空気清浄機その1。空気清浄機の歴史とイオン式ファン式電気集塵式の仕組みと特徴。

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空気清浄機の歴史や種類、そしてイオン式、ファン式、電気集塵式の仕組みや特徴についてお話させて頂きます。

始めに

  1. 毎年花粉のシーズンになるとニュースが騒がしくなります。最近ではこれに加えて中国から有毒物質を含むPM2.5が飛来して騒々しさが増しています。もっとも、PM2.5は以前から飛来してたのですが、政権が代わって報道されるようになっただけの話ですけど(笑)

  2. しかもPM2.5に関しては、ニュースの原稿を書いている人間が正しい知識を持っていないためにかなり曲解して報道されています。日頃、政治がらみで中国の悪口を書けないうっぷんでも溜まっているのでしょうかねぇ?(笑)

  3. それはともかく、花粉症等のアレルギー疾患をお持ちの方や小さなお子さんがいらっしゃる方にはご心配の方も多いでしょう。そんな皆さんの救世主になるかも知れないのが空気清浄機です。

  4. ただ、末世の世に救世主が付き物のように、救世主にはニセ救世主が付き物です。残念ながら現在の空気清浄機市場では、様々なオカルトやニセ救世主が氾濫しています。いくら溺れているからと言って藁を掴んだのでは沈んでしまいます。まがい物を掴まされて泣きを見ないためには、正しい商品知識を持つ事が何よりも肝要です。

  5. まずは、空気清浄機の種類や仕組みについてちょっとお勉強して行きましょう。

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空気清浄機の歴史

黎明期から普及期まで

  1. Wikipediaによりますと、空気清浄機の歴史は19世紀産業革命下の英国で開発されたそうです。ただ、この項は出典が怪しいので鵜呑みには出来ませんが(笑)

  2. 松下一号機
  3. 日本でも高度成長期の60年代半ばには業務用機が発売されています。当時は大気汚染が社会問題化した頃で現在の中国と似た環境でした。先日テレビで中国で空気の缶詰が発売されたのが話題になっていましたが、実はこの頃日本でも「富士山頂の空気」の缶詰が売られていたんですよ。さらに都心では「空気の自動販売機」なるものまで登場しました。よその国を笑ってられないですね(笑)

  4. ただ、当時の空気清浄機の主用途は大気の浄化ではなく、主に集客施設でのタバコの煙の処理用として販売されていました。

  5. 家庭用機が普及しだしたのはもう少し後の80年代になってからです。この頃は深刻だった大気汚染も改善され、代わりに花粉症とタバコによる受動喫煙の問題がクローズアップされ始めました。 当時はバブル景気と言う事もあり、ずっと業務用と思われていた空気清浄機も徐々に小型化して、少しずつ一般家庭に普及して行きました。

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普及期とマイナスイオンの嘘

    TEACイオンクリスタ
  1. 爆発的に普及したのは90年代に入ってからです。この頃は花粉症が本格的に社会問題になり、高性能フィルターを搭載した高価な対花粉症モデルが発売されます。また当時の「マイナスイオン」健康ブームから、小型で安価なマイナスイオン発生装置としてイオン式空気清浄機が大ヒット商品になりました。

  2. もっとも、このマイナスイオンの過剰な効能を謳ったイオン式空気清浄機は、後に公正取引委員会から効果が認められない不当表示として排除命令が出されます。これでマイナスイオンブームは一気に弾け飛び、国内メーカーはイオン式空気清浄機から撤退しました。イオン式の代表格であったTEACもその例外ではありませんでした。

  3. アイオニック・ブリーズ
  4. 2003年にはアメリカでも同じ様な事件が起きています。非営利の消費者団体が発行している月刊誌コンシューマー・レポートは、当時爆発的に売れていたイオン式空気清浄機「アイオニック・ブリーズ」を専門家が監修した独自の試験を踏まえて全く効果が無いと発表しました。さらに2005年にはこの機械が人体に有害なオゾンを発生させていると警鐘を鳴らしました。

  5. コンシューマー・レポートはアメリカでは非常に権威のある情報誌で、掲載する商品は車から家電に至るまで全て独自テストをした上で評価します。評価の中立性を保つために一切の広告を受け付けず、会費と寄付だけで運営されています。最近では、iPhone4が売れなかったのはこの雑誌での評価が低かったためだとも言われています。

  6. コンシューマー・レポートに酷評されたアイオニック・ブリーズは売り上げがガタ落ちになり、メーカーのシャーパー・イメージ社はコンシューマー・レポートに対して名誉毀損の裁判を起こしますがあえなく棄却されます。しかもコンシューマー・レポート側が裁判に要した費用を弁償すると言う完全な敗訴でした。後にシャーパー・イメージ社も倒産しました。

  7. 恐ろしい事にこのアイオニック・ブリーズ(Ionic Breeze)は日本で未だに売られています(日本名イオニック・ブリーズ)。倒産品を格安で仕入れて、何食わぬ顔して売りつけているわけですね。懲りない人達はどこにでも居るみたいです(笑)

  8. アイオニック・ブリーズをAmazonで検索

  9. アイオニック・ブリーズを楽天で検索

  10. 現在、このマイナスイオンは中国でブームです。中国製の扇風機をお持ちの方にはマイナスイオンの発生装置が付いているモデルがあると思います。オカルトに騙されるのは無知な人間ですから、彼らは今通過儀礼を受けてる最中ですね。

  11. まあ、日本も笑ってはいられません。今の国産空気清浄機にはマイナスイオンが名前を変えて搭載されています。例のプラズマなんたらとかですね。要は、ちょっと手の込んだオカルトにランクアップしただけです(笑)

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成熟しない成熟期

  1. 話を戻しましょう。近年になってからはさらに多岐な機能や効用が謳われる様になります。シックハウス症候群対策の対ホルムアルデヒドモデル、さらに鳥インフルエンザ等の対ウイルスモデルなど、本来の機能とは無関係にどんどんオカルト化が進み、ついには美容に良いと言い出すモデルまで登場しました(笑)

  2. その内にスイッチを入れるだけで寿命が延びたり病気が治ったりするかも知れませんね(笑)

  3. 中国大気汚染
  4. 興味深いのは、日本の空気清浄機の普及率は大気汚染度の低下と反比例しています。現在、日本国内で空気清浄機が無いと健康被害が起こるような地域は殆どありません。にもかかわらず、逆に売れ行きを伸ばし続けています。

  5. 花粉症等のアレルギーをお持ちの方がいらっしゃるご家庭はともかく、そうでないご家庭でも空気清浄機を買われると言う事は、既にこの商品は不安商法の対象に分類されるかも知れません。

  6. 「空気清浄機が無いと病気になるのではないか?」なんて考えてこのブログをご覧の皆さん、それはメーカーやメディアが意図的に不安を煽っているのに乗せられているだけです。早い話が、騙されてますよ(笑)

  7. アレルギー疾患でもない限り、今の日本にお住まいのご家庭には空気清浄機は必要ありません。

  8. PM2.5やタバコの煙に関しても、空気清浄機は無力ではありませんが有力でもありません。早い話が、気休め程度の能力しか持ち合わせていません。無いよりはマシですが、有ったからと言って問題が解決する訳ではないのです。

  9. その辺りを含めて、次は空気清浄機の種類と仕組みを見て行きましょう。

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空気清浄機の種類と空気清浄機選びのポイント

始めに

  1. 現在の家庭用空気清浄機は集塵方式の違いから、大きく分けると以下の3つの種類があります。

イオン式空気清浄機

    イオン式空気清浄機
  1. 高圧放電ユニットを使い付近の微粒子などを帯電させて集塵する方式。安価で基本的にファンを持たないのと、マイナスイオンを効能を過剰に広告するのが特徴。

  2. 但し、埃や花粉には無力で空気清浄機としては極めて低性能。しかもオゾンが生成されます。2千円くらいから。

ファン式空気清浄機

    ファン式空気清浄機
  1. ファンを使って空気を吸入しフィルターで集塵する原始的だが確実な方式。性能と価格はファンとフィルターの能力に比例し、余計なオカルト機能を付けない限りは一切オゾンが生成されないのが特徴。

