなければ、教えてください。

また、UVでウィルスを不活化させるという商品も良く見ますが、UV-AのものとUV-Cのものを見かけます。効果に違いがあるのでしょうか。自分的には波長の違いでそんなに差が出るとは思えないし、地球の表面までほとんど届かないUV-Cは、影響が未知数すぎて怖いのですが。。。
素人ながら、空気清浄機中のHEPAフィルタに対しUV照射すれば、高確率で不活化されるように思えるのですがそんな商品を見かけません。
私の考え方がどこか違っているからでしょうか。
お時間がある際に、ご回答いただけると幸いです。
以上、よろしくお願い致します。

Re: フィルタ捕集性能

4.項の図版は文頭にある様に千代田テクノルさんの旧ドメインにあった物が主ですが、4.4の図版については出典元は申し訳ないですけど正確には覚えていません。もしかしたら別のフィルタメーカーさんの物だったかもしれませんが、既に画像検索をかけてもウチのサイトしかヒットしませんから残念ながらオリジナルは消失したと言う事ですね。

こうした専門メーカーの一般向けコンテンツは私みたいな素人にはとても有用なんですけど、困った事に最近はこうしたコンテンツを用意するメーカー少なくなってきました。テクノルさんも新ドメインに移行してからこうしたコンテンツをバッサリ捨ててしまいましたから、内容的にはコピーに過ぎないウチのサイトの方だけが残っていると言う皮肉な結果になっています。まあ、社の方針と言われれば仕方ないのですが残念な話です。


UVは波長の違いでABCに大別されますが、除菌に使われるのはCが主になりますね。ちなみに、UV-Cはオゾン層のおかげで地上には殆ど届きませんが、もしオゾン層を失って地上にその高々波長が違うだけのUV-Cが降り注げば地上の生物の大半は死滅する事になるでしょう(笑)

それと、HEPAフィルタに対しUV照射して殺菌する空気清浄機はダイキンが出してますよ。

https://www.daikinaircon.com/ca/uv/index.html

まあ、従来のストリーマも併用していると言う事はこのシステムのUV-Cではフィルタ深部までには十分に届かないと言う事でしょうけどね。

後ね、「不活化」なんてキーワードをお使いですが、もし新型コロナウィルス対策をお考えならこんな大層なシステムは不要ですよ。CDCの話だと新型コロナウィルスは3日も放置すれば勝手に崩壊して不活性化するみたいですから、UV-C使ってまでフィルタを除菌する必要はありません。

新型コロナウィルスは生物ではなく一種のナノマシンみたいな物で、食事の必要がない代わりに移動も自己修復も出来ませんから時間が経てば勝手に崩壊してしまいます。そして一旦フィルタに捕集されたウィルスは静電気力でガッチリ捕まってますから自力で脱出出来ません。ですから、そのまま放っておけば勝手に不活性化して終わりです(笑)

このダイキンのシステムもターゲットはフィルタに取り付いて悪臭の原因となるバクテリア等の雑菌類だと思いますよ。まあ、実際はコロナ騒動にかこつけて「UV除菌」と言うキーワードを使って何も知らないジジババを引っかけて一儲けしてやろうなんて料簡なんでしょうけど(笑)

なんだか最近のダイキンは迷走気味で、これなんか中国製のインチキ紫外線マスク除菌器と大して変わらないですね。
こう言う事ばっかりやってると、その内に手痛いしっぺ返しを食らうと思いますよ。


何でもそうですけど、対策を立てるなら相手の事をきちん知らないとダメですよ。
ふんわりした印象だけで動くと、必要ない物買わされますから(笑)

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キララエアー
はじめまして
りぺ屋さん
最近家電量販店で除菌を謳う空気清浄機あるのですが下記の商品からどれがオススメでしょうか?

