始めに
威勢の良かったアベノミクスも腰砕け終わる気配が濃厚になり、おかげさまで再び記事を更新する時間が取れそうな雰囲気になって来ました。まあ、金融政策だけで景気が回復するならどこの国も苦労はしないですからねー(笑) そんな訳で、以前の様なペースでの更新では無理ですが少しずつ更新を再開したいと思います。
因みに、どうしても昔の更新ペースをお望みの方はもう一度民進党に政権を取らせて下さい(笑)
ただ、これだけ期間が開いたおかげで記事の書き方なんて殆ど忘れてしまいました。実際、この記事だけで3回リライトしています。そこで、幾つか短い記事を書いて勘を取り戻してから本格的な更新に入りたいと思います。
ところがウチは割と物持ちが良いので、この一年で私が買った白物家電は扇風機とフットマッサージャーくらいしかありません。では電化製品を全く買っていないのかと言うと全く逆で、去年の暮れに5年使ったHewlett-PackardのデスクトップPCが突然死したおかげで、この半年の間にPC周りはほぼ一新しました。そこで数回に渡ってこのPC関連の商品を中心にレビューして行きたいと思います。
そんな訳で、リハビリがてらの企画コーナーですが暇つぶしにでもお読み下さい(笑)
G-TuneゲーミングPC NEXTGEAR-MICROシリーズ(G-Tune直営店即納モデル)
運命の日
暮れの大掃除も終わり、筋肉痛に震える体でPCを立ち上げようとするとブート時にエラー。これはまたコールドブートの失敗だと思ってリブートしてもエラー。焦って再度リブートしようとするとマウスを認識せず、慌てて打ち込むキーボードショートカットも受け付けず、ついにはモニターに信号も送られなくなり、5年使ったHPのデスクトップPCは空しくグラボやケースファンのファンノイズを発するだけのただの箱になり下がりました。ええ、良くある事です(笑)
症状から見て電源かマザーボード何れかの故障だと思いますが、電源はHP標準のDELTAからSeasonicOEMのCorsairに換装済みです。仮に電源だけ買って来て動けば良いですが動かなければ泣きっ面に蜂ですし、ここは素直に諦めてPCを新調する事にしました。
最初BTOでオーダーも考えましたが、生憎正月休みに入っているので納品は早くて成人式後になります。それに、もし欠品でもあれば次は春節が待っていますからねー。最悪の場合納品は3月になり、その納期が分かるのは正月明け、と言うPCを新調するには最悪の時期に壊れてくれたおかげで、筋肉痛に震える思い足を引きずりながら泣く泣く電気街へ向かいました。
が、まともなデスクトップPCなんてどこにも置いてありませんでした(笑)
まあ、デスクトップPCが売れなくなったと言う話は聞いていましたが、あそこまで酷いとは思いませんでしたね。大手の基幹店を回っても置いてあるのはLenovoとかAcerとかバーガーパソコンとか日中のアレなブランドしか置いていません。サブ機ならともかく、Lenovoをメインで使う勇気は私にはありません(笑)
しょうがないので店員さんと話をしたら「まともなデスクトップPCが欲しかったらBTOで買って下さい」とハッキリ言われました(笑) それが出来ないからわざわざ出向いているのですが、押し問答しても始まらないので鉛の様に重い足を引きずりながら作戦を立て直すためにネットカフェへ入りました。
で、そこに置いてあったのがG-TuneのゲーミングPCだったと言う訳ですね。フリの長い話ですけど(笑)
電気街のネットカフェはオンラインゲームをする人のためにハイエンドPCを置くことが多いのですが、G-Tuneの様なゲーム用BTOマシンはコストパフォーマンスが高いので良く使われています。G-Tuneの直営店だと店員さんが寄って来るので落ち着いて見れないのですが、ネットカフェのブース内ならじっくりと見られます。特にファンノイズはゲーム用のデモ機なんかを横に置かれると全く分からなくなりますので、静かなネットカフェはノイズをチェックするには最適の環境ですね。
ただ、あまりPC本体をいじくり回しているとグラボ泥棒に間違われてしまいますけど(笑)