  2. 主流の方式だが交換フィルタのランニングコストが高いのが玉にキズ。4千円くらいから。

電気集塵式空気清浄機

    電気集塵式空気清浄機
  1. 上の2方式のハイブリッドタイプ。ファンで吸入した所で高圧放電をかけ、粉塵を帯電させてから逆電位の電極やフィルターに吸着させて集塵する方式。必ずしも高性能なフィルタを必要としないのが特徴。但し、放電の方式によっては微量のオゾンが生成されます。

  2. ランニングコストは安いがメンテナンスが面倒なのが玉にキズ。5千円くらいから。

  3. 集塵方式は以上の3種ですが、最近はこれに加湿機能を追加した加湿空気清浄機が増えています。

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空気清浄機選びのポイント

  1. 空気清浄機の原理は非常に単純です。ファンなどで粉塵などを集めてフィルターで漉し取るだけです。それだけに空気清浄機の能力は集塵力と濾過力、つまりファンの風量とフィルターの性能で決まります。

  2. また、風量が同じなら大きなファンの方が騒音は小さく、性能が同じならサイズの大きいフィルターの方が処理能力は高くなります。つまり、一般的に言って、より大型のモデルの方が静かで高性能であると言えます。

  3. 何も高い物を買えとは言いませんが、空気清浄機に限って言えば大は小を兼ねますから、安価な小型の物を何台も買われるぐらいなら高価な大型の物を買われた方が後で後悔する確率はぐっと下がります。

  4. また、空気清浄機で一番のネックになるのがメンテナンスの大変さです。メンテナンスの手間は台数に比例しますから、その点から見ても安易に数を増やすのは禁物です。後で必ず後悔する事になりますよ(笑)

  5. 空気清浄機は単純で技術的にはほぼ完成された機械です。10年前のモデルも最新のモデルも基本機能に優劣はありません。それだけにメーカー側は様々な付加価値をつけて差別化しようとして来ます。後でご説明しますが、こうした機能の大半が無益なだけでなく有害な物も少なくないのが現状です。

  6. 空気清浄機をお選びの際は、くれぐれもメーカーの怪しげな謳い文句には乗せられずに、基本性能に注視してお選びになって下さいね。

  7. それと、これからご説明する3つのタイプなんですが、以前に私はこの3タイプを同時に購入して5年ほどテストした事があります。私はタバコは好きなんですがタバコの煙は大嫌いな狭量な喫煙者でして、エアコン使用時の煙の除去のために奮発して購入した訳です(笑)

  8. その辺りの実体験も踏まえて、それぞれの特徴や長所と短所を見て行きましょう。

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空気清浄機の仕組みと特徴

イオン式空気清浄機の仕組み

  1. それではまず仕組みについてご説明します。例によって下手糞な図表なんですが我慢して下さい(笑)

  2. イオン式空気清浄機の仕組み
  3. ご覧の通り、本体の高圧放電ユニットが高電圧の放電をすると大気中の分子が電離して、正イオン(プラスイオン)と負イオン(マイナスイオン)が生成されます。

  4. この内、室内に放出された負イオンが埃に吸着してマイナスに帯電させます。マイナスの電荷を帯びた埃は本体のプラス電極、つまり集塵板にクーロン力で吸引されて吸着します。

  5. 「クーロン力」なんて書くと小難しく感じる方は「静電気力」とお考え下さい。ブラウン管テレビや化学ぞうきんに埃が吸い寄せられるのと同じ力です。あれを利用しています。

  6. 実際は正イオンも空中の埃を帯電させてプラスの電荷を帯びた埃を作り出しますが、これらは集塵板には吸引されずに室内のマイナスの電荷を持った物に吸着します。確かに空気中の埃は減少しますが、その代わりに部屋が汚れるのがこの方式の特徴です。

  7. 上の図は最もポピュラーなコロナ放電タイプの概念図なんですが、機械によってはもう少し凝った方式もあります。ただ、空中の埃を負イオンで帯電させて吸着すると言うメカニズムは皆同じです。

  8. また、イオン式空気清浄機はシビアな結果が要求される業務用では殆ど使われていません。人の出入りが少ない、倉庫や保管庫のような所で一部使われているだけです。つまり、マイナスイオンが必要ない環境でだけ使われていると言う訳ですね(笑)

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イオン式空気清浄機の長所

  1. イオン式空気清浄機の長所は何と言っても安いと言う事です。ご覧の通り、非常に単純な構造の上に部品は電極が2つと制御部のみですから、製造原価は数百円でも作れます。製造に特殊な技術も不要ですから、このタイプの商品はほとんど中国製です。

  2. 2つ目は、ランニングコストが安いのも特徴です。ファンレスの場合はモーターもありませんし、性格上特殊なフィルタも必要としません。また、構造が単純なので小型化も容易です。

  3. もう1つ、イオン式空気清浄機の多くはファンレスタイプですからファンノイズが無く、比較的音が静かなのも特徴です。但し、無音ではありません。高圧放電ユニットは独特な「ジー」と言う音を発します。

  4. 特に電極が汚れたり劣化してくるとノイズは大きくなり、また雨天など湿度が高い時は同じく音量が上がり「パチパチ」と言う放電音が加わります。就寝時など、人によっては耳障りな音になりますのでご注意下さい。

  5. また、必ずしも長所とは言い切れないのですが、イオン式空気清浄機は高圧放電させるために必ずオゾンが生成されます。24時間駆動し続けるなら、このオゾンによる消臭効果が期待出来ます。

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イオン式空気清浄機の短所

  1. さて、お安くてお手軽なイオン式空気清浄機なんですが、残念ながら数多くの短所を持っています。まず第一に、イオン式は空気清浄機としては絶望的に能力が低い事が上げられます。

  2. よくメーカーの説明文には「帯電した埃が磁石の様に引き寄せられます」等と書かれていますがこれは真っ赤な嘘で、帯電した埃に働くクーロン力は非常に微弱で、運良く集塵板の近くを通った物以外には全く無力です。

  3. また、力が弱すぎるために花粉のような大きな粒子には無力で、微小な粒子しか誘引出来ません。つまり、運良く集塵板の近くを通った極小の粒子の一部を吸着する能力しか持っていません。

  4. 過去の実験では、イオン式空気清浄機を置かない方が室内の埃は早く無くなった、なんて例まであります。ホント、騙されちゃダメですよ(笑)

  5. 2つ目は、お手入れが非常に面倒だと言う事です。

  6. 帯電した微粒子は集塵板以外にも本体や高圧放電ユニットにメッキの様にこびり付きます。さらにイオン式空気清浄機を置いてある回りも同じ様に汚れます。特にタバコを吸われる場合は最悪で、集塵板以外にも毎月毎月ヤ二でベタベタになった機械をバラして洗浄し、黒くなった壁や台も掃除しなければなりません。

  7. また、部屋中にマイナスに帯電した埃が立ち込めるためにプラスの電荷を持った物、例えば他の家電製品やパソコン等にも埃は引き寄せられて吸着します。つまり、イオン式空気清浄機をお使いの部屋に置いてある全ての家電製品が集塵板のように汚れる事になります。

  8. 3つ目はオゾンの問題です。イオン式空気清浄機は構造上必ずオゾンが発生します。オゾンについては後で詳しくお話しますが、高い殺菌消臭能力を持つ反面、致死量が設定された有毒ガスでもあります。つまり、倉庫などで使うならともかく、基本的に人がいる環境では使う物ではないと言う事ですね。

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イオン式空気清浄機の結論

  1. 結論としては、イオン式を購入されるのはお金の無駄使いだけではなく、場合によっては有害でさえあります。集塵能力が無い訳ではありませんが、吸着出来るのは偶然に機械の側を漂った微粒子のみで、しかもそのごく一部だけです。

  2. 実際にイオン式空気清浄機にタバコの煙を吹き付けても、大半はそのまま流れて行ってしまいます。これは浄化と呼ぶには程遠い能力です。最近は安物の中国製品が出回っているみたいですが、インテリアとしてならともかく、空気清浄機としては無能な上に有害なので手を出さないのが賢明です。