利用場所は広さ15畳ほどで利用を考えております。

1.ブルーエアプロテクト
2.ジアイーノ
3.モレキュル
4.キララエアー
5.DRC医薬

それ以外におすすめ等ありましたらご教示お願い致します。
Re: キララエアー

何だかざっくりしたお話なのでどの辺りに話のフォーカスを当てるのが良いのか悩みますが、除菌との事ですから新型コロナ対策と仮定してお話ししましょう。


今猛威を振るっているデルタ株は感染者のウィルス量が武漢株の1000倍以上あります。毒性は武漢と同等ですが圧倒的なウィルス量から感染力は桁違いで、感染してから発症までの期間や重症化するまでの速度も倍以上早くなってます。実効再生産数も武漢の1~3に対して5~9と全く別物と言って良く、何より従来の武漢株に対する感染予防策の大半は凶悪なデルタには効果がありません。

武漢株の場合は感染者との飛沫感染に注意していればある程度防げましたが、デルタの場合はほぼ空気感染になります。分かりやすく言うと「感染者が吐いた空気を吸うだけで感染する」と言う事ですね。ですから、布製やウレタン製のマスクは付けていないのと同じでサージカルマスクも気休め程度にしかなりません。出来ればN95クラスのマスクじゃないと確実な効果は期待出来ないでしょう。

まあ、ワクチンを打っていればしきい値が上がりますから感染リスクや重症化リスクを大きく下げられますが、逆に言うとこれくらいしか有効な予防策はありません。これがデルタの現実です。


さて、15畳ほどのスペースでお使いになるとの事ですが、これが一般家庭のリビング等だと空気清浄機を置く意味がありません。何故なら、家族の中に一人でも感染者がいたらその家の全員が感染するからですね。これは統計にも裏付けられてます。

これはオフィスでも一人暮らしでも同じですね。とにかく室内にウィルスを持ち込まれたら終わりだと思って下さい。何台空気清浄機を置こうと感染者に入られたらそれで終わりです。今東京の最大の感染源は飲食店ではなくオフィスになってます。


てな訳で、唯一のデルタ対策はウィルスを家に持ち込まない事であって、室内に入ったウィルスを空気清浄機で何とかしようとしても無駄だと言う事ですね。今問題になっている新学期に入った子供達を学校に通わせるべきか、なんて議論はここから来ています。


一応、オマケとしてお話に上がった空気清浄機に寸評を付けておきましょう。

●ブルーエアプロテクト
ウィルス用みたいな事言ってますが、これは単にブルーエアのフラグシップモデルで高性能な空気清浄機と言うだけですね。まあ、得体の知れない物に20万も払うならこれ買う方がずっとご利益はあると思いますけど(笑)

●ジアイーノ
空間除菌とか出来もしない事を吹いてますけど、室内の消臭には効果があります。ペット臭とかでお困りなら導入しても良いと思います。但し、次亜塩素酸が臭気に反応するとほのかな塩素臭がしますから、それが苦にならない方に限ります。

●モレキュル
カルフォルニアの光触媒ベンチャーなんですが、誇大広告でダイソンから告発されて全面敗訴してますね。コンシューマーレポートのテストでも空気清浄機としては全く効果が無いと判定されてます。米尼のレビューも賛否両論で機械も個体差が激しくアプリの出来も悪いそうです。

●キララエアー
ウォーターサーバー屋が作った空気清浄機で0.1ppmのオゾンを撒くのが売りみたいですが、この濃度はプラズマクラスターと同じですので値段が10分の1のシャープの空気清浄機を買う方がお得ですね(笑)

●DRC医薬
ハイドロ銀チタンとか名前だけは凄そうですが普通の光触媒ですね。この手の「ウイルスを殺す空気清浄機」はあまり意味がありません。何故なら、フィルタに捕集されたコロナウイルスは72時間後には勝手に崩壊して不活性化するからです。放っておいても勝手に死ぬ物に20万払って殺したいと思うのならそうぞ(笑)

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家電と亭主は丈夫で長持ちするのが一番ですよ(笑)

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