そんな訳で、BTO機にしてはケースもしっかりしていますし、何よりエアロフローが素晴らしいので近くにあるG-Tuneの直営店で即納モデルを購入に至ったと言う訳です。

スペック
スペック的には絵に描いた様なミドルクラスのマシンなんですが、ゲーム用ハイエンドPCがメインのG-Tuneの中ではエントリークラスになります。私はこれにHDD2台とeSATA、USB3.0のインターフェースカードを自分で増設しています。まあ、私の場合はRTAゲームをする訳ではありませんから一般使いとしては十分なスペックですね。
GTX960は大した性能のグラボではありませんが、これがあるとないとでは使い勝手が変わって来ます。グラボを積んであれば4Kだろうがマルチモニターだろうが好きなモニターを選べますし、4K動画はもちろん、3DゲームはしなくともblenderやMikuMikuDanceの様な3Dアプリもストレスなく使えます。
グラボは絶対必要と言う訳ではありませんが、後からグラボを増設するとグラボ単体での単価も高いですし、容量的に電源も買い替えが必要になるのでトータルでかなり高く付きます。ですから、余裕があるなら最初からグラボ付きのモデルをお選びになる方が良いと思います。
逆に最新の3Dゲームを快適にプレイしたい皆さんやSkyrimでアレなMODをてんこ盛りで遊びたい皆さんはこの程度のマシンでは全くの力不足です。映像制作をしたい方、PoserやDAZでハイポリモデルを扱いたい人も同じですね。i7、16Gメモリ、SSD、グラボは今だとGTX1070か1080、G-Tuneだと20万円程度の構成になりますがこれが最低ラインと思って下さい。
さらにここから予算を追加すればするだけ快適になると言う事です。今は1Tのメモリを積めるモデルも出て来ましたが、本格的に映像制作なんかをしようとするとそれくらいのスペックが求められると言う事ですね。まあ、安くはありませんが馬やキャバクラのお姉さんに注ぎ込む事を考えると安いもんですよ。何せ、注ぎ込んだ分だけ確実に返って来ますからね(笑)

OS | Windows10 Home 64ビット |
CPU | インテルCore i5 i5-6500(4コア/3.20GHz/TB時最大3.60GHz/6MB) |
メモリ | DDR3L 8GB メモリ |
HDD | 3.5inch SATAIII 1TB 7200rpm(WD Blue) |
グラボ | GeForce GTX960/2GB(MSI) |
マザー | インテル® H110 Express(MSI) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
その他 | マルチカードリーダー |
電源 | 450W 電源 (80PLUS®Bronze/Enhance) |
価格 | 99800円 |
※なお、価格はブログ作成時のものですので検討の際はご自身でご確認下さい。
![]() | mouse ゲーミングPC デスクトップパソコン G-Tune NM-I56081SG96X-ZB/Windows 10/i5 6400/8GB/1TB/SSD120GB/GTX960 (2016/2/28)¥94800~ ★★★★☆ マウスコンピューター 私が買ったのは2015年12月です。しかもG-Tuneの直営店の即納モデルと言うかなりイレギュラーな構成の物ですから、時期的にも全く同じ構成のPCは既に販売されていません。とは言え、別に買い逃した事を後悔する様な特殊な物ではありませんから安心して下さい(笑) それと、カスタマイズに関しては公式が一番選択肢が多いのですが、アマゾンや楽天には公式には無い構成の物を売っている事があります。一概にどちらが良いとは言えないので良く調べてからお買いになって下さいね。 マウスコンピューター楽天市場店でチェック G-tune公式でカスタマイズ |
マウスコンピューター(笑)