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ファン式空気清浄機の仕組み

  1. 単純な構造なんですが、こちらも図にしてみました。ちょっとご覧下さい。

  2. ファン式空気清浄機の仕組み
  3. ご覧のように断面の模式図です。ファンの力で汚れた空気を吸引して、3枚のフィルタで塵や臭いを濾過吸着して浄化します。

  4. プレフィルタはプラスチック製の目の細かい網になっていて、髪の毛や糸くずのような目に見える大きなゴミを濾過します。ちょうどエアコンのフィルタと同じ様な物ですね。こちらはプラスチック製ですので、何度も洗浄再使用が可能です。

  5. 集塵フィルタはプレフィルタの網の目をすり抜けて来た、細かい粉塵を濾過します。高性能フィルタとかHEPAフィルタとか呼ばれる、細かい繊維が寄り集まった特殊な構造をしています。こちらは非常にデリケートな作りのフィルタで洗浄も再使用も出来ません。一定以上汚れてしまったら交換です。

  6. 消臭フィルタは集塵フィルタをすり抜けて来た臭いの原因物質を吸着して処理します。臭いの原因は分子レベルの化学物質ですから濾過できません。活性炭のように表面積がやたらと広い物質に、運良く原因物質が衝突して吸着するのを待つだけです。こちらは種類によって洗浄再使用可能な物とそうでない物とがあります。

  7. ファン式空気清浄機の能力の決め手は2つ、それはファンの風量と集塵フィルタの能力です。ファンがどれだけ多くの汚れた空気を吸引出来るか、そして集塵フィルタがどれだけ細かい塵を濾過出来るかが空気清浄機の能力を決めます。風量が多く高性能なフィルタを使う方が能力は高くなりますが、当然お値段も高くなります(笑)

  8. ファン式空気清浄機は家庭用業務用共に主流の方式で、小型の物から大型の物まで大量の商品が販売されています。

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ファン式空気清浄機の長所

  1. ファン式空気清浄機の一番の長所は何と言ってもメンテナンスが楽だと言う事ですね。他の方式とは違い、ファン式空気清浄機は集塵に電気的な力を利用していません。ファンが空気を吸引しているだけです。ですから、汚れるのは空気の通り道だけです。

  2. 理屈の上では集塵フィルタの後の部分には殆ど埃は付かない筈ですから、掃除をするのはプレフィルタとダクトの部分だけです。そして、たまに消臭フィルタを洗浄すれば良いだけです。他の方式のように空気清浄機本体や部屋全体が汚れる事はありません。まあ、理屈の上ではですが(笑)

  3. 2つ目は、現在日本で販売されている家庭用空気清浄機で、最も浄化性能が良いのがこの方式の物です。理屈の上では次にご紹介する電気集塵式の方が集塵能力が高い筈なんですが、何をトチ狂ったか販売メーカーのダイキンは電気集塵式の能力をランニングコストの低減の方に振り向けてしまいました。ですから浄化能力はファン式の高級モデルの方が能力は高いです。

  4. もっとも、この比較は私の個人的な意見です。残念ながらメーカーは搭載しているフィルタの理論的な能力は公表しても、実際の空気清浄機の処理能力については固く口を閉ざしたままです。公的機関のテスト結果や各空気清浄機の構造や特性からそう判断しました。

  5. 3つ目は、オゾンの心配がいらないと言う事です。「イオン式は静かなので小さなお子さんのいるお部屋に最適です」なんて無責任極まりない事を書いてる人達がいますがとんでもない話です。カナダやカリフォルニアではオゾンを発生する空気清浄機は販売禁止になっています。もちろん健康リスクがあるからです。

  6. その点、このファン式空気清浄機は原理上オゾンは発生しませんから安心です。小さなお子さんや気管支疾患をお持ちの方、あるいは高齢者がいらっしゃるご家庭でも安心してお使いになれます。ペットをお飼いになってるご家庭も同様です。但し、後で詳しくご説明しますがプラズマクラスターに代表されるイオン発生器は原理的に必ずオゾンが生成されます。こうした機能が付いた空気清浄機をお使いの際は取り扱いに注意して下さい。

  7. もう1つ、ファン式空気清浄機は価格や性能に応じた選択肢が多い事も長所に上げられます。何も全て最高性能の物を選ぶ必要はありません。用途によっては安価な物の方が都合が良い場合もあります。

  8. 例えばタバコ用の空気清浄機の場合は、どれだけ手入れしても2~3年で空気清浄機本体がヤニ臭くなって使えなくなります。短いスパンで買い換えるなら高級機を買うのは無駄ですし、至近距離で使うなら小型の物でも一定の効果はあります。

  9. 安価な物が欲しければ小型で低性能フィルターのモデルを選べば良いですし、高価でも高性能な物が欲しければ大型で高性能フィルターのモデルを選べば良いだけです。安価な卓上モデルから大型の工業用モデルまで多種多量の商品が販売されているのがこの方式の強みです。

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ファン式空気清浄機の短所

  1. ファン式空気清浄機の一番の短所は高性能になればなるほど交換フィルタが高価になるためにランニングコストが高くなる事です。これは集塵能力が高い物ほど大型になりますし、大型で濾過能力が高いフィルタほど高価になるからですね。また、目の細かい高性能フィルタは安価なフィルタより目詰まりするのが早いために交換時期も短くなります

  2. まあ、フィルタは消耗品ですのでこれを短所と呼ぶのは酷なんですが、ファン式空気清浄機の場合は性能とランニングコストは完全にトレードオフです。何れかをお選びいただくしかありません。

  3. 理不尽なようですが空気清浄機は一種の贅沢品です。フィルタも再使用出来ませんが、これは使い捨てだからあの程度の価格で済んでいるとお考え下さい。再生使用可能なら今の十倍してもおかしくありません。それだけ一般家庭には場違いな高性能な物を使っていると言う事です。

  4. もう1つ、ファンを使っていますからファンノイズが出ます。つまり騒音ですね。ノイズは大型の物ほど小さく、小型の物ほど大きくなります。これはモーターを使っている家電、例えば掃除機などと同じです。

  5. 静かな空気清浄機をお求めならば、なるべく大型の物をお選びになると良いでしょう。小型で静かな物は能力が低過ぎて役に立ちません。いくら静かでも役に立たないなら使う意味はありませんよ(笑)

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ファン式空気清浄機の結論

  1. ファン式空気清浄機は主流商品ですので万人にお勧め出来ます。用途や環境、そして予算に合わせて様々な機種から選択が可能ですから最適な一台を見つけるのにも苦労しません。もちろん、一定以上の能力があればの話ですが(笑)

  2. 余計な機能を使わなければオゾンも出ませんしメンテナンスも楽です。但し、楽な分、相応の対価は必要になります(笑)

  3. 特にお勧めなのが、タバコの煙の処理をお考えの方です。但し、特にファン式空気清浄機が優れている訳ではありません。他の方式だとメンテナンスで地獄を見るからです(笑)

  4. ただ、タバコを吸われる場合はフィルタの寿命は通常の3分の1程度に縮まります。また、タバコを吸わない場合よりお手入れも面倒になります。これは実際に私が使ってみた上での感想です。その事を良くお考えの上でお選び下さい。

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電気集塵式空気清浄機の仕組み

  1. それでは電気集塵式空気清浄機の仕組みを見て行きましょう。現在、家庭用電気集塵式空気清浄機を作っているのは国内ではダイキンだけです。ですからダイキン式電気集塵についてご説明します。基本的にはファン式をベースにしていますので、プレフィルタや消臭フィルタの役目は同じです。違うのは電気集塵ユニットが追加された事です。

  2. 電気集塵式空気清浄機の仕組み
  3. 電気集塵ユニットでプラスイオンが生成され、汚れた空気に放出されます。放出されたプラスイオンは汚れた空気中の塵に吸着してプラスに帯電させます。プレフィルタをすり抜けた細かい塵はマイナスに帯電した集塵フィルタにクーロン力で吸着して集塵されます。方式としてはイオン式とファン式のハイブリッドになります。

  4. 横から見た図だけだと分かりづらいのでダイキンのHPから図をお借りしました。

  5. ダイキン電気集塵式空気清浄機
  6. 2が電気集塵ユニット、3がプレフィルタ、4が集塵フィルタ、5、6が消臭フィルタです。

  7. ダイキン式電気集塵の仕組み
  8. 電気集塵部分だけを取り出したのが上の図です。仕組みがお分かりになったでしょうか?