G-TuneはマウスコンピューターのゲーミングPC専門ブランドですが、中には「マウスコンピューター」と聞いただけで逃げ出す方もいらっしゃるでしょう。実は私も以前マウスの安PCを買って酷い目にあったクチなんで良く分かりますが、いくらラインが違うと言ってもマウスはマウスです。その辺りが気になったので直営店の店員さんの首を締め上げて色々と聞いてみました(笑)
店員さんの話だと、以前のマウスPCの故障率の高さは低品質の電源を使っていた事が大きな原因だったそうです。私が以前に買ったPCも異常動作を繰り返したので修理に出しましたが、こちらも原因は電源でした。が、電源交換されて帰って来たPCも頻度は下がれども異常動作自体は直らず、結局自分でAntecの安電源に交換してからまともに使えるようになりました。
また、この交換された電源は新品ではなく、SATAのケーブルが1本死んでいました。つまり不良交換されたパーツをそのまま修理に使って送り返して来たと言う事ですね。
店員さんは電源の品質に問題があったと言っていましたが、実際は電源以外に会社としての体質自体にも問題があったと言わざるを得ません。今は以前ほどの悪評は聞かなくなりましたが、何せ前科のあるメーカーですから私は「マウスコンピューター」ブランドのPCはお勧め出来ません。買うならG-Tuneか法人向けブランドのMouseProのPCにした方が良いでしょう。
G-TuneブランドのPCに関しては立ち上げ当初からその手の悪評は聞かれませんでした。これはG-Tune自体がマウスのハイエンドモデルのラインからゲーミングPCに移行した物ですから、単価も高く過剰なコストダウンをする必要が無かったからだと思います。実際、G-Tuneの電源のほとんどが割高な80PLUSの認証を受けた物を使っています。
80PLUS認証は電源の効率に関する規格ですからそのまま信頼性には直結しませんが、効率の良い電源を作るには高性能なパーツを使う必要から信頼性を計る一つの目安にはなります。私が選んだG-Tuneと全く同じ構成のマウスブランドのPCがありましたが、値段は7千円ほど安かったです。その差額がケースと電源の差と言う事ですね。
PC選びになると皆さんスペックばかりに気を取られがちになりますが、システム全体を支えるのは電源ですからケースや電源の品質にも着目して下さい。その僅かな差がPCライフの明暗を分けたりするのですよ。いや、マジで(笑)

ケース
長所
このNEXTGEAR-MICROシリーズのケースはマイクロATX規格なんですが、通常のマイクロATX規格のケースより若干大きくなっています。特に高さが42㎝と高めな上に、天面に排気ファンが搭載されているので最低でも45cm程度のスペースが必要になるので注意が必要ですね。この割と中途半端なサイズゆえにこのケースには長所と短所が混在しています。
一番のメリットは収容力の高さですね。このサイズでグラボ2枚とドライブ3台が収容出来ます。これに光学ドライブとカードリーダーが付いていますからマイクロATX規格のケースとしてはかなりの収容力になります。ただ、全部乗せるとご覧の様に窒息化しますけど(笑)
もう一つはエアロフローの優秀さです。このケース正面中段に14cmファン、下段に8cmファン、天面に14cmファン、背面に8cmファンとケースファンだけで4台搭載されています。特に正面の14cmファンの効果は高く、ファンの風をまともに受けるGTX960は室温30℃下スマート読みで軽作業状態で35℃までしか上がりません。HDDが36℃、CPUが39℃ですから、ドライブよりグラボの方が冷たいと言う凄い事になっています(笑)
先日室温35℃軽作業下で測定しましたが、グラボが室温+5℃、HDDが+6~8℃、CPUが+10~13℃程度でした。これなら少々の酷暑でもPCがブルースクリーンを吐く事は無いでしょう。
さらに左側面のメッシュパネルには任意で12cmファンが4台取り付け可能だそうです。この程度では冷たさが足りない、とお嘆きの冷却マニアの皆さんは是非とも増設してみて下さい(笑)