  9. 全体としてはイオン式の短所を無くし、長所だけを取り出してファン式に取り付けた形になります。純粋に集塵力をアップする方向で設計すれば強力な空気清浄機が出来るのですが、残念ながらダイキンは真逆の方向を向いています。その辺りも含めて長所と短所を見ていきましょう。

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電気集塵式空気清浄機の長所

  1. 電気集塵式空気清浄機の長所は必ずしも高性能なフィルターを必要としない事から、比較的ランニングコストが安い点が挙げられます。

  2. 集塵はファンで行いますが、吸着は帯電による静電気力を利用しますので、必ずしも高密度のフィルターを必要としません。主に工業用で使われる方式なんですが、工業用の物のフィルターはただの金属板の物が多いです。よくパチンコ屋の天井に吊り下げられているタバコの煙の吸入器などはこの方式ですね。

  3. ただ、電気集塵式はタバコの煙などの細かい粒子の処理は得意なんですが、花粉や埃などの大きく重い粒子の処理は不得手ですから家庭用機には帯電処理を施した通常のフィルターが装備されています。

  4. 残念なのはこの点です。クーロン力は小さな粒子ほど相対的に強い力が働きますから、今問題になっているPM2.5の処理にはうってつけなんです。ですから強力な電気集塵ユニットに高性能フィルタを搭載すれば、ランニングコストは高くなり、メンテナンスの手間はかかりますが、代わりに強力なPM2.5用の空気清浄機が作れる筈なんです。

  5. ですがダイキンはランニングコストとメンテナンスの手間の軽減に焦点を合わせた設計をしています。電気集塵ユニットは去年から低性能な物に変わり、フィルタは安価な中性能フィルタを使っています。

  6. 確かにメンテナンスは楽になり、フィルタの寿命も延びるでしょうが、代償として集塵能力が落ちていると思います。本当に空気清浄機が必要ではない環境でお使いになるなら良いかも知れません(笑)

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電気集塵式空気清浄機の短所

  1. 電気集塵式空気清浄機の短所はイオン式のメンテナンスと全く同じで、お手入れが非常に面倒な事です。帯電した微粒子は理屈の上ではフィルターに吸着する事になってますが、業務用と違い安価な家庭用機の内部は隙間だらけで、ダクトやファンはもちろん本体のあらゆる箇所に吸着します。

  2. 特にタバコを吸われる場合は地獄で、毎月涙目になって放電ユニットや内部の洗浄をしても2年もすれば消臭フィルターなど無意味になり、空気清浄機自体が強烈なヤニ臭さを発する事になります。

  3. 私も商売柄、面倒なメンテナンスには慣れているつもりでしたが、月一でやるイオン式と電気集塵式のお手入れには何度も心が折れそうになりました(笑)

  4. ともかく、喫煙者の方は絶対にこの2方式の空気清浄機には手を出さない事です。地獄を見ますよ(笑)

  5. 最後にもう1つ、電気集塵式も高圧放電ユニットを持っていますから放電ノイズがある事と微量のオゾンを生成します。この辺りはイオン式と同じです。

  6. 違いはイオン式が生成されたオゾンをそのまま室内に放出するのに対して、電気集塵式は生成されたオゾンがフィルタ等の空気清浄機内部を通過する際に大半が崩壊してしまうと言う事です。ですから、出力が同じならイオン式より電気集塵式から放出されるオゾンの量は少なくなります。

  7. もっとも、ダイキンはストリーマなんて名前のオゾン生成器を別に積んでますから、あまり意味はありませんが(笑)

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電気集塵式空気清浄機の結論

  1. 電気集塵式空気清浄機がお勧めなのは、メンテナンスは苦にならない交換フィルタ代を安く上げたいと言う皆さんです。本当か嘘かは分かりませんがダイキンはフィルタが10年持つと言っています。シャープを筆頭に他のファン式メーカーも同じ事を言ってますが、後でご説明しますがこちらは確実にです。

  2. フィルタが10年持つならダイキンの電気集塵式はフィルタ交換不要と言う事になります。何せあの本体が10年持つ訳ありませんから(笑)

  3. 但し、タバコをお吸いの方はフィルタの寿命は3年程度(旧型プリーツ式の場合フィルタ1枚当り8ヶ月)と思って下さい。また、タバコをお吸いにならない方はダイキンの電気集塵式に高い清浄能力を期待しないで下さい。せいぜい、ファン式HEPAフィルタ搭載機の8~9掛け程度の能力じゃないかと推察します。

  4. フィルタと言うのは粉塵を集めて溜めておく物です。言ってみれば掃除機の紙パックと同じですね。通常、家庭用空気清浄機のHEPAフィルタの寿命は2年くらいです。つまり高性能フィルタは2年で袋が一杯になるだけ粉塵を集める訳です。

  5. それに対して10年経たないと袋が一杯にならないフィルタとはどんな物でしょう?

  6. 一応、ダイキンの場合は旧型の場合は2年持つ薄いプリーツフィルタ5枚で10年持つと言う計算なんですが、あのペラペラのフィルタでファン式の高性能フィルタと同等の塵芥保持能力があるとはにわかに信じられません。新型フィルタの場合も電気集塵で微細粉塵の捕集量は増えている筈ですから、同等の保持能力があるとは考えにくいですし、フィルタ側のマイナス電位が10年持つのかどうかも疑問です。

  7. もちろん、電気集塵式の特性を考えるとファン式の高性能フィルタと単純比較は出来ませんが、本当に10年持つとしたら集塵能力が低い、つまりスカスカで吸い込んだ埃の一部を取り逃がしているとしか考えられません。

  8. 「電気集塵式の薄型中性能フィルタの塵芥保持能力が同サイズのHEPAフィルタと同じである」とかの客観的なデータがあるならともかく、ダイキンの漠然とした説明を見た限りではそう判断せざるを得ません。

  9. ですから、現行の電気集塵式空気清浄機は捕集性能よりもフィルタ代が大事だとお考えの皆さん向きの商品です。

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空気清浄機その2。フィルタの種類、構造、捕集の仕組みと寿命へ進む
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コメント

電気集塵方式は富士通ゼネラルも
http://www.fujitsu-general.com/jp/products/deodorize/lineup/das303d/feature/dust.html
現在我が家でで使っているのは富士通ゼネラルの電気集塵方式です。
空気清浄機は~30畳と大きいので、
脱臭機の方ですが花粉も取れるみたいで同じ様な気がします。


お勧め家電素晴らしいですね。
洗濯機と冷蔵庫も、もし宜しければお願いします。

富士通ゼネラルの電気集塵方式

ACS-71Dは個人的には売れて欲しい商品ですね。何と言っても意欲的な商品ですし、電気集塵方式の選択肢が増えるのは良い事ですからね。

ただ、家電としてみると色々と作りの甘い所がありますので万人向きでは無いと思います。あれはメカ好きの男性向きの商品ですし、そんな皆さんも1年お使いになって実際に電気集塵ユニットもお手入れをすると評価は変わって来るでしょう。

1年後にユニオンさんがどう評価されるか楽しみですね(笑)


洗濯機と冷蔵庫は気長にお待ち下さい(笑)

アトモスフィアとブルーエア
いきなりすいません。自分も家電量販関係過去働いておりまして、家電好きです。
空気清浄器欲しいのですが、短辺に200のテレビがある配置で長辺にしか置けない状況です。
また欲しいのは、ブルーエアかアトモスフィアなのですが、こちらは比較するとどうなのでしょうか?
ふむ

家電メーカーの空気清浄機は日本の住環境に合わせてスリムで壁面に沿って設置する事を前提に作られています。その為に効率的に空気を循環させるには短辺側に設置する事が望ましいのですが、ブルーエアとかカドーとかの専門メーカーの物は必ずしもそうではありません。

そうした物は基本的に部屋のどこかに置いておけば有り余るパワーを使って力ずくで浄化してしまいます。ブルーエア450eやセンスが側面吸気側面排気なのは、ダイニングテーブルの下なんかに設置する事を想定してでの仕様ですね。ですから設置場所についてあまり気にする必要は無いと思いますよ。排気が壁面に向かない事だけを気を付けていれば良いと思います。


アトモスフィアはアムウェイが自慢するほど優れた空気清浄機ではありません。価格面から見るとコストパフォーマンス最悪な割には凡庸な空気清浄機でしかありません。

あれはアムウェイの会員が素人を丸め込んでバックマージンで荒稼ぎしたり、逆に売り上げが伸び悩んでいる会員が会員ランクを維持するために自己買いするためのアイテムです。ですから基本的に性能は二の次で、無駄に高い商品単価だけが重要なのですよ(笑)

悩み中さんやそのご家族がアムウェイの会員だと言うなら止めはしませんが、そうでないならあれを選ぶ理由はどこにもありません。

その二択ならブルーエアのお好きなモデルをお選びになって下さい。

Lightair ionflow
仕事場で掃除機のリサーチをしていてこのサイトに行き着き、ダイソンのサイクロン掃除機を使っているのですが、サイクロンの記事を読んでガッカリ。ついでに色々読むとイオン式の空気清浄機は無意味的なものにまで、、、Lightair ionflowを24時間つけっぱなしで使用しています。
これについてはコメントが無いので、どうなのか興味があり、ここにコメントをさせて頂きます。
色々賞も取っているみたいですが、やっぱり効果は薄いのでしょうか?
ダイソンはね

いつも言ってますが、別にダイソンが悪い訳ではありません。単に彼らが宣伝しているほど良い物では無いと言うだけですよ。まあ、信者の皆さんには理解してもらえないですけど(笑)


んで、Lightair ionflowですが、こちらは最低の商品ですね。記事にしなかったのは記事を書く価値が無いと判断したからです。これに比べればダイソンなんて素晴らしい掃除機ですよ。ええ、比較するとダイソンに失礼です(笑)

以前youtubeで見ましたが、アメリカの家電版トップギアみたいな番組で取り上げられて、ラボに実機を入れて能力テストをしてました。結果は散々な成績で空気清浄機としてはほとんど役に立っていなかったですね。テスト後はゴミ捨て場に、文字通りぶん投げられられてました(笑)

ionflowは空気清浄機では無く、電気を使うオブジェみたいなもんですね。

まあ、あのデザインに2万円以上払う価値があればの話ですけど(笑)

そんな訳で、あれをお使いになって空気が綺麗になったとお感じになったのなら、キムラさんのオフィスには最初から空気清浄機なんぞ不要だったと言う事になります。そう言う意味では意義のある買い物だったかもしれません。かなり無理がありますけど。


オフィスのインテリア家電として取引先の皆さんに一発カマしてやろうと言うのなら、もうじき発売になるカドーのSP-C200あたりなら割とハイデザインな空気清浄機になります。ただ、こちらは本格的な空気清浄機ですからイニシャル、ランニングコストともionflowみたいにお安くはありませんが。

オフィス用の家電製品の選択って難しいですからねー。クライアントの層にもよりますが、あまり所帯染みていると安く見られて値切られますし、逆にあんまりトバしていると儲かってると見られて嫉まれますからねー。難しい所ですね。


とにかく、ionflowはとっとと片づけた方が良いですね。

家電に詳しい人があれを見たら、こいつはカモだと思われますよ(笑)


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他の方にもお話しましたが

オゾンが出るのはプラズマクラスターの様な外部放出型のイオン生成器と、ダイキンのストリーマや富士通ゼネラルの消臭タイプの様な内部放出型の脱臭ユニットだけです。

この中でダイキンや富士通ゼネラルの物は空気清浄機を動かすと同時にオゾンを生成しますが、プラズマクラスターやナノイー等はイオン機能のスイッチを入れない限りオゾンは生成されません。ですから、オゾンがお嫌ならプラズマクラスター等を停止させたまま空気清浄機を動かせば良いだけですね。とても簡単な話です(笑)

具体的な選択肢としてはダイキンのストリーマ搭載モデルと富士通ゼネラルの全てのモデルを除外すれば、他はどれを選んでもオゾンレスでの運転が可能です。


HEPAがお望みならHEPAを採用しているモデルの中から予算や部屋の広さやお好みに合った物をお選びになると良いでしょう。ちなみにHEPAは今や業界標準に近い装備になっていますから、そのメーカーも中級以上の商品の大半はHEPAを採用しています。

ダイキンは電気集塵方式とかストリーマとかの特徴がありますが、取り立てて集塵能力が高い訳ではありません。ブルーエアとかカドーとかの専門メーカーの商品ならともかく、国内家電メーカーの空気清浄機なんぞどのメーカーを取っても能力的に大した違いはありません。集塵性能を追求したらあんな安い値段では作れないです。カタログスペックが同じなら同程度の商品だと思って下さい。


そんな訳ですから、教えるも何も量販店で目についた商品の大半はみかんまるさんのご希望の商品だと言う事です。

気に入った物をお選びになって下さい(笑)

No title
管理人さん、はじめまして。

まず始めに、

> イオン式で食っていたTEACなどは倒産しました。

↑この記述は重大な事実誤認です。
「イオンクリスタ」のティアックは潰れてなどいませんよ!

 www.teac.co.jp/

もしかして「クリアベール」のカンキョーとお間違いなのでは、と思いましたが、こちらも会社更生法による再建がなされており(適用申請は1998年秋)、現在はクリアベールのサプライ品も出しているようです。

 www.kankyo-eco.com/

しかし、どちらも懐かしいですね。
グッドデザイン賞を受賞し、新聞の日曜版にも広告がよく出ていたイオンクリスタは、録音スタジオ用の音のしない空気清浄機として開発されたというエピソードを覚えています。
本業は音響機器のティアックらしい話です(大型汎用機のテープ式記憶装置、光学ディスクドライブといったコンピューター機器も手がけており、そもそもイオンクリスタは余興みたいなもの)。

フィルターというか集塵紙がキッチンタオルで良いというのも斬新でした。これも、例えばカセットテープの収納が付いているカセットデッキ(A-450というデッキがそれ)とか、ACアダプターをいくつも付けられるタップとか、民生品では昔から素朴なアイデア商品が好き?なこのメーカーらしいなと思います。

この記事を読んで納得でしたが、イオンクリスタは叔父が購入し(今でも置きっぱなしかも?)、そういえばあまり効かない、やっぱりファンでかき回さなきゃダメよ(ファン式の日立「ケムレス」も持っていた)とか、周りが汚れるという話を当時していたような記憶があります。
クリアベールは某T販S活が持ち上げてましたっけ。ハローキティモデルとかありましたね(これ他社でもあったような)。

とにかく、嬉々として?ブログ書いてる管理人さんの背後に、「(倒産は)事実無根」「営業妨害」というプラカード持った会社の中の人が、槙原敬之の「まだ生きてるよ」を歌いながら現れないうちに訂正を(笑)!
ティアックは結構デカい会社ですから、見つかるとマジで難儀するかもしれませんよ(ry
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あ (笑)

やらかしてますねぇ、TEACは倒産したのではなくて空気清浄機事業から撤退しただけですね。すんません、訂正しておきました。

倒産した老舗の音響機器メーカーはAKAIとかNAKAMICHIですね。これとごっちゃになっていたのだと思います。TEACは今では楽器メーカーのギブソンの子会社として細々と商売を続けていますね。確かTOBの時でしたかね、ギブソンとTEACの社長がエレキギターを持ってセッションをやってたのを良く覚えています。この手の買収話の会見としては異例のぶっ飛んだ物でしたが、TEACは足元を見られてかなり安値で買い叩かれてましたからきっとヤケクソだったのでしょうね(笑)