また、このケースはフロント中段下段のメッシュパネルと左右両サイドパネルが取り外し可能です。そのためにメンテナンス性能は高いのですが、4台のケースファンの内で簡単に掃除が出来るのはフロントの8cmファンのみですから、埃っぽい部屋で使うのは考え物ですね。フロントの14cmファンは内側からの掃除は容易なんですが、天面と背面のファンを綺麗に掃除するにはカバーか本体を取り外す必要があります。
コンパクトなサイズの割に良くデザインされたケースですが、全ての点で優れている訳ではありません。



短所
短所は長所の裏返しになりますが、コンパクトなケースに高い収容力を持たせた為にパーツ交換の際には各所で干渉が起きます。メモリを増設交換の際にはストッパーが干渉するので一旦グラボを取り外さなければなりません。ドライブの増設交換の際には電源ユニットと干渉しますから、そのままでは着脱は不能です。
ドライブ増設には2つのやり方があります。1つはフロント下部のメッシュパネルと8cmファンを外して、3.5インチベイを丸ごと正面から引き抜くやり方ですね。もう1つは電源ユニットの取り付けネジだけを外して、電源ユニットを上に持ち上げてスペースを作り、そのスペースを利用してドライブを差し込むやり方です。
私は後者のやり方でドライブを増設しましたが、どちらのやり方でも面倒な事山の如しです。自作慣れしている方以外は止めた方がいいですね。狭いスペースでの作業になりますから、下手に触るとSATAのコネクタを折りかねません。
電源も裏配線なのですっきりしていますしエアロ的にも良いのですが、電源ユニットを交換するには自身で同じ事をやらなければならなくなります。慣れれば大した事はないのですけど、束ねた電線を綺麗に取り回すにはコツがいりますし、下手に遊びを作るとケースの振動で被服が削られて発火の原因になりかねません。
このケースをお選びになるならメモリ、ドライブ、電源はオーダーの際に十分な物を選んでおく事ですね。多少割高になっても工賃だと思って下さい。それでも自分でやるよりずっと安く済みますよ(笑)
ケースファンは割と静かな方ですが、さすがに4台あるとトータルでそれなりの音量になります。左サイドパネルもメッシュですからグラボとCPUファンの音もまる聞こえになります。ファンノイズの場合、直接音をどれだけ減らせるかでストレスの量が変化しますから、このケースの場合はどこにどう設置するかが重要になって来ますね。間違っても右手には設置しない事です(笑)
このケースの鋼板は0.8mm厚の物を使っているそうです。これはBTO機としてはかなり頑丈な物なんですが、トータル7台のファンが常時回っているためにどうしても振動が出ます。左サイドパネルはメッシュの大きな開口部がありますから振動は減衰されるのですが、右のサイドパネルは面一ですのでどうしてもここに各所の振動が集中してしまいます。
運の悪い事にこの右サイドパネルは取り外し可能ですから、ハメ殺しの物よりも若干強度が落ちます。結果として共振によるビビり音が出てしまいますね。
もう一つはホコリの問題です。フロントの2台の吸気ファンは大きな効果がある反面、稼働中は絶えず室内の空気を吸い続ける事になります。流量こそ小さいものの、これは小型の空気清浄機を回しているのて同じです。違うのはPCにはエアフィルタがありませんから、マザーボードやグラボがフィルタの代わりをさせられる事です。何も対策せず放置していると凄い事になりますよ(笑)

騒音対策
さて、欠点を上げるだけでは芸が無いので実際に私がやっている対策をご紹介しましょう。まあ、対策と言っても特に難しい事をしている訳ではありません。私の対策は誰にでも簡単に出来てお金がかからないのが信条です。第一、お金をかけて良いなら最初からもっと高いマシンを買ってますからね(笑)
先ずは騒音を少しでも抑えるための共振対策からです。共振対策には耐振と制振と免振があります。ここでは耐振はケースの強化、制振は振動の吸収、免振は足回りの制振と考えて下さい。
耐振の代表が鉛テープです。