お話の様にイオンクリスタはスタジオ用に静音化されたと言うのが売りでしたが、実際はシューと言う独特の高圧放電音がするので全然静音ではありませんでした。 特に湿度の高い雨の日なんかは音量が上がりますから、あんなのをスタジオに置いたらミキサーさんが発狂するでしょう(笑)

それとイオンクリスタには3種類ありまして、最初に登場したのがトイレットペーパーを集塵紙に使った小型の物、次に破れやすいトイレットペーパーからキッチンペーパーに集塵紙を変えた中型の物、最後のモデルはこれに集塵ファンを付けた大型の物となっています。最終モデルは静音化もクソも無くなってますが、これはイオン放電だけではまともにゴミが取れないのでクレームが殺到したのだと思います。最終モデルは実売で4万円を超えてましたから濡れ手に粟の大儲けだったでしょうね。

で、このモデルを出して間もなく公取から排除命令を食らってTEACの悪事が潰えたと言う訳です(笑)


TEACは音響機器を筆頭に高性能な精密機器で売ってる堅いメーカーだったのですが、そこがマイナスイオンだの室内で森林浴だの目先の利益に釣られて老舗の看板を安売りしたから罰が当たったのでしょう。これ以降ブランドの信用はガタ落ちになり、流れ流れて楽器屋の子会社にまで落ちぶれたと言って良いでしょう。何せ、全盛期のTEACのオープンリールデッキは世界中のオーディオマニアの憧れでしたからね。

東芝なんかもそうですが、大きな看板背負ってる会社はその看板の大きさや重さに応じてやって良い事と悪い事があるって事ですよ。TEACも東芝もやってはいけない事をやってしまいました。そしてTEACは楽器屋の子会社に、東芝だってこの先どうなるか分かりませんよ。何せ海外の機関投資家に大損させてますからどこも助けてくれないでしょう。

それに比べりゃ私のミスなんてチラシの裏の落書きの誤字脱字みたいなもんですからねー。

という具合にお茶を濁しておきましょう(笑)

これはこれは

わざわざお知らせ頂いてありがとうございます。

そうですか、高速メガフィルターの加熱温度は125℃ですか。私は化学の専門家ではありませんからハッキリとは分かりませんが、家庭用機としてはその温度まで上げるのが限界なのかもしれませんね。ですが、125℃だと完全に還元するのは難しいかもしれませんから実際に消臭能力がどれだけ持続するかは使ってみないと分かりませんね。家庭用機としてはとても意欲的なシステムですから上手く回ってくれると良いのですが。

それとオゾン濃度の最大値が0.03ppmと言うのはどのメーカーも同じ事を言いますね。恐らく業界内で取り決めみたいな物があるのでしょう。ですが、あの手のユニットって作りも制御も大雑把で少なからず個体差があります。実測すれば0.03ppmで収まらない物もあるでしょうからメーカーの公称値ぐらいに考えた方が良いですね。大体、オゾン濃度を測るセンサーが搭載されている訳でもないのに、室内のオゾン濃度が定量を超えないと断言出来る訳がありません。それは希望的観測と言う奴ですよ。

まあ、都合の良い事は大声で、都合の悪い事はなるべく小声で伝えるのはどこの世界も同じですけど(笑)


それはともかく、R1さんは皆が二の足を踏むACS-71Dをお買いになられた勇者様ですからねー。

果たしてドラゴンボーンとしてこの世界に革命を起こすか、はたまた単なる道化に終わるのか、個人的には前者の結末を期待していますがこればかりはどうなるかは分かりません。また気が向いた時に色々と冒険のお話を聞かせて下さい(笑)

ありがとうございました。
空気清浄機
りぺ屋さん、こんにちは。

空気清浄機を検索して、ここにたどり着きました。

そもそも、空気清浄機を購入しようと思ったきっかけは
ペット(猫)を飼い始めたのですが、
うちの猫は、トイレの砂(鉱物系)をやたらほって、やたら砂かけをするので、
黒の毛の頭が、うっすら砂埃がついてしまうほどで、、、

先日、猫がトイレを済ませた時に、朝陽のあたる時に起こるチンダル現象
を見てしまい、こんなにもトイレの砂埃が舞ってるのかとびっくりしてしまいました。

そういえば、猫を飼い始めたころから
目がショボショボ充血するな~と感じていましたが、その砂埃が原因か?と思うようになり
空気清浄機の購入を検討していました。

どうせなら、加湿器機能も視野に入れてましたが、オゾンのことやカビのこと初めて知り
、砂埃を吸うだけの機能でいいと思います。

加湿器のない空気清浄機で、出来るだけ瞬時に多くの砂埃を吸ってくれるのが希望ですが
お勧めの物があったら、是非教えて頂きたく存じます。

コスト面では、フィルターは汚れたら取り替える覚悟はしていますので
よろしくお願いいたします。






ふうむ

猫ちゃんが撒き上げた粉塵を短時間で吸い取る様な大型の高性能機はあるにはあるのですが、困った事にそうした物は本体だけで10万円以上、交換フィルタ代だけで年間2万円程度のコストがかかります。が、恐らくととさんがお知りになりたいのはそうした物では無いでしょう。


まず順を追って考えましょう。ととさんの目が充血するのは本当に猫ちゃんが舞い上げた砂が原因でしょうか? 猫アレルギーの初期症状だったり、糞尿の始末をする際に感染症に罹っていたりする可能性もありますよ。安易に砂が原因と決めつけて手遅れになっては大変ですし、そもそも砂以外が原因なら空気清浄機を買っても効果は無いのです。

先ずは医者に診てもらって原因を特定して下さい。その上で粉塵が原因と分かって初めて空気清浄機の出番になります。


んで、めでたく粉塵が原因だったとしたらの話になりますが、先にお話しした様に高性能機は非常にコストがかかります。金に糸目はつけないと言うのなら話は簡単なのですが、実際はそうは行かないでしょう。ですから先ずは予算を立てて下さい。猫ちゃんが室内に砂をまき散らしますからフィルタ寿命は1年と考えてランニングコストも考えて下さい。生活に無理がかからない範囲の上限、それが空気清浄機の予算になります。

機種の選定に入る前にもう一つ考えなければならない事があります。用途を考えると、空気清浄機を買ったとしたら猫ちゃんのトイレの横に置くことになるでしょう。そうなると問題になるのが空気清浄機への臭い移りです。ペットの糞尿と言うのは悪臭の中でも横綱クラスの凶悪な物ですから、一年もすると空気清浄機自体から香ばしい臭いが立ち込める様になります(笑)

つまり、ペット用として空気清浄機を使う場合はフィルタ寿命が縮まるだけではなく、空気清浄機本体も消耗品と考えなければならないと言う事ですね。これはタバコ用途と同じ理屈です。3年経ったら本体ごと交換するくらいで考えた方が良いでしょうから、その積りで予算を修正して下さい。漠然と使うならともかく、空気清浄機にきちんと仕事をさせようと思うと、皆さんがお考えになるよりずっとお金がかかるのですよ。


さて、予算がどれほどになったかは分かりませんが、既にどれを買うべきかではなく、どれなら買えるかと言う話になっていると思います。そして、買える物の中で最も適応畳数の広い物を選ぶ事、これがご質問に対する答えになります。

適応畳数の広さは浄化速度の速さを表しますので、広ければ広いほど早く粉塵を処理してくれます。当然ですが新型を選ぶ必要はありません。値崩れした型落ち品の中からお買い得な商品をお選びになれば良いのです。全てが消耗品ですからメーカーを選ぶ必要もありません。安く買える物の中から一番パワーのある物を選べば良いだけです。

それと加湿機能を持たない単機能空気清浄機をとの事ですけど、単機能空気清浄機は小型で安価で非力な物と大型で高価で高性能な物に二極化しています。小型の物は用途を考えると能力不足ですし、大型の物は予算的に厳しいでしょうから割引率の高い通常の加湿機能付きの中からお選びになると良いでしょう。

ブログにも書きましたが、加湿機能付きを買ったからと言って必ず加湿機能を使わなければならない訳ではありません。早い話が、加湿スイッチを押さなければ単機能空気清浄機として普通に使えますからね(笑)


後はととさんのお財布次第なんですが、いつも言ってますけど空気清浄機なんて無理して買う物ではありません。仮に予算的に非力な物しか買えなかったとしても「無いよりマシ」と考えれば良いのですよ。今回のケースではどの程度の性能の物を選べば必要十分なのか見当が付きませんから、まずは出来る範囲で試してみる事ですね。それで充分だったられでハッピーエンドですし、足りないと感じたら次に買い換える時にもう少し予算を増やせば良いのですよ。

用途を考えると長く使える物ではありませんから、最初から完璧な物を選ぶ必要なんでないのですよ。

あまり深く悩まずに、気楽に行きましょう(笑)

空気清浄機
はじめまして!

cadoのapc200を購入しようと思ったのですが、フィルターが二槽式で、apc310などに付いている特殊活性炭フィルターがありませんでした。

上位機種ではないからでしょうか?

消臭機能はどのくらい違うのか気になって投稿させて頂きました!

よろしくお願い致します。
うーむ

AP-C200のフィルタは中空の円筒形ですから、フィルタを分厚くし過ぎると中心の空間が狭くなりすぎて空気が上手く流れなくなります。その為にAP-C200の脱臭フィルタはAP-C310等の2層ではなく1層になっていますね。ですから、AP-C200の脱臭能力はAP-C310等より落ちるのは確実なんですが、脱臭能力を定量化して比較するのは非常に困難ですから、具体的にどの程度差があるのかは私なんかではお手上げですね(笑)

大体、脱臭フィルタを2層にすること自体が稀ですからねー。1層より2層の方が能力は上がりますが、対価としてより強力なモーターを有するシステムが必要になります。フィルタ自体もそうですが、2層の脱臭フィルタを搭載する事でコストが大きく上昇してしまいますから一般の家電メーカー等はやりたがらないですね。逆に言うと、1層と2層の能力差はコスト上昇に比べると割に合わない程度の差とも言えます。カドーは高額商品メインの専門メーカーだから2層の脱臭フィルタなんて贅沢な仕様が可能だと言う事ですね。


どうしても気になるのならカドーに直接お尋ねになった方が良いと思いますね。

それが一番確実であると共に、それ以外の方法では無理だと思いますよ(笑)

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これはこれは

技術者の方ですか。ここは私みたいな素人が思い付きで書いているサイトですので専門家の方からすれば噴飯物の内容もあるでしょうが、まあ、生暖かい目で見て下さい(笑)


さて、お話の様にVOCの処理に関してはオゾンも苦手にしていますから、VOCに強い酸化触媒を利用するのは非常に有効な手段だと思います。ただ、リンク先の様な触媒燃焼式を家庭に持ち込むには、ざっと考えても

1.100V電源
2.イニシャルコストとランニングコスト
3.オペレーターが素人である事への安全マージン
4.十分な小型化
5.限られた市場での採算性

てな問題がドデンと横たわっていますね。消費者の皆さんは企業以上にケチでガメツイですから、どれだけ画期的な商品でも1つでも条件を満たさないと見向きもしてくれません。家電に使われている技術は工業用の物に比べればオモチャみたいな物なんですが、その理由の大半はケチでガメツいド素人に安全に使って貰わなけらばならないと言う制約からですね。言ってみれば、家電の技術者の皆さんは手足を縛られた状態で欲のバケモノの戦わされている様なもんです(笑)

まあ、それだけ何かを処理するのに難しく処理するのは簡単ですが、簡単に処理するのは非常に難しいと言う事ですね。当たり前ですけど。


ウチには時々ハウスシック症候群の方とか化学物質過敏症の方とかから相談メールを頂くのですが、VOC絡みになると現状の家庭用空気清浄機や脱臭機では歯が立ちません。そんな中、もし触媒燃焼式の家庭用脱臭機があればそう言った方々に取っては福音となるのは間違いありません。ですから、険しい道だと思いますがトライする価値はあると思いますよ。何せ、世のため人のためになる商品ですからね。


それと、ご存知かもしれませんが酸化触媒を使った家庭用脱臭機は既に富士通ゼネラルより発売されています。

http://www.fujitsu-general.com/jp/products/deodorize/index.html

ただ、色々とツッコミ所の多い商品で、構造図を見ると本当にメインで脱臭してるのは酸化触媒なのかオゾンなのかは分かりませんが(笑)

何かの参考になれば幸いです。

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物凄く勉強になりました。イオニックブリーズを使用してオゾン臭がかなりしついたので助かりました。有り難うございます。
空気清浄機のような KL-W01壁掛タイプ
りぺ屋さん

カルテックという会社さんから以下の商品が販売されていますが、どの様に評価しておられるでしょうか?
本音でズバリ回答をお願いします。

これまでの空気清浄機でもない、脱臭機でもない新しい光触媒デバイス誕生
光触媒 除菌・脱臭機/ターンド・ケイ[TURNED K]
KL-W01壁掛タイプ
https://turnedk.com/
https://turnedk.com/evidence/
遅くなりました

このカルテックと言うメーカーは光触媒をやりたくてシャープを退職された技術者さんが始めた空調ベンチャーみたいですね。ですから、私はてっきり「プラズマクラスター帝国の長年の圧政に苦しんだ勇者達が長征一万光年の後に新天地で自由光触媒同盟を立ち上げ、これより銀河空調家電英雄伝説が始まる…」みたいな話なのかと思ってワクワクして待ってたのですが、発売された商品を見てガックリした覚えがあります(笑)

このカルテックって会社は良くも悪くも色々な意味で物凄くシャープのまんまなんですよ。

例えばこのKL-W01はキャッチコピーで「これまでの空気清浄機でもない、脱臭機でもない新しい光触媒デバイス誕生」と煽りながら、すぐ下の商品名の後には堂々と「光触媒 除菌・脱臭機」と書いてありますね。最初これは大阪人特有の高度な技でわざとボケてるのか、と散々悩んだのですが、どうやらカルテック的にはこの2つの文章は矛盾しないみたいなんですよ。

こうした広報担当が針小棒大で誇大広告みたいな話をしたがるのがまんまシャープのやり方でね、これがシャープが鴻海傘下に落ちぶれた原因の一つだったりするのですが、カルテックはそいつを何一つ学習してないって事なんです。

次のキャッチコピーの「ノイズレスデザイン」も同じですね。あの火災報知器の親方みたいな機械をオシャレなリビングの壁に取り付けるのが生活美意識にマッチすると本気で考えているならかなりアレなんで善処した方が良いでしょう。しかもこのKL-W01は風切り音が高い上に振動が出るみたいで、「デザインはノイズレスだけれど本体からノイズが出る」って大喜利みたいなオチまで付いてます(笑)

エビデンスとやらも同じですね。各検査値はシャープと同じく1m³程度の閉鎖空間の中で、しかもカルテックは自社測定です。こう言うやり方で分かるのは特定の化学物質等に対して効果が有るか無いかの二択だけで、実際に消費者が知りたい10畳程度のリビングでどの程度の効果があるのかは全く分かりません。ハッキリ言って殆ど意味の無い数値です。

さらにこの数値を見る限り、シャープのプラズマクラスターNEXTの方がスコアは高いです。だとするなら、販売価格が倍で製造原価が数十倍でスコアの低い光触媒脱臭機の製品化なんて合理性第一の台湾人の戴会長がゴーサイン出す訳ないですからね。そんなのプラズマクラスターで良いじゃん、と言われたら返す言葉が無いでしょう。


但し、光触媒脱臭機が悪い訳ではありませんよ。このKL-W01の仕様が悪いんです。これは絶対的な能力が低く、その割に値段が高くてどういった層をターゲットにしているのか凄く曖昧な商品です。何故なら富裕層の皆さんには8畳程度の適応畳数では全く能力不足ですし、単機能脱臭機が実売価格5万円と言うのはパンピーには手の出し辛い値段だからですね。