これをケースのサイドパネルの裏に貼るだけですね。このテープは厚さ0.3mmと薄いのですが、材質が鉛ですからサイドパネルがズシリと重くなります。重くなったパネルを振動させるには大きなエネルギーが必要になりますが、ケースファンが起こす振動ではそれだけのエネルギーを作り出せません。ですから、これだけでサイドパネルのビビり音はほぼ無くなります。
このG-Tuneのケースの場合は一番共振しやすい左のサイドパネルが開放式になっているので加工の必要はありませんが、他のデスクトップPCの騒音に悩まされている皆さんは試してみて下さい。これだけで全てが解決する訳ではありませんが、確実に効果はあります。PCの騒音を抑えるにはこうした小さな対策を積み上げて行くしかありません。
また、この鉛テープはPC以外にも筐体が強度不足で共振する全ての機器に有効です。但し、鉛は有害ですから人の手に触れない様に工夫して貼る必要がありますね。が、どうしても無理な場合は割高になりますが表層加工したタイプの鉛テープをお使い下さい。
それと、このケースの場合は正面下の8cmファンの2つのカバーが共振します。この2つのカバーはガイドが無い只のハメ込み式ですから、上のカバーがずり落ちて下のカバーと接触してビビり音を出します。非常に耳に付く嫌な音ですが、対策自体は簡単に出来ます。
写真では分かりにくいのですが、こうした薄手の滑り止めシートを1cm幅に切って2つのカバーの間に挟み込みます。そしてそのままケースにはめ込むだけですね。これだけでビビり音とは完全におさらばです(笑)
こうした滑り止めシートには厚手と薄手があるのですが、厚手の方はカーペットやラグに、薄手の方は食器棚やこうした部材の隙間を埋めるのに向いています。ウチには両方常備してありますが、上手くTPOを考えながら使い分けて下さい。
次は制振ですね。制振はケースの振動を何かに吸収させれば良いだけですから、一番簡単なやり方はケースを何か柔らかい物に「押し付ける」事ですね。
写真をご覧下さい。これは右のサイドパネルをPCデスクのフレームに押し付けている所です。緩衝材として幅3cm厚さ1cmのウレタンテープを4段重ねにしてあります。ただ、ウレタンテープは以前ホームセンターで買った手持ちの物で、4段重ねにしたのは設置の関係で特に意味はありません。振動を吸収出来る物なら何でも構わないですね。
ですから、こんな物でも構いません。
ウチにはこのブロックの大と小があります。今までPCを家具とか壁とかに押し付ける際にこれを挟んで来ました。今回は右のサイドパネル下部に通気口があって、ブロックを使うとそこを塞いでしまうのでウレタンテープを使っただけですね。このブロックは発泡スチロール製ですから、軽くて安くて周りの物に傷を付けません。工夫次第で色々な使い方が出来るのでお勧めですよ。
「ブロックタイプはどうも…」と仰る場合はこうしたレンガっぽい物もあります。ただ、基本的にこうした物はディスプレイ用の部材ですから、凝ったデザインの物ほど割高になります。似た様な商品は大きなホームセンター等でも取り扱っていますからお安く買いたい皆さんはそちらでお探し下さい。
最後に、免振は足回りの強化ですので定番の防振ゴムの出番になります。
ウチにはこの手の防振パッドが大小様々取り揃えてあるので手持ちの物を使いました。コストを抑えたい方は大きなシート状物をお買いになって、お好みのサイズにカットしてお使いになると良いでしょう。但し、見た目よりずっと硬いですから大量にカットする場合は骨の折れる作業になります。か弱い女性の皆さんは予めカットしてある物をお買いになった方が良いでしょうね。まあ、か弱くない皆さんはお好みでどうぞ(笑)
適度な大きさの物を用意出来れば、後はケースの足の下に敷くだけです。これ単体での効果は低いのですが、それでもケースの振動が台や床に伝わるのを抑えてくれます。それだけ振動を殺していると言う事ですね。
最後にもう一つ、条件が揃えば大幅に騒音を抑えられる方法をお教えしましょう。それは「PCを横へ向ける」事です。
これは実際に先にお話ししたネットカフェがやっていたやり方なんですが、そこではPCデスクの棚の上に左向きに設置していました。非常に簡単かつ合理的なやり方なので感心したのですが、残念ながら棚付きのデスクじゃないと難しいのが難点です。
このケースの場合、ノイズ元はファンがある正面、背面、上面、そして開口部のある左側面です。ですから、PCを左向きに、つまりノイズ元の無い右側面をこちらに向ければノイズの直接音が耳に入らなくなります。しかも棚の上と言う耳よりも高い位置にあるので尚更ですね。
まあ、ネットカフェ側としては騒音対策と言うよりもバーツの盗難対策やブース内のスペース確保のための方便なんでしょうが、誰も損をしない上手いやり方である事には違いありません。地震時の転倒対策さえしっかりしてればベストな配置だと思います。
私のPCデスクも棚付きなんですが、残念ながら既にそこにはBrotherの複合機が鎮座しています。最初は複合機を下してそこに置こうかとも思ったのですが、複合機は奥行きがあるので低い位置に下すと猛烈に邪魔なんですよねー。そんな訳でスペース効率を考えて断念しました。ええ、全て家が狭いのが悪いのです(笑)
そんな訳で、私のPCはこうした対策を施したおかげで、発するノイズは純粋なファンノイズとドライブの駆動音だけになりました。まあ、ファン7台分のノイズですからお世辞にも静かとは言えないのですが、共振を完全に殺したファンノイズだけならそれほど耳に付きません。少なくともDC扇風機よりも静かですね。
PCの静音化対策と言うと水冷とかファンレスとか割と極端な方向へ走る方が多いのですが、皆さんを苛立たせる音は本当にファンノイズなんでしょうか?
もしかしたら共振を抑えるだけで幸せになれるかもしれませんよ。
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ホコリ対策
さて、お次はホコリ対策です。このNEXTGEAR-MICROシリーズのケースの様にフロント吸気のケースはエアロフロー的には最高なんですが、正面から大量の空気を吸うと言う事は大量のホコリを吸う事と同義です。自作用フロント吸気のケースの場合はフィルタ装備の物が多いのですが、このケースにはそんな気の利いた物は装備されていません。ですからそのまま使うと短時間でケース内部がホコリだらけになります。
実際に私がこのマシンを買って1か月後にインターフェイスカードを増設する際に、サイドパネルを開けて卒倒しそうになりました(笑) たった1か月で1年以上掃除していないマシンの様な惨状でしたね。フロント吸気のケースは初めてだったのですが、あんなに酷い事になるとは思っても見ませんでした。
そんな訳で、後手に回りましたが本格的なホコリ対策を施しました。キーワードは設置場所とフィルタの追加です。
先ずは設置場所についてですが、空気清浄機の項でも少しお話ししましたけど、室内のホコリと言う物は室内環境やサイズによって漂う高さが違って来ます。オフィスの様に人が絶えす行き来する環境下ではホコリが舞い上がりやすく、大体床から4~50cmくらいの高さにホコリが集中します。ですから、オフィス用空気清浄機の吸入口はこの高さになるように設計される事が多いです。
一般家庭の場合は人の移動が少ないのでホコリの大半は床付近に集中します。家庭用空気清浄機の大半がフロア設置型で、高さが無いのはこのためですね。
ですから、PCのホコリ対策としては「低い所には置かない」と言うのがベターな配置になります。
私のPCは買った当初はファンノイズを嫌って床の上に置いてありましたが、今は高さ50cmのオーディオラックの上に置いてあります。たったこれだけの事ですが、これだけで吸い込むホコリの量は激減しました。
具体的に言うと、床に置いていた当初は綿くず等の白く大きいホコリを大量に吸っていましたが、現在はタバコの煙等の黒く微小な粉塵だけを吸っていますね。高い位置に置いたおかげで大きなホコリが上がって来れなくなったと言う事です。
吸い込むホコリの量が激減したお蔭で、毎週ファンを掃除する必要が無くなりました。簡単かつ非常に効果的なやり方なのでお勧めです。