光触媒脱臭機はプラズマクラスターの様なイオン式と違って健康リスクが低い安全な脱臭機なんですが、能力を上げるためには光触媒フィルタの表面積を増やすしかありません。しかも光を当ててやらないと反応しませんから、活性炭の様なトンネル構造にしたりHEPAフィルタの様な密林の様な構造にも出来ません。ですから性能を上げるどうしても大型化します。で、どこで線引きするかがとても大事になります。

KL-W01の仕様がどんな経緯で決まったのかは知りませんが、私はこの仕様は初号機としては失敗だと思いますね。カルテックの様なベンチャーの場合は最初の1台って凄く大事なんですよ。なぜなら、その1台がそのベンチャーの顔になるからです。

空調ベンチャーで成功したのはバルミューダやカドーなんかがありますが、バルミューダの商品の半分はデザインで出来ていてもう半分はハッタリで出来ています(笑) ですが、ちゃんとフォロワーは付いてますね。フォロワーの皆さんは半分ハッタリなのを承知で、それを含めてバルミューダのロックンロールな物作りの姿勢に共感して支持しているからです。

カドーはデザインはイマイチですが性能厨の権化の様な商品を看板にしています。当然ですが性能厨のフォロワーが付いてます。ここもある意味ロックな物作りと言えますね。

そう見た時、カルテックのブランドとしての魅力って何でしょう? 私には見えて来ないです。商品のデザインもコンセプトもシャープのプラズマクラスター系既製品を光触媒に置き換えただけ、キャッチコピーもエビデンスとやらもまんまシャープのまま。カルテックの顔ってどこにあるのですか、私には精々シャープの社外ベンチャーぐらいにしか見えないですね。


「カルテックの人達がシャープを飛び出してまで作りたかった物は本当にこれなのか!?」
私がKL-W01を初めて見た時の感想がこれでした。
これが本音でズバリの回答です(笑)


今はコロナ対策に使えると考えたジジババが騙されて買いますからある程度売れるでしょうけど、コロナが落ち着いてしまえば中国製マスク並みに見向きもされなくなるでしょうね。介護施設なんかはねらい目にはなるでしょうけど1台5万円と言うのはねー。介護付きの高級老人ホームなんかだと価格の問題は無くなりますが、そうした所には高性能の空気清浄機があるでしょうから単機能脱臭機が割り込むのは厳しいでしょう。

いったい誰に売るのでしょうね。

No title
りぺ屋さん

ありがとうございました。
カルテックKL-W01の開発目的が中途半端で、能力、ノイズそして価格設定に課題のある仕様で利用者想定ができないと理解できました。

ところで、「Airdog」という商品が目につきます。
「シリコンバレーが開発した世界最強レベル※1の空気清浄機」という触れ込みで以下の宣伝文句ですが、
◯ ウイルスの6分の1 0.0146μmの微細粒子を除去。
◯米国特許取得*2世界初のTPAフィルター搭載
◯ 電磁場をつくることで有害物質を帯電させ磁石のようにフィルターに吸着0.0146μmまで除去可能*3。
(*発する電磁波はスマートフォンと同等レベルです)

Airdog は電気集塵式空気清浄機の仕組みと同じで、新規技術など見られないようにも思えまが、何をもって特許商品・世界最強として宣伝しているのでしょうか?

それとも過大広告の類いになるのでしょうか?
よろしくお願いします。
Airdog

Airdogに関しては別の方の質問にお答えする形でレスをしていますのでそちらを参考にして下さい。

http://motosyuuriyadesu.blog.fc2.com/blog-entry-18.html#comment1805


まあ、中国人にとっては科学的根拠とか歴史的事実とかは自己の利益と共産党の利益に比べれば取るに足らない事だと言う事です(笑)

ありがとうございました。( airdog )
Airdog の評価ありがとうございました。

この商品のwebsite にはメーカー企業情報が無いので変だなと思っていたのですが、
中国企業が素性を隠して「特許取得」を主張していたんですね。

以下の基本性能も全てが根拠を示せない訳ですね。
ホルムアルデヒド:99.9%除去
揮発性有機化合物(フロン・ベンゼン・トルエン):99.9%除去
有害細菌:99.9%除去
PM2.5:99.9%除去
ウイルス(0.1μm):99.8%除去

合点がいきました。
ありがとうございました。


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Re: 空気清浄機 ナノシード

Air Purifierを「空気清浄機」と訳したのは誰かは知りませんけど、これは売る側にとっては抄訳なんですが買う側にとっては荒らし嫌がらせ混乱の元でね、この過剰に美化されたネーミングのお陰で多くの人がアレな商品を掴まされてます。元々Air PurifierはAir Filterと同義語ですから、そう言う意味ではろ過フィルタを搭載している物を「空気清浄機」と呼ぶのが正しいのだと思います。

ですから、ナノシードの様に集塵フィルタを搭載しないタイプの機械を空気清浄機と呼ぶのは適切ではなく、こうした物は「除菌・消臭機」と認識する方が良いですね。当たり前ですけどフィルタレスの物は埃や花粉を処理する事は出来ませんから、埃や花粉が舞い散る部屋にナノシード置いても一切空気は綺麗になりません。そして除菌・消臭機に出来る事は生活臭の原因になるバクテリア等の雑菌自体や臭気物質を一定量減らすだけで殲滅する事も出来ません。

ただ、人の嗅覚は非常に鈍感ですから臭気の濃度が一定値を下回ると感じなくなります。ここがポイントですね。この手の除菌・消臭機は人が臭気を感じるしきい値以上の臭気濃度をしきい値以下まで下げるだけの機械ですが、人はしきい値以下だと臭いを感じ取れないので空気が綺麗になった様に錯覚するのですよ。これが除菌・消臭機のカラクリです。

そして、私がこの手の装置が新型コロナの様なウィルス類には気休め程度の効果しかないと言うのはこれが理由ですね。仮にウィルスが充満している室内にこの手の装置を置く事でウィルス量が半減したとして、その部屋は安全だと呼べるでしょうか? 特にデルタの様に感染力が強いウィルスは一旦家庭に入り込んだらそこの家族は全員感染します。たとえリビングダイニングのウィルス濃度を下げてもトイレや風呂場を共用していればそこで普通に感染しますよ。

まあ、気休め程度の効果しかないのを承知でお買いになるなら止めはしませんが、それ以上を求めるならお金をドブに捨てるだけです。
残念ながら、現状では新型コロナ対策はウィルスを家に持ち込まない事に全力を上げるしかないのですよ。


さて、お話のナノシードですけど、これはA2Careと言う二酸化塩素を使った消臭剤を高圧放電でミスト化して部屋に撒く装置みたいですが問題が2つありまして

1.国民生活センターの話だと現在二酸化塩素が新型コロナに有効だと言うエビデンスは存在しないと言う事
2.低濃度の二酸化塩素水を飲んでも塗っても安全だが、ミスト化した物を長時間吸い込んでも安全だと言うエビデンスは世界中どこにも存在しないと言う事
ですね。

二酸化塩素はその名の通り塩素系なんですが、同じ塩素系の次亜塩素酸類より効果は落ちますが保存が出来るので売る側には便利な薬品です。物の殺菌なんかには使われてますが消毒用としては比較的新しい薬品なので人間に対する安全性はまだ担保されていないです。ですから、医薬品として人の消毒用に使う承認はまだされていません。

特に二酸化塩素の吸引に関してはアメリカでは工場向けに厳しい規制基準がありまして、いくら法人向けとは言えこんな物を安易に売っちゃうのはどうかと思いますね。

まあ、これを売ってるのは大手のウォーターサーバーやコーヒーサーバーのリース屋なんですけど、水やコーヒーと同じ感覚で商売してるのなら意識が低すぎると思いますよ。私としては健康被害が出ない事を祈るだけですね。


それと余談ですけど、この「二酸化塩素」とウィルス対策を合わせた商品は国民生活センターで大量に槍玉に上がってますね。
私なんか「ウィルス」と「二酸化塩素」と言うキーワードが揃った時点でブラウザバックしてその商品は忘れる事にしてますよ(笑)

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どんなに高機能でも壊れればただの粗大ゴミ。
家電と亭主は丈夫で長持ちするのが一番ですよ(笑)

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