もう一つは吸気ファンにフィルタを追加するやり方ですね。
写真の様にフロント中段の12cmファンはメッシュのブラケットの裏側に取り付けられていますから、ここにフィルタを貼り付けるだけでOKです。汚れて来ると文字が浮かび上がって来ますので、それが交換の目安になります。このフィルタは誂た様にジャストサイズなので加工の必要はありません。
フロント下段の8cmファンの場合は厄介です。この25mm厚の8cmファンとメッシュのカバーとの間は1mmほどのスペースしかありませんから、このままフィルタを取り付けるのは物理的に不可能になります。フィルタを取り付けるには8cmファンをスリムタイプに交換してからファン用のフィルタを取り付けるしかないですね。
ウチのPCの場合は3.5インチベイにHDDを3台すし詰めにしているせいで、気道が狭すぎてケース内部にまで十分に風を送れていません。ファンが作った風は大半がHDDの頭を冷やしただけでHDDに押し返されて渦を巻いています。
このため、微小な物を除いて比較的大きなホコリの類はホコリ玉になってカバーの裏に転がっています。この辺りはちょうど偽サイクロンと同じ原理ですね。フィルタの代わりにはなりませんが、気休め程度の抑止力にはなります(笑)
結局、PCを高い位置に置いたおかげでホコリの絶対量が大幅に少なくなりましたから、8cmファンには手を加えずそのまま使っています。今のところ特に不都合は感じないですね。
但し、これはHDDを3台搭載した場合の話です。2台以下の場合はファンの吸気はそのままケース内部に達しますから、この場合はスリムファンに換装した後にフィルタを取り付けた方が良いでしょう。8cmファンの場合は汎用のフィルタも数多く出ていますからお好みの物をお選びになって下さい。


![]() | パッと貼るだけ ホコリとりフィルター 換気扇用 15㎝タイプ 8枚入 (2013/1/23)¥404 ★★★★☆ 東洋アルミ こちらはトイレ等の換気扇用フィルタです。フィルタの裏に弱い糊が付いていて、換気扇の上から貼り付けるだけでセット出来ます。汚れたら剥がして捨てるだけですので奥様方の手を汚しません。ダメ元でケースファンに貼り付けたらジャストサイズだったので驚きました。ホコリ対策としてはチョー楽なのでNEXTGEAR-MICROシリーズをお使いの方は一度試してみて下さい。 楽天で最安値をチェック |
まとめ
G-TuneのマシンはゲーミングPCです。ですから、ゲーム用途以外のマシンをお望みの皆さんには対象外に見えるかもしれませんが、今時の柔なBTOマシンを考えるとそれは早計だと思います。確かにスペックだけを比較すれば割高に見えるかもしれませんが、それはスペック以外の部分にコストをかけているからですね。
考えてみれば今最もPCを酷使しているのはゲーマーの皆さんです。彼らに取って最も大事な事は、どんなに過酷な使い方をしても常にPCが安定動作する事です。環境によって、あるいはちょっとした経年劣化によって、簡単に不安定になるマシンでは安心してプレイ出来ないからですね。それだけ皆さんPCに対して業務用機に近い高い信頼性を求めます。
私のマシンは安物ですが、それでもパーツを見て行くと手堅いブランドの物が選択されています。まあ、実際の中身はBTO用にダウングレードされた物なんでしょうが、それでも同じブランドのパーツを同じスペックで自作すれば到底こんな値段では収まりません。割高に見えますが決して高くはないと思います。
G-Tuneのマシンを選べばトラブルと無縁でいられる訳ではありませんが、耐久性の高いゲーム用PCを通常の作業用に使う事で信頼性をかさ上げする事は出来ますね。まあ、保証はしませんけど(笑)
別にゲーミングPCだからと言って必ずゲームに使わなければならない訳ではありません。何を重視してどう使うかは、お金を払った皆さん自身で決めれば良い事です。
少なくともこのケースに関しては熱暴走の心配だけは無いと思いますよ(笑)

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